蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第133話:再結束!みらくらぱーく!

瑠璃乃と分かれたあと、慈は1人でシャッフルユニットの瑠璃乃たちのライブの動画を見ていた。

 

慈「るりちゃんの言ってたことは、正しかった。世界中を夢中にするって。私は口だけで。いっぱい取りこぼしてたんだね。私は……るりちゃんの魅力を、この先ずっと潰すところだったんだ。――決めた。ゴメン、ジュン、るりちゃん」

 

慈は紙にあることを書いて部室を後にした。

 

その紙に書かれていたのは……

 

『旅にでます

 

    めぐちゃん』

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

瑠璃乃「どこ行ったーーーーーー!!!」

 

瑠璃乃は寮の中や学校内、至る所を探し回っていた。

 

瑠璃乃「『旅に出ます めぐちゃん』ってなに!? そんなさくさく旅立ててたまるか! 旅なめんな! ていうか学校なんだと思ってんの!?」

 

瑠璃乃は最後の望みを胸に学校外のバス停に向かった。

 

 

 

ー バス停 ー

 

慈「でっかくなって帰ってくるよ、蓮ノ空」

 

瑠璃乃「めぐちゃん!!」

 

慈「えっ!?」

 

バスが止まった所で、瑠璃乃が到着。慈がそのせいでもたつき、そのままバスは慈を乗せずに走り去った。

 

慈「行っちゃった」

 

瑠璃乃「行っちゃわなかったらどうするつもりだったのか色々聞きたいんだけど。………はあ。どういうつもりなの、ルリを置いて旅とか」

 

慈「………そのまんまだよ」

 

瑠璃乃「真面目に怒ってっからね。ちゃんと全部話してくれない?」

 

慈「……解散しようと思って」

 

瑠璃乃「みらくらぱーく!を?」

 

慈「ごめんね。私はるりちゃんを舐めてたんだよ。私とるりちゃんなら最強だけど………私のいないところで、るりちゃんは最強にはなれないって。でも、そんなことなかったじゃん?るりちゃんの方が、世界を夢中にさせる力を持ってたのに……私はそれに気が付かなかった。私にはできなかったことを、るりちゃんは出来てた。ほんとはきっと、もっと前からできてたはずなのに……。だから私が、るりちゃんに劣ってたってことだ」

 

慈の言葉を聞いた瑠璃乃は、一旦落ち着くために深呼吸する。

 

瑠璃乃「すぅ……ふぅ……。それで?」

 

慈「だからるりちゃんと同じく、カリフォルニアに飛んで、 武者修行をして帰ってくるよ。るりちゃんをまた、夢中にさせられる私になってね」

 

瑠璃乃「………………」

 

慈「ふがいなくてごめん。スクールアイドル、全力で楽しんでね」

 

瑠璃乃「ふっ。ふざけんなーーーーっ!!!!」

 

瑠璃乃は、慈に思いっきり怒鳴った。

 

慈「えっ、るり……ちゃん?」

 

瑠璃乃「いや、マジでふざけんな! あーびっくりした!!」

 

慈「えっ」

 

瑠璃乃「ルリがここまで頑張って来られたのは、スクールアイドルクラブのみんなのおかげで、応援してくれたみんながいたからだよ! でも、頑張ってきたのは、めぐちゃんが居たからじゃ!!」

 

慈「それは違うよ。直接スクールアイドルが好きになれたんだったら、もう私を挟む必要なんて……ないんだよ」

 

瑠璃乃「スクールアイドルが楽しいのは本当だよ。この半年のおかげで、すっごくスクールアイドルのことが好きになれた。確かに、もうめぐちゃんを挟むかどうかなんて関係ない」

 

慈「……ほら」

 

瑠璃乃「でも、めぐちゃんは肝心なことすっぽ抜けてる!あ、肝心って意味分かる!? あんだすたん!?」

 

慈「るりちゃん。それはぼんやりとわかるけど……」

 

瑠璃乃「ぼんやりとかよ。じゃあくっきり言うよ。なんのために、一緒にスクールアイドルやるつもりだったんだよ。るりたちとジュン兄ぃの3人で、世界を夢中にするって、そう言ったじゃん!」

 

慈「……っでもるりちゃん、今の私は、るりちゃんの言ってることも、るりちゃんのことも、全然分かってなくて」

 

瑠璃乃「だからすっぽ抜けてるって言ってんの。ルリの大好きなめぐちゃんは、世界中を夢中にさせるめぐちゃんだよ!」

 

慈「だから、それがもう私には」

 

瑠璃乃「……そんな顔しないでよ。めぐちゃんは可愛い、めぐちゃんはすごい。めぐちゃんは……いつも……ルリを……。だからルリは、いつも、楽しくて……」

 

慈「るり、ちゃ――」

 

瑠璃乃「だから……だから! めぐちゃんは、ルリに劣ってなんかいない!! 二度と言うな!!」

 

瑠璃乃は、はっきりと自分の気持ちを慈に言い切った。

 

慈「るり、ちゃん……!?」

 

瑠璃乃「ルリ、分かったんだ。世界中を夢中にするって言うのはさ。めぐちゃんと、ジュン兄ぃと、3人でやらなきゃ出来ないんだってこと! 俯いてる子ひとりひとりに、顔を上げて笑ってほしい。それが、ルリのやりたいこと。できること。ルリの、スクールアイドル。ルリが楽しませられるところに、めぐちゃんは届かない」

 

慈「……つ」

 

瑠璃乃「でもね。めぐちゃんの言ってたことも、全然間違ってない。いえーって盛り上がってるとこに行くのは、絶対楽しい。そんでその盛り上がる場所を作るのは、やっぱりルリは出来ないんだ。ルリはいつも、めぐちゃんについてくのが楽しくて…………それだけだったもん。だからめぐちゃんの手が届くところに、ルリは届かない」

 

慈「……………」

 

瑠璃乃「でも、それでもルリとめぐちゃんにも限界はある。でも、ジュン兄ぃがいてくれれば、その限界も突き破れる!!」

 

慈「るりちゃん……」

 

瑠璃乃「ねえ、めぐちゃん。ルリはひとりで遊ぶのが好き。ルリは確かに、ルリ自身を楽しませることは出来るよ。でも、そんなルリが、めぐちゃんと、ジュン兄ぃと、昔から一緒に居る理由はなに?」

 

慈「……そっか。そうだね。ごめんね。それ以上言わせちゃ、もうどうしようもないね。うん。……………私は、かわいい!」

 

瑠璃乃「そう!」

 

慈「私は、すごい!」

 

瑠璃乃「そう!」

 

慈「そして……私は、るりちゃんが大好きで。るりちゃんも、私が大好き!」

 

瑠璃乃「そう!!」

 

慈「…………ね、るりちゃん。私もね、スクールアイドルが好きだよ。まっすぐな努力が伝わって、楽しませようとがんばればがんばるほどに、みんなが喜んでくれて。ひとりひとりの「楽しい」って声が、ぜんぶ聞こえてくるんだ!」

 

瑠璃乃「そう……そうだよ! めぐちゃんは、それができるの!」

 

慈「ん、だからね、るりちゃんが届かない世界のことも、ひとりが大好きなるりちゃんのことも……。私がずーっと、夢中にしてみせるから! ね?私達とジュンで」

 

瑠璃乃「うん、3人で……」

 

慈・瑠璃乃「世界中を夢中にしよう!!」

 

みらくらぱーく!の結束は、衝突を経て、更に強固になった。

 

 

ー つづく ー




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