蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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この時空では淳平は誰とも付き合ってない独り身です。

慈はどうした? と言われても付き合ってないので問題ないとだけ。

始まります!!


〈百生吟子〉誕生日特別編

淳平が蓮ノ空を卒業して3年が過ぎた。慈や梢、綴理たちとはたまに連絡を取り合っており、淳平は現在あるところに就職するための修行をしていた。

 

その場所とは……

 

淳平「…………っ、できた」

 

?「おお! 修行始めて3年でそこまでできるようになれば上出来だろ。小さい頃から工房を見てるとかならもう、出来てるとは思うが、まったく縁が無かったのにそれはなかなかだと思うぞ」

 

淳平「ありがとうございます親方!」

 

淳平は現在、加賀繍の伝統工芸を継ぐために吟子ちゃんの実家を紹介してもらって修行をしているのだ。成長の出来が良ければそのまま後継者に、なんて話もあったりする……。

 

淳平がなぜいきなりこんな仕事をしたいと思ったかというと、吟子ちゃんがスクールアイドルクラブに入部し加賀繍というものを見て、興味を持ったのが始まりだ。

吟子ちゃんに教えられながら自分でやってみたのだが、流石伝統工芸。中々に難しい。

だが、やってるうちに楽しくなってきて「仕事にしようかな?」と思ったのだ。

 

親方「よし、じゃあ休憩するか……」

 

淳平「はい!」

 

そして親方と淳平は休憩に入る。この親方は吟子ちゃんのお父さんだ。

 

親方「淳平くん、最初は続くか不安だったけど…杞憂だったなぁ。怒られながらも必死に喰らいついてきて……教え甲斐があるよ。今時の人にしては良い根性してるよ」

 

淳平「ありがとうございます」

 

2人でお茶を飲みながら話していると、奥から大福を持った吟子ちゃんが出てきて出してくれた。

 

吟子「はい、とぉと。先輩も……」

 

親方「ありがと。吟子」

 

淳平「ありがとね……」

 

吟子「い、いえ……///」

 

………。

 

吟子ちゃんが顔を赤くして黙ったせいで俺も顔がほんのり赤く染まる。

 

すると、

 

親方「なぁ、淳平くん……。正式に後継者になって吟子貰ってくれないかな?」 

 

淳平「は、はい!?///」

 

吟子「と、とぉと!? なに言っとん!!///」

 

吟子ちゃんが顔を赤くして抗議する。

 

すると、

 

親方「いや、だってお互い嫌いじゃないだろ? こういう仕事って、後継者見つけるのも大変だし……丁度いいかなって」

 

吟子「娘の色恋「丁度いい」で片付けんどっといて!?」

 

怒る吟子ちゃん。

 

アハハ……。

 

親方「淳平くんはどうだ?吟子は嫌いか?」

 

淳平「いや、嫌いじゃないですよ?好きか嫌いかで聞かれたら即答で好きです」

 

吟子「〜〜ぅうっ////」

 

真っ赤になる吟子ちゃん。

 

親方「ほら、やっぱり丁度いい。私も淳平くんならしっかりと技術を受け継いでいってくれるって思えるし。吟子のことも大切にしてくれそうだし……」

 

吟子「かもしれんけど〜〜っ」

 

すると、

 

親方「しょうがないなぁ……。淳平くん、明日休みで良いよ」

 

淳平「え!?」

 

親方「これ、水族館のペアチケットあるから吟子と行っておいで」

 

吟子「何でそんなもん持っとんね?!///」

 

そして、吟子ちゃんのお母さんやお祖母さんにも吟子ちゃんの事を頼まれた翌日、淳平たちは水族館に来ていた。

 

因みに淳平は百生家の職人さん達の貸部屋で住み込み状態なので夕飯も家の皆さんと食べている。

 

と言っても、住み込みの職人さんは今のところ淳平一人なのだが。それだけ後継者を見つけるのが大変なのだ。

 

 

吟子「まったく、とぉとは……」

 

淳平「あはは……。色々な意味で凄い人だよね……」

 

吟子「まったく、帰ったら懲らしめんと……」

 

親方、ご愁傷さまです……。

 

淳平「まあ、色々見ていこう?まずはなに見る?」

 

吟子「えっと……ぺ、ペンギン……」

 

淳平「え? ペンギン……?」

 

吟子「お、おかしいですか?」

 

淳平「いや、俺もペンギン好きだからさ。良いのかなって」

 

吟子「お互いに好きなら良いじゃないですか。行きましょう……」

 

………ふむ。

 

淳平「そうだね」スッ

 

淳平は吟子ちゃんの手を握るとエスコートする。

 

吟子「っ!」

 

淳平「まぁ、親方はこういうつもりだったろうし……」

 

吟子「……はい。お願いします」

 

淳平「了解」

 

そして2人でたくさんの魚達や動物達を見てると時間はあっという間に過ぎていき、夕方になった。

 

ふたりは、海岸に来ていた。

 

淳平「ふ〜、楽しかったね」

 

吟子「は、はい……」

 

淳平「まあ、吟子ちゃんは俺じゃあ不服だったかもだけど……」

 

すると、

 

吟子「不服やないよ……。好きな人といられたんだから……////」

 

淳平「え?」

 

時が止まったような錯覚に陥る。吟子ちゃんは言葉を続ける。

 

吟子「高校生の時にうちが加賀繍教えてから興味持ってくれたり……こうして仕事に選んでくれて、すごく嬉しかった。何より、真剣な横顔見てると、凄く胸がキュってなったん……」

 

吟子ちゃん……

 

吟子「先輩は、うちじゃあ不服だった……?」

 

淳平「いや、不服じゃないよ。まったく……先に言われちゃったか。情けない……」

 

吟子「え?」

 

淳平「スクールアイドルしてたときから、凄く真面目だけど、胸の奥には熱いものを秘めてて、でもちょっぴり素直になれない……そんな吟子ちゃんを、ずっと見てきたから……気づいたら、惹かれてた」

 

吟子「っ!////」

 

淳平「吟子ちゃん……好きだよ」

 

すると、吟子ちゃんは感極まったように抱きついてきた。

 

吟子「うちも……、うちも好きやった! 選んでほしいって、思ってた……!!」

 

淳平「ごめん。待たせて……」

 

吟子「ううん……。キス…して?」

 

そして、吟子ちゃんの涙目プラス上目遣い。ふたりは唇を重ね合い、お互いに一生支え合おうと誓い合った。

 

そして家に帰ると……

 

親方「いや〜、ようやくくっついたか」

 

お義母さん「吟子も淳平くんも気づかれないようにしてたように見えたけど傍からみたらバレバレだったしね〜」

 

吟子「ええ!?」

 

バレてたのか……。

 

吟子祖母「あなたたち、まったく。……淳平さん」

 

淳平「はい」

 

吟子祖母「孫を、吟子をよろしくお願いします」

 

淳平「はい! 一生大切にします!!」

 

吟子「/////」

 

すると、

 

親方「じゃあ、式の日取りを決めないと……」

 

吟子「とぉと! あてがいにせえよ!!」

 

ドゴォおぉおぉおおおおっ!!

 

親方「ぎゃあぁあぁああああっ!?!?!!

 

吟子ちゃんの渾身の右ストレートが親方……いや、お義父さんの顔面に吸い込まれて身体は中を舞い吹っ飛んだ。

 

淳平(吟子ちゃん……吟子をからかうのはやめとこう)

 

 

ー 吟子ちゃん Happy Birthday ー




吟子ちゃん、誕生日おめでとう!!

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