あれから2日後、今日はいよいよ蓮ノ空学院の卒業式の日。明日には蓮華祭があり、蓮華祭終了時点で、3年生は蓮ノ空から完全に去る事になる。
今は卒業式の最中。3年生の先輩たちが校長から卒業証書を受け取って行き、遂にあの人の番になった。
司会「大賀美沙知!」
沙知「はい!」
沙知先輩は壇上に上がると卒業証書を受け取り一礼する。
俺と梢、綴理、めぐは瞳から涙を流していた。
そして、卒業証書授与が終わり、在校生が歌を歌う。それに合わせて3年生は退場していき、卒業式は終わった。
◇◆◇◆◇◆
卒業式後、俺達スクールアイドルクラブは沙知先輩から学院内のとある場所に呼び出されていた。
そこは、去年の春から何かの施設を新しく増設していた場所で、工事が終わったのかその姿が完全に露わになっていた。
花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理・慈・淳平「「「「「「「……………………」」」」」」」
沙知「そういうわけで、蓮華祭のために、最高のステージを用意したよ!!」
淳平「いやあの、沙知先輩。これは、ステージを用意とか、そういうレベルじゃなくないですか?」
綴理「…………つくったの?」
沙知「ああ、1年かけて。せめて、キミたちに何かできることがないかと思って……お詫びの、つもりだったんだけど。今なら堂々と言えるかな。お詫びじゃなくて、後輩へのプレゼントだって。これが、あたしからキミたちに贈る――第二音楽堂だ!」
いや、ヤバいな沙知先輩……。
花帆「音楽堂貰っちゃった!?」
瑠璃乃「わぁ、沙知パイセンスケールが違うや」。
沙知「名前はまだないから、どうかな。キミたちで付けてあげてくれないかな」
さやか「待ってください、待ってください。え、これスクールアイドルクラブの所有物にしていいものなんですか!?」
沙知「あっはっは。残念ながら、キミたちだけの所有物にはできないな。でも、音響をはじめとした設備は、スクールアイドルのステージにこれ以上ない仕上がりにしたつもりだ。ここがあればもう……狭いステージで危ないことが起きたりはしない」
慈「ぁ………」
沙知「にひっ」
慈「ああもう、沙知先輩のくせに………!」
瑠璃乃「ありがと、沙知先輩」
梢「………それにしても、花帆」
花帆「は、はい!!」
梢「最高のステージのお礼に、最高のライブをすると、言ってしまったものね。これは……なかなか気合が入るわね」
花帆「が、頑張るぞぉ………………!!」
さやか「…………さて。少々取り乱しましたが………蓮華祭ではわたしたちの全力を見せると決まっていましたから。プレッシャーこそあれど、緊張を覚悟に変えることは出来るはずです」
綴理「あとは……あの曲をどうするかなんだけど」
綴理がそう言うと、花帆が質問してきた。
花帆「あの、梢センパイ。あたしたちも見せて貰いましたけど、あの曲に何が足りないんですか?」
瑠璃乃「そーそー、気になってた」
梢「あれは、その。沙知先輩に向けて作った曲だから…………」
慈「ちょっと、ラブレターみたいになっちゃってるじゃん?」
花帆とルリちゃんは顔を見合わせるが、?が浮かんでる顔だ。
花帆「たぶん、センパイたちにとっての、いちばんのセンパイに向けて作ったからだと思いますけど………」
瑠璃乃「気持ちを込めてさ。すっごく悩んで、さちパイセンのために頑張ったからだと思うけどさ………?」
花帆・瑠璃乃「「すっごく良かった(です)よ!!」
花帆「部室にあった音源、聞きました! あたしたちほんっとに感動しちゃったよね!」
瑠璃乃「うん!きっと、大事な先輩がいる人なら誰だって分かる、みんなの150点になってるとルリ思うよ!!!」
綴理「ほらあ」
梢「ほ、ほらあではないでしょう!?」
慈「綴理だって「そうなのかあ」ってなってたじゃん!」
綴理「ちらっ」
さやか「えっと……わたしも、本当に素敵な曲だと思っていましたよ。先輩方がそれぞれ込めた想いが、結集して美しく昇華されて……これ以上ないくらい気持ちのこもったものだと伝わりました」
綴理「ボクは信じてた」
淳平「綴理……」
慈「こいつっ……!」
梢「…………はあ。そうね、分かったわ」
綴理「やろうよ、このまま。150点」
淳平「……そうだな。これはちゃんと、みんなに伝わる150点なんだしな」
さやか「あ、はは……最後までこんな感じで、すみません」
沙知「いやいや。あれがあたしの……1番の後輩たちさ」
そう言いながら、沙知先輩は俺達7人を見渡した。
ー つづく ー
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