蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第38話:慈合流とハプニング

翌日の放課後、今日も蓮空祭の準備をする生徒たち。スクールアイドルクラブも、それぞれのユニットで出し物を準備する中、みらくらぱーくは……

 

姫芽「めぐちゃんせんぱい〜!」

 

瑠璃乃「ジュン兄ぃも、お勤めご苦労様です!」

 

パァンっ!と、2人のクラッカーが鳴り響く。

 

慈「ふっふっふ、私に勉強させようとする悪の勢力に負けず、なんとかやりきったよ!ふたりとも、ただいま!」

 

淳平「疲れた………」

 

俺は教え疲れて疲れ果てていた。

 

瑠璃乃「いやあがんばったねえ、えらいねえ、すごいねえ。ジュン兄ぃ、めぐちゃんも!」

 

ルリちゃんが労ってくれる。それだけでやった甲斐があったかな。

 

淳平「うん。ありがとルリちゃん……」

 

慈「うん!がんばった!一生分の勉強した!もうやらない!」

 

淳平「おい?! テスト前になったらまたみっちりやるからな!! お前を放置してたら永遠に留年し続けかねないからな!」

 

慈「ひどっ!!」

 

瑠璃乃「あはは……、あながちそんなことないとも言い切れない」

 

慈「るりちゃん!?」

 

めぐがショックを受ける。

 

姫芽「あっ、そういえば噂で聞いたんですけど〜、蓮ノ空には『補習室の女王』って言われてる生徒がいるみたいですね〜。なんでも、外出届を差し止められたという伝説をもってるとかで〜」

 

慈「あはは、なにそいつ。だっさー」

 

瑠璃乃(あっ……)

 

淳平(100%めぐのことじゃねぇか……)

 

俺とルリちゃんが2人で同じことを思っていると、

 

瑠璃乃「で、でも、めぐちゃん大丈夫?もう三年生だし、その、進路的なヤツは……。ジュン兄ぃは大丈夫だと思うけど」

 

淳平「ん、ああ。ちゃんと考えてるよ?」

 

慈「私も大丈夫、大丈夫。ちゃーんと考えてるから」

 

瑠璃乃「そうなの!?」

 

慈「いやいや、当たり前じゃん。私もう三年生だよ?」

 

淳平「ほ〜? じゃあなんて書いたんだ?」

 

慈「そ、それは……」

 

めぐは言い淀む。

 

瑠璃乃「めぐちゃんのことだから。進路希望調査書にも『世界征服』とか書いてるのかと……」

 

淳平「いや、いくらなんでも……」

 

慈「ぎく」

 

淳平「今『ぎく』って言ったか!?」

 

瑠璃乃「ウソだよね?」

 

慈「進路ってようするに、学校を卒業した後になにをしたいか。ってことだからね」

 

淳平「そうだけど!! 進学するのか就職するのか、どんな職種に付きたいかを聞いてるんだよ!!」

 

姫芽「ナルホド〜!さすがめぐちゃん先輩!」

 

淳平「真似しちゃだめだからな!?」

 

瑠璃乃「まさか補習になったのもそれが原因じゃ……?」

 

淳平「俺もそんな気がして来た……」

 

慈「私は今この瞬間を生きてるの!どうせ綴理だって「おでん食べたい」とか、梢だって『ラブライブ!優勝!』とか書いてるに決まってるよ。なんたって私たちは、学生である前にスクールアイドルなんだから!」

 

姫芽「ええ〜!かっこいい〜!」

 

淳平「んな訳あるか?! 2人はちゃんと書いてたぞ!!」

 

瑠璃乃「『学生である前に』じゃなくて、学生だからスクールアイドルなんだよ!」

 

はあ、ルリちゃんはちゃんと分かってるみたいで安心した……。まあ分かってはいたが……。

 

瑠璃乃「それよりめぐちゃん!蓮空祭に向けての準備、けっこういい感じに進んでるんだよ!」

 

慈「あ、そうそう。廊下に貼ってあったポスターも見たよ。私のいない間に、やるじゃんふたりとも!」

 

淳平「うん。ふたりとも頑張ったんだね。偉いよ」

 

姫芽・瑠璃乃「「へへへ(えへへ〜)」」

 

淳平「すごいよね。この教室でゲーム大会開くのか?」

 

姫芽「はいっ!やりますよアタシやりますよアタシやります〜!」

 

淳平「お、落ち着いて……?」

 

慈「わー燃えてるー。気合入れすぎちゃって、参加者全員姫芽ちゃんがなぎ倒しちゃうんじゃないのー?」

 

姫芽「大丈夫ですよ〜、あくまでチーム戦なので〜。ゲームの楽しさをわかってもらえるように、アタシはサポートに回ります〜」

 

淳平「あ、そういうのもやればできるんだ?」

 

姫芽「初めての方への操作説明などは、ぜひぜひるりちゃんせんぱいと、めぐちゃんせんぱいにもお願いしたく〜!」

 

慈「あ〜……………うん、了解。私もね、万全だからね、操作はね。叩きこまれたからね、ツマヨウ寺軍曹に」

 

淳平「俺は、残念だけど他のユニットの様子も見て回らないといけないから、みらくらぱーく!に掛かりきりになれないからなぁ……」

 

姫芽「あ、はい〜。そう聞いてます。るりちゃんせんぱいは、実はけっこうプレイされてるとか〜?」

 

瑠璃乃「いやまあ、そこそこだよ、ウン」

 

慈「それで、お次はミニライブ、と」

 

姫芽「アタシとるりちゃんせんぱいで、特設ステージを作りました〜!といっても、八重咲ステージに比べたら、ぜんぜん小さいんですけど〜」

 

慈「その分、みんなとの距離が近いってことでしょ?だったら、全席サイコーの特等席じゃん☆」

 

姫芽「〜〜〜〜っ!」

 

慈「え?なに?」

 

姫芽「久しぶりにめぐちゃんせんぱいを浴びて、幸せです〜…………。ありがとうございます〜………」

 

慈「姫芽ちゃん、一緒に活動してもう3ヶ月目なんだけど……?」

 

淳平「ずっとこのままかもな」

 

姫芽「そうですね……なぜならおふたりは今この瞬間も成長を続けてるので…………毎日顔を合わせるたびに新たな魅力が襲い掛かってきて、リスキル&リスキル&リスキルって感じなので……」

 

慈「よくわかんないけど、ミニライブの準備もよし、と!」

 

淳平「あ、じゃあ、ルリちゃんのやりたいって言ってたやつは?」

 

瑠璃乃「んぇ?」

 

淳平「ほら、蓮空祭でやりたいって言ってたじゃん。ルリちゃんラジオ。『がんばってる人たちを、いろんな形で応援してあげたいんだ〜』ってさ」

 

姫芽「え?」

 

瑠璃乃「あ、あー!そーいやそんなこと言ってたっけー忘れてたー!今が楽しいから全力で忘れちゃってたうっかりーあははー!」

 

慈「……ほんとに?」

 

もしかして……

 

瑠璃乃「ま、それはいいじゃん!また次の機会ってことで!今回はほら。さすがに今から準備する時間はないわけだし!ね!」

 

姫芽「るりちゃんせんぱい………?ほんとは、せんぱいにもやりたいことがあったんですか………?」

 

瑠璃乃「いや、それは」

 

やっぱり……。

 

淳平「ルリちゃん、姫芽ちゃんに言って無かったんだね?」

 

慈「え?姫芽ちゃんに、言ってなかったの?」

 

瑠璃乃「ま、まあ……」

 

姫芽「アタシの準備ばっかり手伝わせちゃったから、るりちゃんせんぱいは、自分を犠牲にして一」

 

瑠璃乃「そういうわけじゃなくて!」

 

姫芽「……………」

 

瑠璃乃「なんて言えばいいかな。あのね、えっとね、じゃなくてね」

 

姫芽「………っ、ごめんなさい、アタシ」

 

姫芽ちゃんは、走ってどこかへ行ってしまった。

 

慈「姫芽ちゃん!」

 

瑠璃乃「あっ」

 

慈「ごめん、るりちゃんは部屋に戻ってて!後で、話があるから!……ジュン、ルリちゃんのこと、頼める?」

 

淳平「分かったよ」

 

瑠璃乃「あ…………うん」

 

瑠璃乃「姫芽ちゃん……………」

 

 

 

ー つづく ー




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