第9話:既視感のある女の子
めぐとルリちゃんの2人は、新入生とファンに向けて年度1発目のユニット配信を行っていた。
慈「ってことで、今年もみらくらぱーく!は最高の楽しいをみんなにお届けするからね新入生諸君も、るりちゃんとめぐちゃんを、要チェックだぞ♡」
瑠璃乃「今年もよろしくお願いします」
ルリちゃんもペコリとカメラの向こうのみんなに頭を下げる。
慈「うふふ、それじゃあ、またね! バイめぐ〜!☆」
慈「ぽちっ」
そして配信を切っためぐは一瞬でモードを切り替える。
慈「ふー、お疲れ様、るりちゃん!」
瑠璃乃「あいあいてんきゅー」
ルリちゃんも返事をするが、配信で充電をごっそり持って行かれてしまっていた。
慈「これで新入生諸君も、私たちみらくらぱーく!に興味を持ってくれること間違いなし!コメントもたっくさん来てるしね!」
瑠璃乃「ねー、めぐちゃーん」
慈「んー?」
瑠璃乃「ほんとにメンバー増やす??」
ルリちゃんはめぐに今後の方針を改めて聞く。
慈「ほう。その心は? もしかして、めぐちゃんさえいれば他になにもいらない♡みたいな」
瑠璃乃「部分的にそう」
慈「ぶぶんてき。まー、もちろんるりちゃんとふたりのみらくらぱーく!ではあるけどね? 1+1が200になるように、1+1+後輩たくさんなら、未来は無限大なんだよ!」
瑠璃乃「後輩を後輩たくさんってカウントするのもルリ的にはきびしめだぁ!」
ルリちゃんは自身の充電切れをかなり気にしている。ルリちゃんが充電切れを起こさない相手はめぐと淳平の二人だけだから。
瑠璃乃「とはいえ、めぐちゃんは増やしたいわけだ……。わかった、じゃあとりあえず、本当にみらくらぱーく!に入りたいって子が居れば考えよう!」
慈「よく言ってくれたるりちゃん! それじゃあ、作戦があるから聞いてくれたまえ!」
瑠璃乃「作戦……………名付けて?」
慈「メロメロ誘惑大作戦っ♪」
瑠璃乃「おー……おお?」
めぐの考えた作戦の内容とは……
◇◆◇◆◇◆
めぐとルリちゃんの配信のあと俺も2人に合流し、
淳平「で? これはなんだ?」
瑠璃乃「これに引っかかるやつぁ居ないと、ルリ思うな……」
慈「ふっふっふ。るりちゃん。ジュン。これはね。罠だよ! このヒモを引くと、棒が外れてカゴが落ちる仕組みになっててね。めぐちゃんの可愛いアクリルスタンドにつられた人を、捕獲できるんだよ!」
瑠璃乃「いやだから鳩とか捕まえるやつじゃん。鳩の脳みそが小さじ1杯分しかないから成立するんだよ」
淳平「人間がこんな罠にかかるわけ無いだろ!」
慈「脳みその大きさが関係あるなら、私が勉強できないはずないじゃん」
淳平「何なのその自信……」
慈「あ、見て見てジュン、るりちゃん!」
めぐの声で罠(笑)の方を見ると、1人新入生の女の子が近づいてきていた。流石にかからんだろ、
?「あれ……?わ〜、めぐちゃんだ〜」
もぞもぞ
なんと女の子はこんな見え見えの罠に飛び込んだ。俺とルリちゃんが驚愕していると、
慈「えい☆」
めぐが紐を引いて棒を外して籠を落とし新入生の女の子を捕獲した。
?「ん、あれ、暗〜い」
淳平「嘘だろ………」
瑠璃乃「ほんとに居たよ捕まる子…………ん?」
慈「よぉし、このまま――」
瑠璃乃「ちょっと待ってめぐちゃん! あの子、どっかで見たことあるくない??」
慈「んー? ライブに来てる子とか?」
瑠璃乃「いや、えっと、なんだったかな………ん〜」
?「よいしょ。なんだろこのカゴ。まあいっか。ふへへ、めぐちゃん拾った〜♪」
女の子は自分で籠を退かして中から出てきた。
慈「ああっ、カゴが!」
瑠璃乃「そりゃあまあ、そうだよね! 人類にはカゴをどける力があるよね!鳩と違って!」
淳平「その前に人間がかかることがおかしいけどな……」
慈「ふむ。作戦変更だよるりちゃん、ジュン。私たちの仲間になりたい、そういう気持ちを引き出す作戦にしないと!」
瑠璃乃「お、おー!」
淳平「それはその通りだけど、何するんだ?」
慈「ふっふっふ。決まってるでしょ☆」
めぐの次の作戦は………
◇◆◇◆◇◆◇◆
瑠璃乃「みんなありがとー! いえーい!」
慈「いえーい! 配信のみんなも見てるー?」
瑠璃乃「見てるー?」
みらくらぱーく!のライブだった。まあ、これが1番正攻法っていうか、魅力は伝わりやすいだろうな。
瑠璃乃「めぐちゃん、ライブするのは良いし、楽しいけど。こっからどうするつもりなの?」
慈「まあ見ててよ。作戦はここから」
めぐはルリちゃんにそう囁くと、
慈「よぉし、キミたちー!! みらくらぱーく!に、入りたいかー!」
すると全員から大歓声が。うん。まあこの状況でそんな掛け声したらそうなるよな。
慈「全員返してくれちゃった。やだ、愛されてる☆」
瑠璃乃「ライブ中にそんな掛け声したらね!?それを言い出したら確かにライブに来てくれたみんなは全員がみらくらぱーく!だよ!」
慈「次の作戦を考えないとだ」
瑠璃乃「そうだね!?」
この数時間でめぐの将来がものすごく心配になる俺だった。
ー つづく ー
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