蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第35話:後輩のため

―― 姫芽 Side ――

 

アタシは、吟子ちゃんと小鈴ちゃんと一緒に蓮ノ空の伝統だという蓮空祭で展示する各部活の紹介記事を書いてる。

あたしたち3人でスクールアイドルクラブの記事を書くんだけど………。

 

姫芽「……はぁ…………」

 

もう何度目かも分からないため息を吐く。

 

小鈴「えーと…」

 

吟子「一応、今打ち合わせ中なんだけど………さっきからどうしたの?姫芽さん」

 

小鈴「魂抜けちゃってるね……」

 

姫芽「小鈴ちゃん、吟子ちゃん、アタシ………」

 

吟子・小鈴「「?」」

 

姫芽「もしかして、ヘンになっちゃうかも…………。今が幸せすぎて」

 

るりちゃん先輩とめぐちゃん先輩と一緒に活動できるだけでも身に余る光栄なのに……、その上るりちゃん先輩はアタシのためにあんなに………。

 

小鈴「えー!?しっかりしてー!」

 

吟子「………。ヘンになる前に、新聞部に提出する記事を書いてくれると嬉しいんだけど………」

 

姫芽「ん」

 

アタシは紙に記事の見出しを書く。

 

小鈴「……………『みらくらぱーく!尊い』……」

 

吟子「だめだこれ。そういえば、DOLLCHESTRAは出し物なにするの?」

 

小鈴「あ、体育館にステージを借りることになったよ!」

 

吟子「え?すごい」

 

小鈴「それで、先輩たちと一発芸を披露するんだ!」

 

うん?

 

吟子「……………んっ?えっ?DOLLCHESTRAで?」

 

小鈴「うん!」

 

吟子「そうなんだ……………。えっと、さやか先輩はどんな顔してた?」

 

小鈴「そうだね。あれはまさしく、おじいちゃんから聞いていた、戦場に向かう若武者のような………」

 

吟子「命がけじゃない……」

 

ね〜、さやか先輩に対するイメージがぶち壊れそう。

 

小鈴「吟子ちゃんたちは?」

 

吟子「うっ……。そ、それは……」

 

吟子ちゃんがすごく言いにくそうにしてる。なんだろう

 

小鈴「?」

 

吟子「………どうぶつ喫茶」

 

小鈴「なにそれ?」

 

吟子「どうぶつ喫茶!動物の耳をつけて接客するの!」

 

うわ〜かわいい〜!もしも、めぐちゃん先輩とかるりちゃん先輩がやったら………くっ、ダメだ!みらぱ!推しが全員悩殺(コロ)される!!アタシも鼻血吹いて永眠する自信がある。

 

小鈴「えーかわいいー!」

 

吟子「やだよ!花帆先輩と梢先輩は似合うだろうけど!私はずっとキッチンでいいですって言ったのに………。先輩ふたりに、押し切られて………」

 

小鈴「あはは、吟子ちゃんって、いっつも押し切られてるよね」

 

お〜、小鈴ちゃんも言うねぇ。

 

吟子「っ!?」

 

姫芽「どうしょ〜……ムリだよ〜、こんな小さな枠内で、みらくらぱーく!の魅力を伝えるなんて〜………」

 

小鈴「あ、帰ってきた」

 

姫芽「アタシ、人生で今がいちばん幸せだな〜〜〜!」

 

吟子「…………で、記事は?」

 

姫芽「ん〜〜〜!じゃあ、これでどうだ!?」

 

小鈴「……………『みらぱ!神』」

 

吟子「ボツ、かな」

 

姫芽「うにゃ〜〜〜〜!!」

 

 

――  姫芽 Side out ――

 

 

 

 

 

〜 その頃、瑠璃乃は……

 

瑠璃乃「お願いっ」

 

蓮空祭実行委員でクラスメイトのしいなちゃんに空き教室を使わせてもらうための打ち合わせをしていた。ゲーム大会だとコンピューターやゲーム機、ソフトを運んだりとかWi-Fiルーターを入れたりとか色々準備があるからね!

 

しいな「了解了解。先輩には言っておくからさ」

 

瑠璃乃「ありがとー!恩に着ます!なにかあったら、力貸すからね!」

 

こっちの都合を聞いてもらうんだから、向こうで何かあったら手伝うのは当たり前だよね!!

 

しいな「はいはい。にしても面白いよねー、ゲーム大会なんて」

 

瑠璃乃「でしょでしょー。んし、これで第1候補の空き教室は確保できたっ。被服部を移動してもらって、そこに調理部に来てもらって、調理部のあったところに合唱部を移動してもらって…………。かなり人間関係のパズルって感じだったけど」

 

瑠璃乃「でも、ちゃーんと全員には納得してもらえたし、よかったよかった。いやあ、話せばわかりますなあ、ヒトってやつは。さてさて、他に姫芽ちゃんのやりたかったことは………………と。こうなったら、まとめてドーンとやっちゃおー!」

 

ルリはリストを見て、その催しの打ち合わせに行く。

 

 

生徒会室……。

 

瑠璃乃「はい、どうしても有線でネット回線を引かなくっちゃいけなくて!いいんですか!?ありがとうございまっす!」

 

パソコン部………。

 

瑠璃乃「モニター貸してもらえる!?ありがとうございまっす!」

 

机の移動許可をもらうため職員室……。

 

瑠璃乃「ありがとうございまっす!」

 

途中充電切れになり部室で床に寝っ転がり……。

 

瑠璃乃「床………………冷たい……きもち、よい……」

 

その日の学校は終わり寮で、

 

瑠璃乃「ざいまっすーー!!」

 

 

 

ー 次の日 ー

 

瑠璃乃「えーっと……きょうはとりま、大倉庫にいって一」

 

?「あ、るりちゃんせんぱーい!」

 

瑠璃乃「ぐえ!」

 

誰かが後ろからルリを呼びながら首に手を回して走りながら抱き着いてきた。この声は……。

 

姫芽「見てください見てください見てください〜!ほら、ゲーム大会の告知のポスター作ったんですよ〜!どうですか〜!?」

 

瑠璃乃「おお、良き!やるじゃん!」

 

姫芽「えへへへへ〜」

 

笑顔を浮かべる姫芽ちゃん。なら、そうだなぁ……。

 

瑠璃乃「となると、掲示板の申請もしなきゃだね。あとでやっとこ」

 

姫芽「せんぱい?」

 

瑠璃乃「あ、ううん、こっちの話。それよりどしたの?練習着で。きょうは練習ないよ?」

 

姫芽「もちろん、自主練です〜!なんたって、ミニライブも大成功させなきゃですから〜」

 

瑠璃乃「ん〜〜、だいじょぶ?振り付け、もうちょっと簡単にしとく?」

 

ルリがそう聞くと……、

 

姫芽「いえ!そこは合同のライブともども!がんばらせていただきたいです〜!みらくらぱーく!魂です!」

 

おお!すごいなぁ……。姫芽ちゃん。

 

瑠璃乃「そっかそっか。じゃあ、ルリも練習に付き合うよ」

 

姫芽「えっ、いいんですか?なにかお忙しそうにしてましたけど〜」

 

瑠璃乃「ま、なんとかなるなる。いこいこ」

 

姫芽「あっ、ありがとうございます〜!」

 

そして、ルリと姫芽ちゃんは2人で自主練に向かった。

 

 

ー つづく ー




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