蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

130 / 339
第126話:シャッフルユニット

慈と瑠璃乃が喧嘩した日の昼休み、午前中の授業を終えた瑠璃乃と花帆は食堂で一緒にお昼ご飯を食べながら、瑠璃乃は朝のことを花帆に話していた。

 

瑠璃乃「つまり、ルリはめぐちゃんにナメられてんだ……!」

 

花帆「ええっと……?」

 

困惑する花帆。

 

瑠璃乃「ルリの言ってること、まともに取り合ってもくれやしない。かくなるうえは証明が必要なんだよ、花帆ちゃん」

 

花帆「うへえ……なんで数学なの……?」

 

瑠璃乃「その証明じゃないよ! めぐちゃんみたいな反応して! いや、めぐちゃんは証明で数学なんてとても結びつかないか……」

 

花帆「ナメてるのは瑠璃乃ちゃんの方じゃない!?」

 

瑠璃乃の発言につっこむ花帆。

 

瑠璃乃「とにかく、何か良いアイディアが欲しいんだ。めっちゃ配信やってる花帆ちゃんなら、何か思いついてくれるかなって」

 

花帆「えーっと………瑠璃乃ちゃんは、慈センパイを説得したいんだよね?」

 

瑠璃乃「そう、だったんだけど。このままじゃ何を言っても聞いてくれないから、めぐちゃんに見せつけたいんだ。ルリは間違ってないんだって」

 

花帆「見せつけたいって……。それって、どうすればいいの?」

 

瑠璃乃「それは……なんていうか。ルリも完全な正解が見つかってるわけじゃないんだけどね。でも、思ったんだ。みんなを楽しませるためには、ただ楽しいだけじゃダメだっていうか。ルリたちが盛り上がれば良いってわけじゃないんだって」

 

花帆「たのしいだけじゃ……だめ……???」

 

花帆は頭に"?"が浮かぶ

 

瑠璃乃「うーん、言葉にするのが難しいなあ! どうしたら良いと思う!?」

 

花帆「わかんないけど!? ええと、慈センパイに見せつけたいんだったら……あ、こういうのは? 瑠璃乃ちゃんが実際にやってみるのは! こないだの竜胆祭で、さやかちゃんがソロで歌ったよね?」

 

瑠璃乃「ソロ…。みらくらぱーく!、スクールアイドル性の違いで解散………!?」

 

花帆「ええー!? だめだめ! いったん離れてもいいから、またすぐ戻って!」

 

ピキーーン!!

 

その言葉を聞いた瞬間、瑠璃乃の頭に何かが浮かんだ。

 

瑠璃乃「一旦離れて、戻る?」

 

花帆「る、瑠璃乃ちゃん……?」

 

瑠璃乃「っ、それだー!!」

 

 

そして、その日の放課後の部活動の時間に、瑠璃乃は閃いた事をみんなに話した。

 

梢・さやか・慈「「「ごちゃまぜユニット〜!?」」」

 

瑠璃乃「そう! ごちゃまぜ! ルリが花帆ちゃんと組んだりするの! そんで、それぞれで準備して、ちょっと時間空けてお披露目ライブ! どう? どう? 楽しそーだと、ルリ思う! ゆえに、ルリあり」

 

慈「なに、るりちゃん! スクールアイドル性の違いで解散ってこと!?」

 

瑠璃乃「そーゆーことじゃないけど! ………証明するためには必要なの」

 

慈「証明?」

 

瑠璃乃「数学の方じゃないからね?」

 

慈「?? なんで証明と数学が関係あるの?」

 

花帆「あっ」

 

瑠璃乃「めぐちゃん……」

 

梢「慈、後でお勉強ね?」

 

慈「なんで!?」

 

ショックを受ける慈。

 

さやか「あはは……。えっと、それはさておき、梢先輩は瑠璃乃さんの案をどう思いますか?」

 

梢「…………ええ。面白いんじゃないかしら」

 

慈「梢までぇ?」

 

梢「ある種、今しか出来ないことだと思うわ。理由は幾つかあるけれど……。ひとつめに、来月は来月で蓮華祭……今年の締めくくりが控えていること。今を逃せば、こうした、今回限りの企画は出来ないもの」

 

さやか「1年の締めくくりなら確かに、奇をてらわず正面から全力をぶつけたいですね。練習時間はしっかり確保したいです」

 

梢「ふたつめに、私たちはラブライブ!も経験して、ひとりひとりがしっかり実力をつけてきたタイミングでもあるということ。だから、普段と違う相手と組むことによって、特に一年生は得るものがあるでしょうね。いわば、応用編のようなものだわ」

 

花帆「やったー! 基礎は卒業だー!」

 

梢の言葉を聞いた花帆は喜ぶが、

 

梢「基礎は永遠よ?」

 

次の言葉であっという間に現実に叩き落された。

 

慈「そんだけ?」

 

梢「みっつめは、ユニットを組んだ相手を、外から見る機会にも恵まれることね。例えば私なら、花帆について新たな発見があるかもしれないし。逆もそうよね」

 

さやか「自分のスキルアップだけでなく、メンバーの観察と研究、これからのことも見据えられる……。はぁ……! 瑠璃乃さん、そこまで考えて……!」

 

瑠璃乃「うぇ! あ、そー!!そーなんです!!」

 

綴理「んー…。じゃあ、最後は?」

 

花帆「あ、まだあるんですか?」

 

梢「あら、よく分かったわね。最後のひとつは……楽しそうよね」

 

綴理「そっか。楽しいんだ。ならいいね」

 

瑠璃乃「いよっしゃー! 梢先輩、あざまーす!!」

 

瑠璃乃は梢にお礼を言うと慈に向き直る。

 

瑠璃乃「……めぐちゃん」

 

慈「なに」

 

瑠璃乃「失敗なら失敗で、ルリが間違ってたってなるなら……それでも良い」

 

瑠璃乃「でも、今譲るつもりはないから!」

 

慈「ふーん! あっそ! あとで泣いたって胸は貸してあげないよーだ!」

 

瑠璃乃「要るか! 花帆ちゃんに借りるわ!」

 

花帆「巻き込まれてる!?」

 

さやか「ええっと……これ、大丈夫なんでしょうか」

 

綴理「シャッフル……寂しい?」

 

さやか「そ、そういうことではなく! いえ、本当にそういうことではないですよ?」

 

綴理「そっか、ボクはちょっと寂しい」

 

花帆「大丈夫ですよ。ちゃんとさやかちゃんも寂しがってますから」

 

さやか「からかわないでください! そうじゃなくてその、瑠璃乃さんと――」

 

すると、部室の扉が開いた。

 

沙知「あれ? みんなどうした?」

 

梢「沙知先輩。いえ、実は瑠璃乃さんがアイディアを出してくれまして……」

 

沙知「アイディア? どんなのどんなの?」

 

梢は沙知先輩に瑠璃乃の出したアイディアを説明する。

 

沙知「おお。いいじゃん。それは全員にとって得るものは多そうだ」

 

さやか「ですよね!」

 

瑠璃乃「なんか話が凄く大きくなっちまってる……」

 

沙知「瑠璃乃〜、中々やるね~」

 

瑠璃乃「わひゃっ、は、はい!」

 

慈「で、沙知先輩も賛成な感じですか?」

 

沙知「うん。あたしは良いと思うよ?期間中は色々と君たちを見てて良いかな?」

 

綴理「うん。いっぱいみてて」

 

梢「ふふっ」

 

花帆「よ~し、がんばるぞー!」

 

みんなはもう完全に乗り気だ。

 

慈「はぁ……。じゃあ組む相手はどう決めるの? じゃんけん?」

 

瑠璃乃「クジ。作ってきた」

 

慈「準備いいじゃん……」

 

梢「ステージで見るあなたを楽しみにしているわ、花帆」

 

花帆「えへへ、センパイにいいところ見せちゃいますね!」

 

綴理「さや、見てるからね」

 

さやか「綴理先輩もやるんですからね!?」

 

瑠璃乃「それじゃあ!」

 

そして、6人全員がクジを掴む。

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理・慈「「「「「「せーの!!!」」」」」」

 

そして、一斉にクジを引いた。

 

ー 続く ー




感想・評価よろしくお願いします!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。