瑠璃乃「ふにゅ〜………」
るりちゃんが俺とめぐと一緒にいるにも関わらず、突然充電切れに。今までこんな事なかったんだけどな………。
淳平「えっと、どうする………?」
慈「え、わかんない、どうすればいいんだろ。とりあえず、手を握る………?それとも、ぎゅー?いや、でも……いっぱいダンボール持ってきて、独りにしてあげたほうがいいのかな………」
俺も対処方法を迷うところだし………。
姫芽「お、落ち着いてください〜、めぐちゃんせんぱいたちまで〜…………」
慈「あ、う、うん。そうだよね」
淳平「……………でも、なんでこんな急に」
俺たちが疑問に思っていると―――、
瑠璃乃「るぅあ〜」
るりちゃんが気がついた。
瑠璃乃「ごめんね、ひめっち、めぐちゃん、ジュン兄ぃ。お手数をおかけしまして……………」
淳平「それは気にしなくて良いけど……」
よほどの事があったって事だよな……。
慈「……………うん。もしかしてるりちゃん、なんかあった?私の………ママのことで」
瑠璃乃「……………」
すると―――、
姫芽「あ、あの。アタシ、なんか飲み物買ってきますね〜!ウルトラ元気の出そうな甘いやつ〜!」
姫芽ちゃんは俺たち幼馴染だけにしてくれた。後でお礼しておこう。
瑠璃乃「ひめっちに、気を遣わせちゃった…………。とてもつらい………」
るりちゃん………。るりちゃんは、あったことを教えてくれる。
瑠璃乃「………あのね、めぐちゃん」
慈「うん」
瑠璃乃「ルリね、おうち帰ったときに……聞いちゃったんだ。お母さんから」
淳平「?」
聞いた………?なにを………?
慈「聞いたって、なにを?」
瑠璃乃「………………」
慈「やっぱ、また後でにしよっか。今はゆっくり、休んで…………」
瑠璃乃「おばさんが、デザイナーを辞めてた、って」
…………え?
淳平「ん?るりちゃん?誰がデザイナー辞めたって?」
瑠璃乃「めぐちゃんのママが、デザイナーを辞めてた……」
淳平「!!」
おばさんが、デザイナーを辞めた…………?
慈「………なにそれ」
瑠璃乃「おばさんね、同じ会社で異動願いを出して、今は他の部署で働いてるんだって。もっと……その、休みの融通が利く部署で」
淳平(異動願………。そういえば、めぐの撮影とかおばさんに連れて行ってもらったこと多いけど、今思えばそんなに休めるのか………?っ!!)
俺は、とんでもない可能性に気づく。
淳平「るりちゃん、それ…………まさか、めぐがタレントを始めた時期なんじゃ………?」
俺は、間違っていてほしいと思いながら聞いてみる。
慈「いや、まさかそんな……」
だが、答えは……
瑠璃乃「うん。ジュン兄ぃが正解。…………めぐちゃんが、タレントを始めたぐらいの頃」
淳平「めちゃめちゃ前じゃねぇか……………」
慈「そんなの、初めて聞いた………。お仕事が生きがいみたいな人だったのに、どうして」
瑠璃乃「……………」
慈「…………は?まさか。私が、タレントを始めたから?」
瑠璃乃「めぐちゃんの、せいじゃ」
慈「いや、そんなわけ………」
だが、ここでめぐも俺と同じ答えに至る。
慈「……………でも、いっつも送り迎えしてくれて、現場にだって来てくれて。やけに簡単に会社休むから、聞いても『自分は売れっ子だから許されてる』なんて言って………」
慈「そんな…………。なんで黙ってたの……?ママ………。私には、一言も…………」
瑠璃乃「………お母さん、言ってた。『あの子は昔っから、ごまかすのが得意だから』って」
慈「っ!!」
めぐは、走って部屋を出ていってしまった。
淳平「めぐ!!」
俺も、走ってめぐを追いかける。今1人にしたら不味い気がする!!
追いかけようとすると、戻ってきた姫芽ちゃんと入れ違いになる。
姫芽「あっ、めぐちゃんせんぱい!!」
淳平「悪い!後で話す!!」
めぐ…………っ!!
慈「そんなのって!」
めぐは、走って外へと駆け出していった。
―― つづく ――