蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第30話:去年の先輩

スクールアイドルクラブが敦賀から、3年生が修学旅行から帰ってきた翌日、全員揃ったスクールアイドルクラブは部室でお互いにどんなことがあったかお話していた。

 

梢「と、言うわけでね……綴理が途中でいなくなってしまって……」

 

淳平「まぁ行きそうな場所は大体見当がついたからすぐ見つけられたけどな」

 

慈「綴理ってば食品サンプルを作ってるお店でショーウィンドウに入ったサンプルを見てたんだよ〜」

 

綴理「おいしそうだった」

 

綴理がそう言うとさやかちゃんは「やれやれ」と首をふる。

 

さやか「綴理先輩、勝手に居なくなったらダメですよ?」

 

綴理「うう、怒られた」

 

淳平「当たり前だよ」

 

俺達が話していると、小鈴ちゃんが、

 

小鈴「でも、お土産の食品サンプル、食べられないのは分かってるけど美味しそうでした!!」

 

綴理「うれしい?」

 

小鈴「はい!嬉しかったです!!」

 

あんななにに使えば良いかも分からないものを喜んでくれるなんて……。いや、先輩が自分のために買ってきてくれたことが嬉しいのかな?

 

梢「スクールアイドルの聖地、神田明神にも行ったのよ?」

 

花帆「神田明神? なにかあるんですか?」

 

花帆がそう言うと梢は目をクワッ!と開き、

 

梢「なんですって!? 花帆さんまさかスクールアイドルになって1年経つのにμ'sを知らないの!?」

 

花帆「ええ? μ's……?」

 

花帆が困った顔になると、吟子ちゃんが、

 

吟子「スクールアイドルという言葉が産まれた時代に活躍した、現代スクールアイドルの礎を築いた伝説のグループですよ。かつて廃校の危機に陥った音ノ木坂という学校をスクールアイドルでラブライブ!で優勝して母校を救った。μ'sに憧れてスクールアイドルを志す女の子がどれほど多いことか……」

 

花帆「そ、そうなんだ……知らなかった」

 

花帆がそう言うと梢は、

 

梢「それはいけないわ!私の部屋にμ'sのライブのビデオがあるから見るわよ!! 大丈夫。9時間くらいあれば全部見れるわ」

 

花帆「ええーーーっ!?」

 

まったく……。

 

慈「そういえば、東京で沙知先輩にあったよ? たまたま通った道が沙知先輩の通う大学の近くでね」

 

瑠璃乃「えっ!本当に!?」

 

花帆「あたしも会いたかった〜!」

 

さやか「わたしもですよ……」

 

淳平「まあまあ、ラブライブ!全国大会に出たら見に来てくれるって言ってたからさ。なにがなんでも全国にでて優勝する理由が増えただろ?」

 

さやか「そうなんですね。たしかに、身が引き締まりますね!」

 

花帆「うん!」

 

俺達がそんな話をしていると、沙知先輩を知らない1年生は、

 

姫芽「沙知先輩……って誰ですか?」

 

吟子「話を聞く限り卒業生みたいですけど……」

 

ああ、そうか。

 

淳平「去年いた先輩。あそこに写真が飾ってあるでしょ?そこに映ってるよ?」

 

俺がそう言うと、3人は写真の所に行って見る。

 

吟子「あっ、この人なんだ。まえから誰なんだろうと思ってたんだけど……」

 

小鈴「ちっちゃい……。徒町と同じくらい?」

 

慈「こ〜ら、小鈴ちゃん?」

 

小鈴「はっ! 失礼しました!」

 

謝る小鈴ちゃん。

 

淳平「まぁ、身長はたしかにちっちゃいな」

 

小鈴「で、ですよね……「けど……」?」

 

淳平「身長はちっちゃかったけど、背中は誰よりも大きくて頼りになる人だったよ……。あの人が生徒会長になってスクールアイドルクラブを辞めてからも、俺達は陰から何度も助けられてきたからさ」

 

梢「ええ。そうね」

 

さやか「偉大な先輩でした」

 

綴理「さちにまた会えて嬉しかった」

 

慈「今年こそは何が何でも優勝する!って、覚悟は更に決まったからね!!」

 

花帆「あたしもお世話になったなぁ……」

 

瑠璃乃「ルリも……」

 

俺達がそう言うと、1年生3人は『そ、そんなに……』とつばを飲み込む。

 

吟子「先輩たちにとって、本当に大きな人だったんですね」

 

淳平「ああ。俺はあの人を高校生のうちに超えられる気がしないよ……」

 

小鈴「淳平先輩がですか!?」

 

淳平「うん」

 

姫芽「どんな人だったんですか? すごく興味が出てきました!」

 

梢「ふふっ。じゃあ、沙知先輩のことを少しだけ教えてあげましょうか。いい?みんな」

 

淳平・綴理・慈・花帆・さやか・瑠璃乃『いいよ(オッケー)!!』

 

そして、1年生に沙知先輩のことを話したら、みんな次第に真剣な目になっていき、話が終わる頃には『凄い人だったんだ……』と言う風になっていた。

 

 

ー つづく ー




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