あのあと、考えさせてくれと言った百生さんを見送り、その後数分後に残りのメンバーがやって来たのでその日の練習をしたみんな。
俺は練習の片付けをしてから帰るのでみんなよりも少し遅くなってしまった。
淳平「ふー、今日も疲れたぁ……ん?」
見ると、男子寮と女子寮の間でオロオロしてる女生徒がいた。タイの色から新入生だと分かる。
淳平(どうしたんだろ?)
淳平「きみ、どうかした?」
?「わひゃっ!?」
急に声をかけられてビックリしたのか、その女の子はコチラを見てしどろもどろになる。
?「え、えっと……」
淳平「お、おちついて……? 何かオロオロしてたから何かあったのか気になっただけだから……」
?「あっ、そうだったんですね。すみません、ありがとうございます。実は……」
◇◆◇◆◇◆
淳平「どっちが女子寮か分からなくなった?」
?「はい……」
ん〜、まあ新入生だしな。そんなこともあるか……。
淳平「えっと、こうやって2つの寮を正面から見て左が女子寮。右が男子寮だよ?」
?「正面から見て左が女子寮…ってことはこっちが女子寮ですね!」
新入生の女の子はちゃんと女子寮の方を選んだ。
淳平「そ。覚えておくと良いよ」
?「ありがとうございました! 先輩……ですよね?」
淳平「うん。日野下淳平。3年生だよ」
?「日野下先輩ですね!
淳平「うん。よろしくね徒町さん。それじゃあ」
小鈴「はい! ありがとうございました日野下先輩!」
そして、徒町さんは寮に入っていった。
小鈴(親切な人だったなぁ……♪)
◇◆◇◆◇◆
その日の夜、俺が夕食を食べ終えて部屋で勉強していると、
ピロン!
淳平「ん?」
見ると、梢から着信が来ており、今から女子寮のロビーに来られるか?というものだった。
淳平「行くか……」
俺は女子寮の寮母さんに許可をもらってから梢たちのところに向かった。
ー 女子寮・ロビー ー
淳平「梢?」
梢「あ、来てくれたわね淳」
淳平「おう。めぐと綴理と、花帆もいるのか」
梢「ええ。花帆さんが誘ったっていう新入生の子について話してたの」
淳平「ああ……」
花帆、少し暴走してたからな。
梢「それで……その新入生の子になんて言われたの?」
花帆「か、考えてみますって言われて……そのまま、解散に……」
梢「……急にそんな風に声をかけられたら、さぞびっくりしたでしょうね」
花帆「うう」
淳平「ゴメン。俺も止めれば良かった……」
梢「そうね。まあ分かってるなら、改善すればいい話よ?」
慈「いやー、大胆だねー、花帆ちゃん。それって一目惚れってやつー?」
花帆「わかんないですけど……なんか、すごくビビっときたんですよぉお! あたし、この子とスクールアイドルやりたーい!って!」
直感的に感じるものがあったんだな。去年の梢と同じこと言ってる。
梢も去年花帆を見て何か感じたらしいからな。
綴理「わかる」
梢「そういえばそうだったわね、あなたとさやかさんも。でも、普通はだめなのよ。普通はもう少し手順を踏むの」
慈「梢はお堅いなぁ〜。いいじゃん、もっとノリで生きてみれば〜?」
梢「その結果がギリギリでの進級というのなら、私はお堅くて結構」
慈「ギリギリかどうかはわかんなくない!?」
淳平「いや、間違いなくギリギリだろ……」
慈「ジュンまで?!」
憤慨するめぐ。そう言われたくなきゃもう少し勉強頑張れよ……。
綴理「進級できてよかったね、めぐ。ボクもめぐと進級できて嬉しい」
慈「急に普通のこと言うなー! 綴理も大概だからね!?」
花帆「それで、梢センパイ! 入部希望の吟子ちゃんのことなんですけど! どうですか!?」
梢「ええ。初日から門戸を叩いてくれるなんて、嬉しいし、大歓迎よ。入部してもらうことには、もちろん異存ないわ。望めば誰でもなれるのが、スクールアイドルなんだから」
花帆「やったー! それじゃあ!」
喜ぶ花帆。あ、でも……
淳平「あ~でも、スリーズブーケにするのかは確定じゃないな」
花帆「え〜!! 何で!!」
なんでって……
淳平「百生さんがどんなスクールアイドルになりたいか決めるのは、 俺たちじゃないだろ?」
花帆「そ、それは……」
淳平「スリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!、 蓮ノ空の3つのユニットは、 それぞれ活動内容も、音楽性も違う」
梢「その通りね。話を聞いていると、その子は明確な目的意識をもって蓮ノ空に来てくれたみたいだし。だったら、私たちがするべきなのは、まずはヒアリングじゃないかしら?」
淳平「だな」
花帆「さ……さすが梢センパイと淳兄ぃ……。 三年生になって、ますますかっこよく……!」
淳平・梢「「そ、そうか(しら)?////」」
花帆「わかりました、センパイ! あたし、吟子ちゃんにいろいろ聞いてみます!」
花帆「それでいて、スリーズブーケのいいところをいーっぱい紹介して、吟子ちゃんがスリーズブーケに入りたーい!って思ってくれるようにがんばります!それならいいですよね!」
淳平「プッ!」
梢「それは……」
綴理「去年こずがやったのと同じだね」
梢「む」
慈「なるほど。無垢でいたいけな一年生だった花帆ちゃんを、言葉巧みに誘導したんだね」
梢「人間きが悪いでしょう! 淳も笑わない!」
淳平「わ、悪い……」
梢「コホ ン……。まあ、そうね…………でも、あんまり強引にしてはだめよ、花帆」
花帆「はい! 梢センパイをお手本に、あたしがんばります!」
綴理「がんばれがんばれー」
慈「そーだそーだ。花帆ちゃんだってもう二年生なんだからねー」
梢「……………それは、確かにそうだけれど」
花帆「見ててください、梢センパイ、淳兄ぃ! 新入生獲得大作戦です!」
その様子を、1人の新入生が見ていた。
?(本物のめぐちゃん先輩だぁ! スクールアイドルクラブの先輩たちもいる! でも……あの男子生徒誰なんだろう? 仲良さそうだけど、めぐちゃん先輩たちの友達なのかな?)
◇◆◇◆◇◆
ー 翌日 ー
放課後になったので、花帆、梢は新入部員になった百生さんと一緒に練習場所に来ており、花帆は百生さんに梢を紹介していた。
花帆「じゃーん!この美人な三年生のセンパイが、乙宗梢センパイ!あたしと一緒に、スリーズブーケっていうユニットをやっているんだ! 文武両道! 容姿端麗! なんでもできちゃうんだよ! そしてこの人は昨日紹介したよね」
淳平「よろしく」
吟子「は、初めまして! 蓮ノ空学院一年生、百生吟子です! どうぞ、よろしくお願いします! 日野下先輩もよろしくお願いします!」
花帆・淳平「「ん?」」
梢「…………少し、花帆が大げさに紹介してくれたけれど。乙宗梢よ。よろしくね、吟子さん。それと、花帆と淳の事は名前でよんだほうが分かり易いんじゃないかしら。ほら、両方日野下だから……」
吟子「あっ、確かに……」
淳平「俺は大丈夫だよ?」
花帆「あたしも花帆でいいよ!」
吟子「えっと……。じゃあ、淳平先輩、花帆先輩とお呼びしても良いですか?」
花帆・淳平「「うん!」」
すると梢はクスッと笑い、
梢「それじゃあ、吟子さんの基礎練習についてだけれど。当面の指導は、花帆にお願いするわね」
花帆「えっ? あっ、はい! わかりました!」
梢「二年生らしいところを見せてあげてちょうだい。ね?」
花帆「〜〜っ、はい! いこっ、吟子ちゃん!」
吟子「は、はい!」
そして百生さんを見ながら練習を始める花帆。
花帆「それじゃあ、まずは基礎練習だよ、吟子ちゃん! 最初から楽しい応用編をやりたいのはわかるけど、なんでも大事なのは基礎なんだからね!」
吟子「いえ、基礎の大切さは、わかってますけど……」
花帆「あ、そ、そう? そうだよね。じゃあね、最初は柔軟から!」
吟子「はい」
そして声掛けをしながら柔軟運動を始める花帆。新入生だし、コミュニケーションとるためにも声掛けしながらやるのは
花帆「……………どう? 地味で大変でしょ。でもね、この積み重ねが明日の筋肉を作るのよ!」
吟子「はあ」
花帆「そ、そうだ、吟子さん! あたくしね、今度こそちゃんと紅茶をいれてきたの! ほら、水筒!ね、喉渇いてないかしら!?」
吟子「えと……まだ、大丈夫ですけど………?」
花帆「え?あ、そう!?」
梢「……………」
梢は、その様子を見ながら苦笑していた。
淳平(梢をお手本にしようとするあまり空回りしてるな。花帆には花帆の良さがちゃんとあるのに……)
俺と梢は、2人を様子を見ながら眺めていた。
ー つづく ー
名前
蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ2年
所属ユニット:スリーズブーケ
以下は公式プロフィール参照してください
原作主人公で今作のオリ主、淳平の従兄弟。昔から優しかった淳平を実の兄のように慕っており、恋心を抱いている。
たまに暴走することは相変わらずだが、入学当初とは雲泥の差と言えるほど成長。
淳平に好きだと告白し、返事を待っているヒロイン候補1人目。
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