伝統工芸の体験から吟子ちゃんの家に戻って来た俺たち。今、みんなはお風呂に入っている頃だろう。
因みに俺は夕食をいただいた後に吟子ちゃんのお祖母さんに呼び出されてお祖母さんの部屋に来ていた。
淳平「……………」
俺は緊張して吟子ちゃんのお祖母さんの前に座る。お祖母さんはじっと俺を見つめてくるが何も言わない。
き、気まずい………
淳平「あ、あの………」
俺が意を決して口を開くと、
吟子祖母「今日1日、あなたの人となりを見せてもらいました」
吟子ちゃんのお祖母さんが話始める。
吟子「吟子から部活に男性の先輩がいると聞いたときは、私自身前身である芸学部でしたから「大丈夫なのか?」と、心配になりました。その点は理解いただけると思います」
淳平「ええ、まあ………」
普通はそうだよなあ………。
吟子祖母「ですが、あなた方を見ていて思ったのです。「楽しそうだな……」と。私の在籍していた頃は女子校でしたが、私にもああして仲間と笑い、語らっていたときがあったな……と。そして、今のあの子達の中心にいるのはあなたです」
淳平「……………」
吟子祖母「そもそも、スクールアイドルに真剣な吟子が何も言わない時点で無害なことは分かってたんですが。どうしてもこの目で見てみたくて…………」
淳平「そうでしたか…………」
と、言うことは………一応合格はいただいてたのかな?
吟子祖母「日野下淳平さん、これからもあの子達を………私の孫娘と後輩達の事を、よろしくお願いします………」ペコリ
お祖母さんが頭を下げてくる。
淳平「そんな!!頭を上げて下さい!!!」
そう言って頭を上げてもらうと、
淳平「言われるまでもありません。俺は今度こそ、俺の在学中はあいつらや後輩達に悲しみの涙は流させないって決めてるんです。当然そこには、今年入った一年生も含まれてます。みんなを守って、最後にはラブライブ!で優勝して喜びの涙を流せる様に頑張ります!!」
俺がそう言い切ると、お祖母さんは優しく笑い、「お願いします……」とまた頭を下げて来た。
淳平「はい!!」
俺がそう言うと、部屋の襖が開いた。
慈「ジュン、終わった?」
淳平「めぐ、聞いてたのか?」
慈「いや、そろそろ終わった頃かな?って。今来たとこ」
にしたって、軽く襖を叩いて確認くらいしろよ………。
俺がそんな事を思っていると、
吟子祖母「ごめんねえ慈さん。今話が終わったところですよ」
慈「そうですか。じゃあ私たちはこの辺で。ジュン、行こう?」
淳平「めぐ、お祖母さんすみません……。ではこれで……」
吟子祖母「はい」
淳平「失礼しました」
そして俺達は部屋の外に出る。まったく、
淳平「ちょっと失礼だったぞ?」
慈「うっ、ちょっと反省してる………。でも、何の話してたの?」
淳平「………先輩として、お前らの事を頼むってさ」
慈「そっかぁ。気にかけてくれてたんだね」
まったく………。
淳平「気合い、入れ直さないとな………」
俺は窓から、空に浮かぶ月を見上げてそうつぶやいた。
ー つづく ー
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