蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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 今回で103期編は終わりです。沙知先輩を笑って見送りましょう。

 また、プロローグと同じく、お知らせが後書きにありますのでよろしければ最後までご覧ください。


第147話:いずれ会う四度目の桜

蓮華祭の日が翌日早朝、俺達スクールアイドルクラブは、沙知先輩を見送る為にみんなで蓮ノ空の校門の所に来ていた。

 

すると、

 

梢「あっ、沙知先輩」

 

沙知「やっ!」

 

沙知先輩が荷物を手にやって来た。

 

そして、沙知先輩は俺達7人を見渡すと、

 

沙知「最高のライブ、見せて貰ったよ」

 

花帆「えっへへ。はい、頑張りました!」

 

花帆は笑顔でそう答えるが、俺達4人の顔は暗い。

 

梢・綴理・慈・淳平「「「「…………」」」」

 

沙知「まず、一年生に、お礼を言いたいんだ」

 

瑠璃乃「えっ。お礼を言うのはこっちの方じゃ」

 

沙知「この子たちと、出会ってくれてありがとう」

 

沙知先輩は、1年生に、2年生と出会ってくれた事に対してお礼を言った。

 

さやか「それは」

 

沙知「あたしは、今年の新入生に賭けてた。あたしがこの子たちに何もしてあげられなくなったときから。それしかできなかった。でも……キミたちがいたおかげで、あたしは今日、こうしてなんの憂いもなく卒業できる」

 

沙知先輩がそう言うと、ルリちゃんは頭をポリポリと掻いて答える。

 

瑠璃乃「いや、まあ、やっぱりルリ的にはめぐちゃんとジュン兄ぃと出会ってくれてありがとーなんだけど」

 

ルリちゃんがそう言うと、沙知先輩も笑う。

 

沙知「あっはっは。瑠璃乃に限ってはそうかもね。キミだけ出会った順番逆だからね」

 

瑠璃乃「なので、めぐちゃんとジュン兄ぃがお世話になりましたー」

 

そう言ってルリちゃんが沙知先輩にペコリとお辞儀する。

 

沙知「とても良いお子さんでしたー」

 

そう言って沙知先輩もルリちゃんに頭を下げる。

 

慈・淳平「「三者面談か!」」

 

さやか「わたしも、救われた身です」

 

花帆「あたしも、梢センパイがいなかったら、どんな学校生活になってたか…………。というか、そもそもこの学校に居られたかどうかもわからないですし」

 

沙知「…………そっか」

 

さやか「ですから、沙知先輩のお礼を受け取らないのではなく、 瑠璃乃さん同様こちらからもお礼を」

 

花帆「はい! スクールアイドルクラブを残してくれて、ありがとうございました!」

 

沙知「ああ」

 

梢・淳平「「沙知、先輩…………」」

 

俺と梢の瞳から、ポロポロと涙が溢れる。

 

沙知「そんな顔するな。あたしは泣きたくないんだ」

 

淳平・梢「「つ………2年間、お世話になりました!」」

 

沙知「ああ」

 

綴理「……………もっと、一緒にいたかった」

 

沙知「そうだね。そればっかりは……ごめん。でも、許してくれてありがとう」

 

綴理「ん」

 

慈「心配しなくていいからね。私たちはもう、大丈夫!」

 

沙知「…………ああ、あたしの目に狂いはなかった。あたしは……スクールアイドルクラブにいれて、本当に良かった」

 

梢・綴理・慈・淳平「「「「……………」」」」

 

沙知「八重咲、いい名前だ。あたしも、重なり咲く花弁の1枚になれたことを……誇りに思う。きっと、どこまでも連なり咲いていくんだろう。キミたちが四度目の桜と会う時には、きっと、もっと満開だ」

 

花帆「四度目の、桜。そうだ……来年は…………」

 

花帆は俺達2年生を見る。

 

淳平「ああ、そうだな」

 

梢「ええ」

 

綴理「?」

 

慈「えー?」

 

綴理とめぐ、分かってないのか?来年は俺達が卒業するって……。

 

沙知「なあ、花帆。そんな顔をするキミに、ひとつだけあたしから言っておきたいことがあるんだ」

 

花帆「な、なんでしょう」

 

沙知「春は出会いと別れの季節、ってよく言うだろう?あれは少し正確じゃないんだ」

 

花帆「えっ?」

 

沙知「順番が逆なんだよねい。別れがあって、出会いがある。別れにはつらい気持ちになることもあるけど……未来は意外と明るいんだってことを、憶えておいてほしいな」

 

花帆「…………はい!」

 

すると、

 

沙知「ジュンペイ、最後に1つ、いいかい?」

 

淳平「何ですか?」

 

すると、沙知先輩は笑って、

 

沙知「いつもの(・・・・)頼む」

 

まったく、この先輩は……

 

淳平「……分かりました!」ギュッ!

 

俺は、沙知先輩の小さな身体を、ギュッと抱きしめ、頭を優しく撫でる。

 

沙知「わっ………////」

 

淳平「沙知先輩……」

 

そして暫く頭を撫でて満足したのか、沙知先輩は「もう大丈夫だ」と言ったので離す。

 

………なんか梢たち凄く睨んでるんだけど。

 

沙知「……………いよし!」

 

そして、沙知先輩の足は校門の方へと向かっていく。

 

沙知「それじゃあ最後に満足もしたし、みんなさよなら」

 

淳平「沙知先輩!」

 

綴理「さち」

 

梢「沙知先輩」

 

慈「沙知先輩!」

 

花帆・さやか・梢・綴理・瑠璃乃・慈・淳平「「「「「「「卒業、おめでとうございます!」」」」」」」

 

沙知「ありがと! にひっ」

 

そして、沙知先輩は校門を出て、蓮ノ空から去っていった。

 

それを俺達は、涙を流しながら見送っていた。

 

梢「淳、あとでお仕置きね?」

 

淳平「……ハイ」

 

 

ー つづく ー




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