蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第80話:1年生の長所

翌日、1年生は2年生との勝負……今度はさやかの得意分野での勝負をする。

 

さやか「それでは、第二のバトルは……創作ダンスで勝負させていただければと」

 

さやかが勝負内容を発表する。と、

 

小鈴「参りました。じゃあやりますか」

 

勝負はするが、勝敗については即降伏する小鈴。

 

吟子「いや待って!今の参りました、なに!?」

 

小鈴「だって、さやか先輩の得意分野だから……。負けても得られるものがあると信じて、ぶつかる………」

 

吟子「やる前から諦めなくたっていいじゃん!」

 

吟子が突っ込む。

 

花帆「それじゃ、いっくよ〜!」

 

 

そして、勝負の結果は………、

 

 

 

 

さやか「はぁはぁ………ど、どうですか!」

 

2年生とののダンス対決を終えた1年生はガクッとくる。

 

吟子「はぁはぁ……ぐっ…負けた………………!」

 

小鈴「はぁはぁはぁはぁ……ふふ、やっぱりつよいですね………はぁ……」

 

姫芽「ひーふぃむむむ。悔しいきもちはありつつ……負けるのまでは、一応想定内だからね〜」

 

姫芽「しっかり反省会やって、この敗北を経験値に変えちゃお〜!」

 

 

そして夜、女子寮の吟子の部屋には、小鈴と姫芽が来ていて、1年生が集まっていた。

 

吟子「とりあえず今のところわかったこととして………」

 

吟子「小鈴のストロングポイントは、大きなパフォーマンス。普段DOLLCHESTRAの中にいても、見劣りしないようにってがんばってたのが、小鈴の長所なんだね」

 

小鈴「そうだったん、ですね………………」

 

小鈴もそうだが、自分で自覚していなかったため「そうなんだ……」となる。

 

姫芽「つまり〜、アタシが小鈴ちゃんからバトンタッチされるときには、もっと元気に登場したほうがいいかな〜」

 

吟子「うん、それがいいかも。その方が繋ぎで違和感無いし」

 

小鈴「よーし、この調子で明日もがんばろうね!」

 

吟子・小鈴・姫芽「「「おーーー!!!」」」

 

 

翌日、蓮ノ空体育館では今度は瑠璃乃の得意分野での勝負になる。

 

 

瑠璃乃「第三のゲームは、バスケットボール!3on3で勝負だぜー!!」

 

淳平「頼まれたので俺が審判やりま〜す」

 

姫芽「え〜!?バスケやってるるりちゃんせんぱいもかわいい〜!ボールの方が大きく見える〜!録画してていいですか〜!?」

 

目的を忘れてみらぱ!ファンモードになる姫芽ちゃん。

 

瑠璃乃「しょーぶ!勝負だからね!?」

 

やはりルリちゃんに突っ込まれる。

 

さやか「瑠璃乃さん、このあいだ授業でやったバスケも上手でしたもんね」

 

瑠璃乃「へへへ。カリフォルニアでは、たまに近所の公園でやってたんだ。ひとりで、シュートの練習とか。しゅしゅーっと」

 

ルリちゃんの留学当時のエピソードに姫芽ちゃんは顔を輝かせる。

 

吟子「姫芽、勝負だからね?でも……ぐ、思った以上に強敵かも……………」

 

小鈴「こっちは姫芽ちゃんが頼りだね……エース対決はみらぱ!対決になりそう」

 

姫芽「ふふふ、まかせとけ〜」

 

瑠璃乃「負けないよひめっち!」

 

淳平「じゃあスタートするぞ。ジャンパーは前に」

 

さやかと姫芽が真ん中のサンクルに立つ。

 

淳平「開始!!」

 

真上に放られたボール。

 

そして、勝負が開始され結果は……………、

 

 

 

 

吟子「やっぱり勝てなかったかぁ…………」

 

この勝負も負けてしまった1年生。

 

小鈴「でもでも、姫芽ちゃんのパスすっごく通ってたよね!」

 

吟子「そうだね。周りをちゃんと見てて、視野が広いっていうか。それは瑠璃乃先輩もだけど。フォローカ……だけじゃなくて、周りを引っ張っていく、牽引力、みたいなのもあった気がする」

 

小鈴「うんうん。ほんとにチームプレイ上手だった!」

 

姫芽「えっへっへ〜。照れますな〜」

 

小鈴「これだったら徒町も、もっと姫芽ちゃんを頼って。ギリギリまでダンスに集中してていいかも!」

 

姫芽のストロングポイントも分かり、段々とお互いの長所を理解し始める1年生。

 

吟子「あれ。なんか、もしかして………けっこう、いい感じ?」

 

 

1年生たちがたしかな手応えを感じ、翌日はダンスの練習をするためにこの間の公演に来た。すると、前にアドバイスをくれたお姉さんがいた。

 

?「あははは。それはよかったね」

 

小鈴「はいっ!毎日が発見と驚きの連続です!」

 

吟子「なんか………ふたりの練習もライブも当然見てたはずなのに、一緒にやってみないとわからないことが、こんなにあるなんて」

 

小鈴「すごいよね!」

 

吟子「むしろちょっと落ち込む……」

 

小鈴「なんで!?」

 

小鈴が突っ込む。

 

?「ふふふ、チームっていうのはそういうものだよ」

 

姫芽「公園のおねーさん、いろいろとありがとうございました〜!」

 

小鈴「ハッ、そういえば名前もまだ聞いていませんでした!」

 

?「ああ、そうだったね。私は桂城泉(かつらぎいずみ)。高校一年生だ」

 

高校生!?っていうか……、

 

吟子「えっ、高校生!?てか同い年!?」

 

小鈴「大人っぽくて大学生かと思ってました!!」

 

泉「ありがと」

 

小鈴「でも、お姉さんって言ってましたし、本当に年上の方だとばかり……」

 

泉「ああ、そうだよね。ごめんごめん。いつも年下の子と一緒にいるから、ついね」

 

すると、泉さんは少しいたずらっぽい笑みを浮かべ、

 

泉「それと、なんとなく年上っぽい人からのアドバイスの方が、受け入れやすくないかな?」

 

吟子「それは確かに………って、だったらわざとじゃないですか!」

 

泉「あははは」

 

いたずらが成功した子供のように笑う泉さん。

 

泉「にしてもすごいね、言ったことがすぐできるようになるなんて。あなたたちは、蓮ノ空だろう?さすが名門のスクールアイドルクラブだ」

 

小鈴「知ってるんですか?」

 

泉「そりゃ、名前ぐらいはね」

 

姫芽「ほえ〜、さっすがせんぱい方……!」

 

感心する姫芽。

 

吟子「姫芽だって、応援してくれる人、いっぱいいるでしょ」

 

姫芽「ま〜、活動がんばってるからね〜。吟子ちゃんもそのうちのひとりだって、ちゃんとわかってるよ〜☆」

 

話の流れで吟子をからかう姫芽。

 

吟子「なっ、慈先輩みたいなことを……!」

 

泉「ふふふ、素敵な仲間だね」

 

小鈴「はい!最高の仲間です!」

 

吟子「小鈴は!すぐそういうこと言う……」

 

なんの恥じらいも無くそういう事を言ってくれる小鈴に逆に照れてしまう吟子。

 

泉「私にもね、大切な仲間がいるから、気持ちがわかるよ」

 

泉「だからさ、あなたたちをなんだか放っておけなくて。成功してほしいな、って思うんだ。とても仲がよさそうに見えたから」

 

泉「お互いのいいところも悪いところも知って、その上で背中を預けられるようになったら、そのとき、あなたたちのパフォーマンスは完成するだろうさ」

 

小鈴「うん、できるよ。徒町たちなら、きっと!」

 

吟子「そうだね。私たちはまだまだ完璧じゃないけど、しっかりいいところを見つけて、フォローし合ってさ」

 

姫芽「この調子でガンガンせんぱいに挑戦して〜!竜胆祭で、ウルト決めちゃお〜!」

 

ますます気合が入る1年生たち。すると、

 

泉「ふふふっ。それじゃあ、よければもう少し具体的なアドバイスをしてもいいかな?」

 

吟子「あっ、お願いします!」

 

泉「あなたは、任せられた出番を一生懸命やろうとしているね。その意気は立派だけれど、全体の盛り上がりのためにもう少し前に出てもいいんじゃないかな」

 

吟子「えっ?そんな具体的に言ってくれるんですか?」

 

泉「迷惑かな」

 

吟子「いえ、逆です。とても、ありがたいです。とても」

 

姫芽「わ〜、泉ちゃん、やるぅ〜」

 

泉「ありがと、姫芽ちゃん」

 

小鈴「はいはい!徒町にも!徒町にもお願いします!」

 

吟子「あ、私にも、他にもあれば!」

 

泉「あはは、もちろん。順番にいこうか。あなたたちのライブ、成功を願っているよ」

 

 

ー つづく ー




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