蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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『104期編』第一章 百生吟子編:未来への歌(前編)
第1話:新たな出会い


俺達上級生のクラスが決まってから3日後、既に入学式は昨日終わり、新入生が入って来ていた。

この学校の厳しい規則に悲鳴を上げる新入生もいたが、この光景は毎年のことなのでそこは気にしないでおく。

 

淳平(2年前は俺とめぐ、去年は花帆も絶望したからなぁ……)

 

そして、新年度初日の授業が終わり俺は部活のために部室へと向かっていた。梢、綴理、めぐの3人は先生に用事を頼まれており、少し遅れてくるそうだ。

 

 

〜 その頃 〜

 

部室前に既に花帆が来ていた。

 

花帆「よーし、新入生が来るかもしれないし。きょうはあたしが部室にいちばん乗り! 部室のお掃除でもしちゃおっかなー」

 

花帆が勇んで部室に入ると、

 

花帆「?」

 

?「はぁ ここが、芸楽部……………」

 

知らない女の子。(タイの色からして新入生)が、部室の床に寝っ転がっていた。

 

花帆「……………」

 

すると、

 

ガチャッ!

 

淳平「おっ、花帆早いな」

 

花帆「あっ、淳兄ぃ」

 

俺が花帆の視線の先に目をやると、

 

淳平「……この子ダレ?」

 

花帆「分かんない……あの」

 

花帆がこの女の子に声を掛ける。

 

?「……耳を澄ませば、部員たちの声が聞こえてくるよう……」

 

いや、だって直ぐ側で話しかけてるし……

 

花帆「もしも〜し?」

 

?「? やけにハッキリと……。はえ」

 

花帆「なにしてるの?」

 

?「っ――、う、うわあああああああああああ!」

 

ここで謎の女の子は俺と花帆の存在に気づき、自分の今の体勢を思い出して羞恥から叫び声を上げた。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

俺と花帆はこの女の子を何とか落ち着かせて机越しに対面で椅子に座る。

 

何とか落ち着いてきたようだ。

 

取り敢えず色々と質問するか。

 

花帆「えーと、さっきのは……………」

 

?「……蓮ノ空の、伝統を、感じたくて……………」

 

花帆「伝統……?」

 

?「っ〜〜」

 

花帆「あ、あの、あたし……。そうだ! 紅茶いれてあげるね!」

 

そして花帆は紅茶をいれようするが、

 

花帆「あっ、ポットにお水入ってない!えーと、えーと、茶葉はどれがいいんだっけ……?確か、ティーポットにこれぐらいの量を入れて、いたような………! いや、でもちょっとだけお湯を注いで、蒸らす……!?」

 

まったく……

 

淳平「俺がやるよ」

 

花帆「ご、ゴメン淳兄ぃ」

 

?「……………」

 

そして俺は二人が見てる前で紅茶を淹れてカップを二人の前に出した。

 

淳平「どうぞ」

 

?「ありがとうございます……。あの、あなたは?」

 

淳平「俺は日野下淳平。このスクールアイドルクラブでマネージャーをやってる。3年生だよ」

 

?「マネージャー……ですか」

 

花帆「あはは……。えーと、一年生の子、だよね? もしかして、入部希望……だったりする?」

 

?「はい。 ……………不法侵入者が、許されるのなら」

 

ふむ、責任感の強そうな子だな。

 

花帆「だ、大丈夫だよ! 鍵かかってなかったんだし、つい入っちゃうときってあるよね!」

 

花帆は何とかフォローする。そして、

 

花帆「お名前は?」

 

?「百生吟子(ももせぎんこ)です。(ぎん)ずるに子と書いて吟子です」

 

花帆「吟子ちゃん! そっか、だから声きれいなんだね!」

 

吟子「いえ、そんな…………」

 

花帆「あたしは二年生の日野下花帆だよ。よろしくね!」

 

吟子「はい。あれ?」

 

ここで百生さんがなにかに気づく。

 

吟子「日野下……?もしかしてご兄妹ですか?」

 

淳平「いや、花帆とは従兄弟なんだよ。俺の父さんが花帆のお父さんの兄なんだ」

 

花帆「そうだよ!」

 

吟子「なるほど…………それで、あの、入部テストとか、あるの? あっ……ある。んですか?」

 

今ちょっと敬語崩れたな……ひょっとして本当は敬語苦手な子なのかな?

 

花帆「えー、そんなのないよー。あ、だったら、志望動機とか聞いてみたいな!」

 

吟子「志望動機……」

 

花帆「うん、あなたはどうしてスクールアイドルクラブを志望したんですか? ってやつ! なんでもいいよ!」

 

吟子「……………」

 

すると、百生さんは手帳を取り出した。

 

花帆「……?『目指せ、No.1スクールアイドル』……?」

 

吟子「あ一一」

 

すると、手帳を出した拍子に挟んでいた紙が散らばってしまった。

 

吟子「す、すみません、挟んでいた紙が散らばって、すみません」

 

淳平「大丈夫だよ。手伝うよ」

 

花帆「あたしも!」

 

俺と花帆も散らばった紙を拾い集めて全部拾って百生さんに渡す。

 

吟子「す、すみません……」

 

花帆「ううん。全然。これって……もしかして、衣装デザイン?」

 

吟子「は、はい。一応……」

 

花帆「こんなに、いっぱい!?」

 

淳平「凄いな……」

 

吟子「その……力作を集めてきました。すべてが会心の出来、というわけでは……ありませんが…………」

 

百生さんは意を決して口を開く。

 

吟子「…………っ、私は、この蓮ノ空学院に入学することが、夢でした。この学校で、立派なスクールアイドルになりたいです」

 

花帆「――!」

 

吟子「若輩者ですが――。目標は、ラブライブ!優勝です。この学校なら、それが叶えられると信じています」

 

花帆「ね………!」

 

吟子「ね?」

 

花帆「熱意っ!!!」

 

吟子「え?」

 

花帆「ね! 吟子ちゃん! あたしたちと一緒に――!」

 

花帆「――スリーズブーケ、やろうよ!」

 

吟子「え?」

 

花帆は、新入生の百生吟子さんを、自身と梢のユニット、スリーズブーケに誘った。

 

 

ー つづく ー




オリ主プロフィール(更新!!)

名前 日野下(ひのした) 淳平(じゅんぺい)
性別 男
学年 3年生
誕生日 12月20日
所属 スクールアイドルクラブ(マネージャー)
家族構成 父・母・自分
好きな物 仲間 自己鍛錬
好きな動物 ペンギン
身長 183cm(伸びた)
体重 73キロ(増えた)
容姿 花帆と同じ髪色のナチュラルヘアをし
   た、イケメン君です。

主人公。蓮ノ空学院の3年生で日野下花帆の従兄弟。(花帆の父親が淳平の父親の弟)
花帆の出身は長野だが、淳平は石川出身。
実家の隣には慈の実家、その隣に瑠璃乃の実家がある。
小さい頃はよく淳平、慈、瑠璃乃の3人で遊んでおり、昔から一緒の仲良し幼馴染3人組。
同い年の慈とは、産まれた日も、産まれた病院も同じで家も隣という、産まれたときからのお隣さん。(当然親同士も仲が良い)

CV.浪川大輔

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