蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

202 / 339
第44話:告白

蓮空祭のライブが終わり、6人はそれぞれの教室で淳平を待っている。

 

そしてそれは、1つの関係の終わりと、新たな関係の始まりを意味していた。

 

淳平「ハァ…ハァ……ッ!!」

 

俺は、目的の教室へと校内を走って向かっていた。

 

 

 

綴理「………そっか。それが、ジュンの答えなんだね」

 

 

 

 

 

さやか「…………………」

 

花帆「さやかちゃん、終わったね」

 

瑠璃乃「うん」

 

さやか「うっ、うぅ………」

 

花帆「グスッ、ヒッ……ク……」

 

瑠璃乃「う、うぁ、あ……」

 

3人は、抱き合って涙を流していた。

 

 

 

 

 

 

梢「淳は、あの子を選んだのね………」

 

梢も、瞳に涙を浮かべていた。

 

 

 

 

ー 保健室 ー

 

慈「……やっぱり、私の所には来ないよね。小さい頃から、あんなに迷惑掛けてきたし。部室にでも行こうかな……」

 

慈が泣きながら保健室を出ようと扉を開けようと手をかけようとした瞬間、

 

ガラッ!!

 

慈「わっ?!」

 

勢いよく扉が開いた。

 

淳平「………めぐ」

 

そこには、淳平が立っていた。

 

めぐ「な、なんで……。間違ってきたの?ちゃんと手紙読んだ……「間違ってねぇよ」!?」

 

淳平は、真剣な目で慈を見つめていた。

 

淳平「俺は、お前を選んだんだ。めぐ……」

 

しかし、慈は信じられないような顔をして、

 

慈「わ、私を選んだって……嘘言わないでよ! だって、私は……っ!!」

 

ドンッ!!

 

淳平「っ!!」

 

慈は淳平を突き飛ばして走って逃げていった。

 

淳平「めぐっ!!」

 

淳平は、急いで起き上がり、走って追いかける。

 

淳平(っ!! アイツこんなに足早かったか? 見失わないのが精一杯だ!!)

 

なんとか見失わずに追いかけると、慈は校庭に走って出ていった。

 

淳平(外だったら、遮蔽物が何も無いから追いつける!!)ダッ!!

 

淳平は外に出ると、速度を上げて慈に迫る。そして、

 

ガシッ!!

 

その手を掴んだ。

 

慈「離してっ!!」

 

淳平「おいっ!なんで逃げるんだ!!」

 

必死に抵抗する慈と、離さない淳平。すると、段々慈は大人しくなり、

 

慈「だって……、私は小さい頃から、ジュンにいっぱい迷惑かけた! 何度も失敗して、その度にジュンにかばってもらって…! そんな私なんか好きな訳ない!」

 

 

めぐ…………。

 

慈「だからっ!」

 

淳平「はぁ〜〜………」

 

俺は盛大にため息を付いた。

 

慈「な、何よ!!」

 

淳平「あのなぁ、たしかに昔から、俺はお前が失敗するたびに尻拭いしてきたよ。けどな? 好きでもないやつのために、毎回そんな必死になると思うか?」

 

慈「!!」

 

淳平「俺も、気づいたのはついこの間だけどな。幾ら幼馴染でも、そんな迷惑ばかりかけるやつ、好きじゃなきゃ放っておいてるっての!」

 

慈「そ、それは……」

 

淳平「だから!」

 

淳平は慈の肩を掴んでしっかりと目を見る。

 

淳平「だから、もう一度聞くぞ? 俺は、めぐのことが好きだ! お前は、俺をどう思ってるんだ!!」

 

慈「私は、ジュンのことなんか好きじゃ……!すき……じゃ、す…き、……………………」

 

慈は沈黙し、やがて、

 

慈「好き……です……………」

 

慈は、両目からボロボロと大量の涙を零しながら、淳平を見つめ返す。

 

慈「ダメだ……私。やっぱり、私…ジュンにだけは、嘘つけない……」

 

慈は膝から崩れ落ち、嗚咽を漏らしながらワンワンと泣き始める。

 

淳平「めぐ……」ギュッ!!

 

そんな慈を、淳平は抱きしめる。

 

淳平「好きだ……めぐ!」

 

慈「私も…好きです。ジュン…!」

 

そして二人は抱きしめ合い、顔が次第に近づき、距離は0になった。

 

 

 

ー 翌日・部室 ー

 

淳平「……………」

 

慈「……………」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理「「「「「……………」」」」」ゴゴゴゴゴ!!

 

吟子・小鈴・姫芽「「「………ハラハラ」」」

 

梢「……慈、淳?」

 

淳平・慈「「は、はい!!」」

 

俺達はビクッ!と肩を震わせて返事する。

 

梢「そう警戒しないでくれるかしら?慈も、約束だったでしょ?誰が選ばれても恨みっこなしだって。淳が真剣に向き合って出してくれた答えなら受け入れようって……もちろん、負けたのは悔しいけどね?」

 

淳平「梢……」

 

花帆「あたしとさやかちゃんと瑠璃乃ちゃん、昨日一緒に寝たんだ。一人になりたくなかったから……」

 

花帆……。

 

綴理「ボクも、悔しかったし、悲しかった……けど、」

 

さやか「皆、振られる覚悟もしてましたからね」

 

瑠璃乃「……めぐちゃん」

 

慈「な、なに?るりちゃん?」

 

瑠璃乃「ジュン兄ぃのこと、頼んだからね?ルリたちはもうリタイアになったんだから。ジュン兄ぃのこと裏切ったら許さないから!」

 

慈「分かってるよ!私だって、ジュンから嫌われないように頑張らないと!」

 

梢「そう。でも、淳?」

 

淳平「ん?」

 

梢「慈に飽きたらいつでも私のところに来ていいからね?」

 

慈「ちょっ!?梢!!」

 

花帆「そ、それならあたしも!」

 

な、なんかまた喧嘩になりそう……。

 

淳平「大丈夫! 俺がめぐに飽きることは無いだろうから!」

 

慈「ジュン!!」

 

めぐが感激の眼差しで俺を見る。

 

花帆「むぅ……」

 

さやか「…………」

 

瑠璃乃「くっ」

 

梢「はぁ……」

 

綴理「完敗みたいだね」

 

5人が肩を落とすと、

 

姫芽「淳平せんぱい〜」

 

淳平「ん、なに?」

 

姫芽「めぐちゃん先輩のこと、お願いしますね」

 

淳平「うん!」

 

梢「………さて、じゃあ気を取り直して今日から、また今年のラブライブ!、そして次の文化祭、"竜胆祭"に向けて、練習を開始するわよ!!淳も、みらくらぱーく!にばかりかかりきりになるのはダメよ?」

 

淳平「分かってる!そこは公平に全部見るよ!」

 

梢「お願いね?じゃあみんな、今日も練習するわよ!」

 

スクールアイドルクラブ『『『おおーー!!』』』

 

俺が振って傷つけてしまった5人の心の傷を、時間が癒やしてくれると良いけど……。

 

 

ー つづく ー




感想・評価よろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。