大倉庫での整理を終えて部室に戻ってきたスリーズブーケの3人と淳平。
すると部室では………、
慈「ラブライブ!を優勝したいかー!」
綴理・瑠璃乃・小鈴・姫芽「「「「おー!」」」」
梢「なんなの、急に」
淳平「何してんだめぐ……」
さやか「燃えてますね、皆さん」
慈「というわけで、もうすぐ夏休み!夏と言ったら!?はい、綴理!」
綴理「かき氷」
いや、たぶんかき氷はめぐの質問の意図とは違うと思う……。
慈「そう、かき氷!……違う!夏と言えば、ラブライブ! 大会に向けた、レベルアップの季節なんだよ!」
さやか「練習の夏、ですね!」
小鈴「特訓の季節ですかね!」
姫芽「スクールアイドルの練習を12時間しても、FPSの練習が12時間できますね〜」
淳平「それ、人間のスケジュールじゃない……」
姫芽ちゃん………。
梢「ただ、その前に期末試験もあるわね。淳平先生、よろしくお願いします……」ペコズエ〜
スクールアイドルクラブ『よろしくお願いします〜』ペコリ
淳平「はぁ、分かったよ……」
まったく………
さやか「まぁ、勉強は淳平先輩の講義に加えて各々がんばるとして………」
綴理「レベルアップしようね、みんな。ボクはずっと楽しいんだけど。でも、みんなの色が加わったスクールアイドルクラブも、すごくきれいだなって思うから。みんなの色、もっと見てみたいんだ」
姫芽「つづりせんぱい、いいこと言う〜。チームの醍醐味ですね〜」
綴理「ちょっとわがままになってみた」
梢「ふふっ。それじゃあ、具体的なレベルアップの練習メニューを話し合う前に、私たちからも話すことがあるわ。あれを持ってきてもらえる?花帆、淳」
花帆・淳平「「はい(おう)!」」
慈「アレ?」
そして淳平と花帆は、色の違う3つの箱を持ってくる。
さやか「その箱は……衣装ケース?」
姫芽「アイテムボックスみある〜」
花帆「ふっふっふ。これ、なんだと思う?実はね……実はね!」
淳平「衣装だよ」
花帆「ああ一!もう、淳兄ぃ!あたしが言おうとしてたのに!」
小鈴「衣装、ですか?」
花帆「そう! だけどね……ただの衣装じゃないんだよ!」
吟子「はい。先ほど大倉庫の片づけをしている最中に、見つかりました。初代スリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!が、初めてのお披露目ライブで身に着けていた衣装です」
花帆「いかにもすごい衣装が入ってそうな箱だと思ったら、吟子ちゃんが調べてくれたんだよ!箱にも書いてあるし、ほら!」
花帆が指さしたところには、たしかに『スクールアイドルクラブ最初の衣装』と書かれていた。
瑠璃乃「『スクールアイドルクラブ最初の衣装』だってー!?レジェンドじゃん!」
さやか「というとこちらは、芸楽部がスクールアイドルクラブに名前を変えたときのもの、ですか?」
梢「そうなるわ。今から十数年前のものね」
慈「へー……」
梢「なんで慈が知らないのよ。沙知先輩から聞いたでしょ」
慈「まあまあ。でもすごいじゃん!なんかご利益ありそう!」
花帆「はい!しかも、数はぴったり3着ずつあるみたいなんです!なので。ラブライブ!優勝を目指すために――。今年は、この衣装を着て出場しませんか!」
瑠璃乃「蓮ノ空に代々伝わる、なんだかすごい衣装で!」
姫芽「え〜、ちょーかっこいい〜。伝説装備感ある〜」
綴理「楽しそう」
淳平「アイディアとしてはいいと思うな」
さやか「と、とはいえ、まだ中身も見てませんからね……」
花帆「あ、そっか。じゃあ、良さそうだったらこの衣装でラブライブ!に出場しましょう!」
吟子「なにを言っているんですか。伝統の衣装なんですから、絶対いいものに決まってます。……さりとて、皆さんもおっしゃっているとおり、初代ユニットの伝統の衣装を着るなんて、とてもとても畏れ多いことです」
小鈴「今そんな話してた??」
吟子「特に私は、まだ入部して間もない身…………。果たしてその衣装に袖を通す資格が、あるのでしょうか……」
姫芽「吟子ちゃん、目が本気だ〜」
小鈴「吟子ちゃん、こないだ柱の傷にも感動してたよね。『これが、伝統の傷…………』って」
花帆「でもほんとは、あたしが大道具をぶつけちゃったときの傷だったんだよね。あはは」
吟子「くっ、あれは一生の不覚……」
何やってんだか……。
花帆「ていうか、そんなこと言って吟子ちゃんもぉ〜」
吟子「な、なんですか」
花帆「せっかく見つけたんだし、興味あるでしょ〜?だってあんなにはしゃいでたのに〜」
淳平「はしゃいでたな〜」
吟子「それは……!くっ。ラブライブ!優勝を目指すのならば、前に踏み出す勇気も必要…………!」
姫芽「お〜、流された〜」
小鈴「相手が花帆先輩だから、仕方ないよね」
吟子「そこ!ヘンなこと言わない!」
『ビシッ』と、擬音が聞こえてきそうな勢いで吟子ちゃんが2人を指さす。
慈「よっしゃ、とりま開けてみよー!」
花帆「はい!」
梢「……初代スリーズブーケの、伝統の衣装………!」
梢も瞳をキラキラさせてワクワクが止まらない。
花帆「いきます!えい!」
パカッ!
花帆が蓋を開ける。すると……、
吟子「………え?」
さやか「こ、これは…………!」
姫芽「あはははは、ボロボロですね〜」
梢「……はう」
梢が頭に手を当ててふらつき倒れそうになる。
淳平「こ、梢!しっかりしろ!」
花帆「そ、そんなぁ……! まさかDOLLCHESTRAも、みらくらぱーく!も!?」
花帆が急いで残り2つの箱を開ける。
小鈴「やっぱりボロボロ!」
瑠璃乃「うわあ」
吟子「そ、そんな……」
慈「え、ええい!まだわかんないでしょ!もとからこういう衣装だったのかもしんないじゃん!着てみるまでは!さ!」
めぐが勢いよくみらぱの衣装を広げると………
ビリッ!
……そんな不吉な音がした。
慈「あ」
スクールアイドルクラブ『あ』
慈「……さ、さすがに、ごめん……………」
暗い空気が漂うスクールアイドルクラブ。すると、
吟子「あ、あの!大丈夫です!直せると思います!」
吟子ちゃんの言葉に、全員が吟子ちゃんを見る。
吟子「私の……おばあちゃんなら!」
ー つづく ー
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