蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第83話:竜胆祭ライブ

吟子「あんなさやか先輩頼みの、適当な分担に、負けんわいね……!」

 

竜胆祭当日、出店の店番をしながら2年生との勝負に闘志を燃やす吟子。

 

吟子「手順通りやれば、誰でもおいしく作れるもん。この日のために用意した上等なあんこ、白玉…………。あとは寒天を切って、と……………」

 

吟子はちゃんと事前確認をして手順をもう一度確認する。

 

今子「事前準備の時間さえあれば、私だって!」

 

 

お店の呼び込みをしていた小鈴は、

 

小鈴「いらっしゃいませー、いらっしゃいませー!おいしいあんみつですよー!あ、いらっしゃいませー!このあとライブもやりますので、ぜひぜひ来てくださーい!」

 

小鈴もいい感じにお客様を呼び込めていた。

 

姫芽「あ、吟子ちゃん盛り付けは手伝うね〜。っとっと、列整理もしなきゃ〜……あれ〜、けっこう忙しいぞ〜?」

 

姫芽が少し流れに違和感を感じる。

 

せっちゃん「あの」

 

小鈴「はい!お客様ですね!あんみつおひとつですか!?メニューの種類とかもいっぱいありますよ!」

 

せっちゃん「えと……じゃあ、ふつうの」

 

小鈴「ありがとうございます!少々お待ちください!」

 

せっちゃん「はい」

 

あんみつができるまで少し待つせっちゃん。だが、

 

せっちゃん「あれ?けっこう時間かかってる……かも?」

 

姫芽「ね、ね、吟子ちゃん〜。ちょ、ちょ〜っとお店が詰まってきちゃったから、手順飛ばしたり、急いでもらったりしても〜?」

 

吟子「えっ……、手順通りじゃ、なく…?ど、どうすりゃ……」

 

手順を変えろと言われて詰まる吟子。

 

姫芽「えっ、あっ、吟子ちゃんが固まっちゃった……!?あっ、お、おっけー!吟子ちゃんは、今のやり方でそのままやってて!」

 

吟子「わ、わかった!」

 

姫芽「ちょ、ちょ〜っと小鈴ちゃん〜!中を手伝ってもらっていいかな〜!」

 

小鈴「わかりました!徒町やりますね!やります!」

 

せっちゃん「……………(大丈夫かな?)」

 

姫芽「う、うん、よろしく〜……………。しばらくアタシが接客に回るから…………。って、小鈴ちゃん?なんかぐちゃぐちゃになってない!?」

 

小鈴「あう………!し、失敗した分は、ちゃんと取り戻しますので……ちぇすと〜!」

 

姫芽「えっ、えっ!?小鈴ちゃん〜!?」

 

姫芽「うわ〜、だめだこれ〜…………。アタシじゃ、とめらんない〜………!」

 

せっちゃん「なんか、ドタバタ?」

 

その後、なんとかあんみつを受け取ったせっちゃん。食べ終わると、次は花帆たちの屋台に行く。

 

せっちゃん「おいしいクレープひとつ、くださいな」

 

花帆「はーい、任せてせっちゃん!さやかちゃんが日本でいちばんおいしいクレープを作ってくれるからね!」

 

さやか「ハードル上げすぎです!」

 

せっちゃん「こっちは、平和そうだね」

 

せっちゃんの言い方が気になった花帆。

 

花帆「うん? 一年生の方、なにかあったの?」

 

せっちゃん「なにかってわけじゃないけど……、お店がうまくいってなくて大変そうだった」

 

花帆「ええっ!?なんで〜!?」

 

 

そしてそのまま屋台での店番が終了の時刻になり、結果は………

 

瑠璃乃「えーっと、勝負はいちおー、ルリたちの勝ち、だけど」

 

花帆・さやか「「……………」」

 

吟子「…………なんで」

 

小鈴「今回こそはって思ったのに……あんまりうまく、いかなかったね……。って、徒町のせいだよね……ごめん…………!」

 

吟子「いや、それを言うなら、私も途中から。頭真っ白になっちゃって…………」

 

自分が悪い、いや自分が……と、自分を責める1年生たち。

 

小鈴「で、でも!この次、竜胆祭ステージもあるから!」

 

瑠璃乃「そ、そーだね!そもそも模擬店のお手伝いと、ライブはぜんぜん違うし!」

 

瑠璃乃「終わりよければすべてヨシ!」

 

吟子「………はい。がんばります」

 

姫芽「……………」

 

 

 

 

――そして、各部活のステージでの出し物が始まる。

 

梢「では、いきましょう。竜胆祭ステージのトップバッター、しっかりと務めましょうね」

 

淳平「軽音部とか合唱部とか、満場一致でスクールアイドルクラブにトップバッターを譲ってくれたんだから、それに恥じないライブをしないとな!」

 

綴理・慈「「おー(はーい)!」」

 

吟子・小鈴・姫芽「「「はい!」」」

 

そして、ステージに出ていきライブを始めるみんな。だが、1年生の動きはあまり変わっていなかった。

 

吟子「……あれ?」

 

 

 

――竜胆祭が終わり、現在は後夜祭のキャンプファイヤー。1年生たちは火の前に佇んで落ち込んでいた。

 

吟子・小鈴・姫芽「「「…………………」」」

 

そこへ、

 

淳平「隣、いいか……?」

 

吟子「あ……………淳平先輩」

 

慈「せっかくの文化祭なのに、なーにそんな悲しそうな顔してるの」

 

小鈴「慈先輩……」

 

梢「失敗した、って思っている?」

 

吟子「それは……はい

 

吟子「少しずつ上達を実感して、今度こそうまくいくと、思ってたんです…………。なのに、肝心の本番で、息が合わなくって」

 

梢「本番は、この後に控えたラブライブ!予選でしょう?」

 

慈「そうそう。そもそも、みんな喜んでくれてたんだよ?ステージだって、盛り上がってたでしょ?」

 

だが、表情が暗い1年生。

 

淳平「……自分たちの出来は、自分たちがいちばんよくわかっている、か。 そうだよな。あんなに練習してたんだし」

 

梢「……………」

 

慈「ほらほら、ふたりまでそーんな暗い顔しないんだよ」

 

梢「し、していません」

 

淳平「だって……」

 

慈「だってじゃないの。っふふ。大丈夫、まだまだぜんぜん間に合うからさ」

 

慈「私たちがついてる。別に踊れなくなったわけじゃないんだから。明日からまたがんばろ?ね?」

 

吟子・小鈴・姫芽「「「………………」」」

 

 

― つづく ―




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