蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第77話:1年生vs3年生

1年生が3年生と話した日の夜、女子寮のロビーでは1年生が集まって決意を固めていた。

 

吟子「がんばろうなにがなんでも」

 

姫芽「やるぞやるぞやるぞやるぞやるぞ………」

 

ふたりとも目がギラギラとしていた。

 

小鈴「ふたりとも、目が据わってるよ!?」

 

小鈴が戸惑う。が、気になっていたことを聞いた。

 

小鈴「吟子ちゃんは、どうして着物姿なの?」

 

吟子「うっ、気合を入れたくて………………」

 

小鈴「着物は吟子ちゃんにとって勝負服でもあるんだね」

 

吟子「ま、まあ……」

 

姫芽「アタシ、部屋からモデルガン持ってくる!」

 

姫芽がモデルガンを取りに戻ろうとするが、ふたりが止める。

 

小鈴「持ってこなくて良いから!!」

 

姫芽「大丈夫!観賞用のヤツだから〜!」

 

小鈴「そっか、なら大丈夫、なのかな……?」

 

吟子「大丈夫ではないと思うけど」

 

流されそうになる小鈴にツッコミを入れる吟子。

 

吟子「あのさ。三年生の先輩方は、私たちの指導に力を入れてくれるって言ってたけど……。たぶん、それだけじゃだめだと思う」

 

吟子は3年生と話して自身の感じたことを言う。

 

吟子「あんなに言ってもらえたんだから、私はちょっとムリしてでも、及第点じゃなくて、満点を取りたい。じゃなきゃ、この先を突破することは難しい、だろうから」

 

小鈴「徒町も、こんなに大きなチャレンジを、失敗のままで終わらせたくないよ。優勝して、みんなの物語の続きを見たい」

 

姫芽「アタシだって、めぐちゃんせんぱいとるりちゃんせんぱいにあれだけ支えてもらって決めたラブライブ!、初手でつまずいてたまるか………………!」

 

他の二人も同じ気持ちを抱いており、お互いに安心する1年生。

 

吟子「よーし!それじゃあ!」

 

小鈴「うんっ!」

 

姫芽「おうよ〜」

 

が……、

 

吟子「………具体的に、どうしようか」

 

具体的にどうすれば良いのか、方針が定まらない。

 

姫芽「トレモあるのみっしょ〜!」

 

吟子「それはそうなんだけど」

 

小鈴「確かに、自主トレだけじゃ、できることは限られちゃうよねえ。がんばらなきゃいけないのは、フォーメーションの部分だもん」

 

姫芽「つまり、個人戦じゃなくてチーム戦………う〜ん…………ハッ!」

 

何かを思いつく姫芽。

 

小鈴「姫芽ちゃん、どうかした?」

 

姫芽「今、アタシたちに足りないものって、なんだと思う〜?そう!答えはチームワーク〜!」

 

姫芽「ぜったいに協力せざるを得ない状況を作り上げることによって、おのずとアタシたちの連携力は鍛えられるという算段!これぞチームバトル!」

 

吟子「すごい、ひとりでしゃべってる」

 

姫芽のオタク特有の歯や口に若干引く吟子。だが、言っていることが正しいのは理解できていた。

 

小鈴「そうだね。徒町たち、今までずっとユニットごとで練習してきたし……。もっとお互いの息を合わせたほうがいいのかな?って」

 

吟子「じゃあ、チーム練習をメインでやるってこと?」

 

姫芽「んふふ。それよりもっと、手っ取り早い方法があるかな〜。例えば、『大いなる脅威』に立ち向かう!とか〜!」

 

吟子「なにそれ……………」

 

よく分からない例えに、困惑する吟子。だが、小鈴は目を輝かせて乗り気だ。

 

小鈴「え、面白そう!やりたい!」

 

姫芽「だしょだしょ〜!」

 

吟子「うっ、小鈴の扱いがうまい……」

 

小鈴「姫芽ちゃんは、吟子ちゃんの扱いも上手だよ!」

 

吟子「そういうことじゃなくて!」

 

姫芽「吟子ちゃんも〜。こっちにおいでよ〜。みんなでパワーアップしよ〜?」

 

吟子「………なにするの?」

 

一応何をするのかは聞いておく。

 

姫芽「ふっふっふ〜。強敵に挑めば、そのぶん、経験値がいっぱい手に入る〜。つまり――」

 

その内容は……、

 

姫芽「一年生 vs 三年生!!!

 

吟子「無茶だよ!!」

 

無理だと叫ぶ吟子。勝てるビジョンが思い浮かばない。

 

姫芽「え〜?」

 

吟子「いや、だって……ねえ、小鈴!」

 

小鈴「なるほど………そうなりますか。ふふふ、骨は拾ってもらいましょうね、姫芽ちゃん、吟子ちゃん」

 

吟子「味方がいない?!」

 

味方がいない事に唖然とする吟子。

 

姫芽「レベルアップするために、なんでもやらなきゃ、だよね〜?」

 

吟子「むう……」

 

姫芽「及第点じゃなくて、満点とりたいな〜☆」

 

さっき吟子が自分で言ったことを言い煽る姫芽。

 

吟子「ああもう、わかったから!やる!やるよ!」

 

吟子はもうヤケクソだ。

 

吟子「《Link to the FUTURE》を完成させるためなら、なんでもやるから!」

 

小鈴「わーい!」

 

姫芽「よっしゃ〜。ほんじゃ、当たって砕け〜!☆」

 

 

 

 

そして翌日の練習時間……。

 

姫芽「というわけで、三年生チームvs一年生チーム〜!」

 

小鈴「わ〜わ〜!」

 

梢「ええと……どういうことかしら………?」

 

突然の呼び出しと謎の盛り上がりに困惑する3年生。因みに淳平は花帆たち2年生の練習についているためこの場にはいない。

 

吟子「すみません、梢先輩。こういうことになりまして。今の私たちには必要なことなんです………!」

 

小鈴「でも綴理先輩相手なら、もしかしたらワンチャン……!」

 

吟子「それはナメすぎじゃない!?」

 

小鈴のとんでもない発言に焦る吟子。

 

綴理「なにかして遊ぶの?」

 

姫芽「ふっふっふ〜指導に力を入れてくださるって言ってましたもんね〜」

 

姫芽「まさか、こんなに早くめぐちゃんせんぱいをKOするチャンスが来るとは〜……………」

 

慈「ふ〜ん?少なくともその意気込みは"本物"ってわけね」

 

姫芽ちゃんの挑発に敢えて乗る慈。

 

慈「いいじゃん。梢、綴理。遠慮はいらないよ。ぴよぴよ鳴くこのヒヨコちゃんたちに、実力の差を思い知らせてやるんだよ!」

 

梢「……………でも、ラブライブ!の予選前に、後輩の自信を折ってしまうというのは、さすがに………」

 

梢はこの勝負が予選に響かないかを心配している。

 

姫芽「ふっ……。こずえせんぱいの優しいところ、アタシは大好きですよ〜。でも今のアタシたちに必要なのは、大ピンチの後に生まれる起死回生の一手なんです〜!」

 

梢「ええと……………?」

 

姫芽の言う事をよく分かっていない梢。

 

姫芽「だから全力でぶつかってきてください〜!」

 

姫芽「本気じゃなきゃ、手に入らないものがある……!そう信じて、アタシたちはせんぱい方に勝負を挑むんです!」

 

慈「……………つまり、そういうことだよ!」

 

梢「分からないのだけれど……わかったわ。情熱は、理屈じゃないものね……」

 

綴理「それで、なにするの?鬼ごっこ?だるまさんがころんだ?」

 

小鈴「いいえ……」

 

小鈴「――《Link to the FUTURE》ダンス勝負です!」

 

小鈴の言った勝負の内容に、

 

吟子「無茶だよ〜〜!!!!

 

蓮ノ空に、吟子の絶叫が響き渡った。

 

 

ー つづく ー




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