蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第18話:未来への歌

百生さんがスクールアイドルクラブに正式に加入し、それからライブの日までクラブのみんなはそれぞれのユニットで必死に練習しており、俺はそのサポートに奔走する日々だった。

 

その日々の中で1年生とも少しずつ打ち解けてきたように思うが、実際はどうなんだろうな。

 

 

………そして、今日はいよいよライブの日だ。

 

会場の舞台袖から客席を見た淳平は、衣装に着替えて待機しているみんなのところへ行く。

 

淳平「お客さん満員だよ。見た所サイリウムを新一年生の色にしてる人もチラホラいたぞ?」

 

姫芽「ホントですか〜?」

 

小鈴「…………………」

 

さやか「小鈴さん! 固まってますよ?」

 

小鈴「はっ! いけないいけない……頑張らないと」

 

吟子「おばあちゃんが見ていた景色……どんな感じなんでしょうか……」

 

百生さんがそう言うと、花帆が百生さんの手を握り、

 

花帆「大丈夫。楽しんでいこう」

 

吟子「はいっ!!」

 

そして、いよいよ開演時刻になった。

 

淳平「時間だ。行って来い!」

 

花帆・瑠璃乃・綴理・慈「「「「うん!!」」」」

 

梢「行ってくるわね」

 

さやか・吟子・小鈴・姫芽「「「「行ってきます」」」」

 

そして、ステージに順番に待機するみんな。このステージは和室をイメージしており、開くことのできる襖を6個順番配置している。

 

そして、まずは左側3つの襖に『スリーズブーケ』の文字が映し出され、右側3つの襖が順番に開いていき、百生さん、花帆、梢と出ていく。

 

そして右側の襖が全て閉まり、今度は右側3つに『DOLLCHESTRA』の文字が映し出される。そして左側3つが順番に開いていき、徒町さん、さやかちゃん、綴理が順番に出ていく。

 

そしてまた左側が全て閉まり、左側の3つの襖に合せて映し出され『みらくらぱーく!』の文字。右側の襖3つが順番に開いていき、安養寺さん、ルリちゃん、めぐが順番に出ていく。

 

因みに今回のライブでユニットが披露する曲はすべてそのユニットの伝統曲なのだが、衣装や曲にアレンジを加えている。

 

淳平(お客さんにどう受けるか………)

 

俺が舞台裏のモニターで様子を確認していると、オープニングアクトの曲、『On your Mark(104期Ver.)』が披露され、それが終わるとみんなの挨拶が始まる。

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理・慈・吟子・小鈴・姫芽「「「「「「「「「みんな〜! こんばんわ~!!」」」」」」」」

 

花帆「私たちは……!」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理・慈・吟子・小鈴・姫芽「「「「「「「「「蓮ノ空学院スクールアイドルクラブです!!」」」」」」」」」

 

梢「蓮ノ空のこと好き好きクラブの皆さん、応援してくれている方々、改めまして本日も、よろしくお願いいたします」

 

そして、いつも通りの各自自己紹介。

 

花帆「みんなー!!こんばんわー!!蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ2年の、日野下花帆で~す!今日もよろしくね~!!」

 

さやか「同じく、スクールアイドルクラブ2年の、村野さやかです。なにとぞ、よろしくお願いします」

 

瑠璃乃「スクールアイドルクラブ2年の、大沢瑠璃乃だよ~!みんな、今日もよろよろ~!!」

 

吟子「はい、蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ1年、104期生の百生吟子です。皆さんどうぞよろしくお願いします」

 

小鈴「こんばんわ。蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ1年、徒町小鈴と申します!!何卒、よろしくお願いいたします!!」

 

姫芽「こんばんわ~。スクールアイドルクラブ1年の、安養寺姫芽です~。今日も、よろしくお願いします~」

 

梢「こんばんわ。蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ3年の、乙宗梢と申します。本日も、よろしくお願いいたします」

 

綴理「みんな~こんばんわ~。スクールアイドルクラブ3年の夕霧綴理だよ~。よろしく~」

 

慈「みんな~!ハロめぐ~っ!!」

 

観客『ハロめぐ~っ!!』

 

慈「ん~っ!スクールアイドルクラブ3年の、藤島慈だよ~。よろしく~!!」

 

そして自己紹介が終わり、まずはみらくらぱーく!のライブからだ。

 

 

瑠璃乃「それでは、聞いてください!!」

 

瑠璃乃・慈・姫芽「「「アイデンティティ!!」」」

 

みらくらぱーく!の伝統曲であるこの曲。曲のメロディをアレンジし、衣装に猫耳のヘッドホンを付け加えた。ヘッドホンはゲーマーである安養寺さんをイメージしたもので、『今のみらくらぱーく!は3人だ!』と言うことを突き付けていく。

 

配信のコメントを見ていると、3人になったみらくらぱーく!は更に応援コメントが増えており、安養寺さんにも応援のコメントがいっぱい来ておりアンチや批判はいなかった。

 

淳平(よしよし。掴みはオッケーだ)

 

そしてみらくらぱーく!のライブが終わると、今度はDOLLCHESTRA。

 

さやか「それでは、DOLLCHESTRAで、」

 

さやか・綴理・小鈴「「「Sparkly Spot!!」」」

 

今度はDOLLCHESTRAの伝統曲、『Sparkly Spot』。この曲もメロディと衣装に新しいアレンジを加えており、頭にバラの花飾りをつけている。この飾りは徒町さんが慣れないながらも必死になって造ったものだ。かなりの量造り、その中でも出来の良かった3つを3人でそれぞれ一つずつ付けている。

 

コメントもプラスの意見ばかりで『がんばれ!』など応援コメントが多数見受けられた。

 

去年のさやかちゃんの見せ場を、新Ver.では徒町さんが、やったことで、コメント上は大興奮の嵐。徒町さんに応援が殺到する。

 

淳平(よし……)

 

そして、そのままDOLLCHESTRAも問題なく終了し、最後のユニットはスリーズブーケ。

 

花帆「それではきいてください!!」

 

花帆・梢・吟子「「「Reflection in the mirror!!」」」

 

スリーズブーケの『Reflection in the mirror』。メロディと衣装には当然のようにアレンジが加えられ、裾の部分に百生さんの得意な加賀繍の刺繍が施されていた。

 

加賀繍は伝統工芸なのに高校1年生で自分の物にしてる百生さんがすごいと思うよ……。

 

そして問題もなくスリーズブーケのライブは終了。

 

その後は少しのMCを挟み、今日最後の曲、『Dream Believers(104期Ver.)』が披露される。

 

淳平「やっぱり、蓮ノ空の年度最初のライブだったらこれじゃないとな……」

 

次々と変化するフォーメーションから繰り出されるパフォーマンスの数々に、会場のボルテージは最高潮。

 

そして、フィニッシュを迎え……今日のライブは終了した。

 

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理・慈・吟子・小鈴・姫芽「「「「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」」」」

 

 

そして舞台裏に戻ってきたみんなを、俺は出迎えに行く。

 

淳平「お疲れ様」

 

瑠璃乃「ジュン兄ぃ〜、ルリのバッテリーがぁ〜」

 

淳平「あ~はいはい。おいで」

 

俺が腕を広げると、ルリちゃんが飛び込んでくる。

 

瑠璃乃「ふぃ〜、バッテリー急速充電中……」

 

花帆「あ~!瑠璃乃ちゃんズルい!」

 

さやか「淳平先輩! わたしもお願いします!」

 

淳平「えっ! ちょっ!」

 

ドシィイイイーーン!

 

突撃した2人に潰される俺とルリちゃん。

 

小鈴「わわっ! さやか先輩、乙女です……」

 

姫芽「ルリちゃん先輩まで……」

 

吟子「花帆先輩、はしたないですよ……?って、3年生の先輩たちもなにそんな羨ましそうな……」

 

すると、俺は3人を引き剥がし、

 

淳平「お疲れ様梢、綴理、めぐ」

 

梢・綴理・慈「「「ええ(うん)!!」」」

 

それを見ていた一年生は……

 

小鈴「先輩たち、メロメロじゃないですか」

 

姫芽「この数日間で淳平先輩がどういう人なのかはある程度わかったし、良い人だとは思いますけど……」

 

吟子「いいんでしょうかね?」

 

すると、梢がコホンと1つし、みんなに向き直る。

 

梢「みんな、お疲れさま。本当に、いいライブだったわ。特に新一年生の3人は、よくがんばったわね」

 

花帆「ね、ね、吟子ちゃん! 初めてのライブ、どうだった!?」

 

吟子「えっと…うまくいえないけど……なんか、すごかった。ああ、これが50年前におばあちゃんも見た景色なんだ、って……………」

 

花帆「吟子ちゃん………………うん!よかったね、吟子ちゃん!」

 

綴理「すずも、お疲れさま。歌もダンスもがんばってたね」

 

さやか「入部したてのライブは、失敗しても当たり前…………なんて言ったのは、余計なお世話でしたかね。すごくいいステージになっていましたよ!」

 

小鈴「せ、先輩方のパフォーマンスに、泥を塗るわけにはいきませんから!精一杯、やってやりました!」

 

淳平「じゃあ、徒町さんの今回のチャレンジは、大成功、だな」

 

小鈴「はいです!」

 

慈「で、どう? ちゃーんと楽しめた?」

 

瑠璃乃「そうそう!そこがいちばん重要!」

 

安養寺さんの答えは、

 

姫芽「めっっっちゃ楽しかったです〜! いっつも下から見てた景色を、たまには上から見るのも最高ですね〜!」

 

瑠璃乃「たまにじゃなくて、これからずっとだけどね!?」

 

全員『あはは(うふふ)』

 

梢「それじゃあ、名残惜しいけれど、きょうのライブはこれでおしまい。あとはみんなで片づけをして……」

 

吟子「あの!」

 

すると、百生さんが声を上げる。

 

吟子「花帆先輩から、聞きました。私のために皆さん、お力を貸していただいたと。本当に……ご迷惑をおかけしました」

 

百生さんは頭を下げる。だが、

 

花帆「違うよ、吟子ちゃん。そこはね、「ありがとう」でいいんだよ。あたしたち、もう同じスクールアイドルクラブのメンバーなんだから」

 

吟子「あ、ありがとうございました!」

 

花帆「うん! よーし!これからもみんなでがんばろうね、ってことで!ライブ前のやつ、もう1回やろっ!」

 

さやか「いいですね」

 

姫芽「おっけ〜!」

 

瑠璃乃「ほらほら、一緒に!」

 

吟子「は、はい」

 

小鈴「こうですねっ」

 

淳平「おう」

 

花帆「蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ!今この瞬間を大切に!『Bloom the smile!』」

 

全員『Bloom the dream!』

 

 

そして、新年度第一発目のライブは、大成功で幕を閉じた。

 

 

ー つづく ー




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