蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第110話:みらくる・ざ・ゆにばーす!

あれから数日後、めぐは歌を完成させ、いよいよ今日は北陸予選。各県の予選を勝ち上がったスクールアイドルがパフォーマンスする中、次は石川県予選を1位で勝ち上がった、俺たち蓮ノ空学院。

 

歌の前に、めぐがお客さん……ひいては見に来ているであろう母親にメッセージを伝えるため、言葉を紡ぐ。

 

慈「この歌は、私が、私の仲間たちが、スクールアイドルとして過ごしてきたその軌跡を描いた歌なんだ」

 

慈「今までいろんなことがあったよ。楽しかったことも。……苦しかったことも」

 

慈「それもぜんぶ……このかけがえのないぜんぶを抱きしめて、私たちは先へと進むから。どんなことがあっても、後ろを振り向かず。私たちを愛してくれた人たちの想いと、これからもずっと、一緒に!」

 

慈「この9人でラブライブ!大会に挑む最後の年。“夢”を掴み取るために、全力で!走っていくからね!―――それでは、聞いてください」

 

慈「スリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!3ユニットで繋ぐ、 私たちの決意の曲!」

 

蓮ノ空『KEY of Like!』

 

そして、蓮ノ空のパフォーマンスは1番の盛り上がりを見せた。

 

これなら、全国大会に進めるだろう。

 

――そして、結果が発表される。全国大会進出グループは蓮ノ空学院。2年連続での全国大会進出となった。

 

 

そして、大会のあと学校に戻ってきた俺たちは、

 

―――蓮ノ空・屋上

 

慈「うん、ママ。見に来てくれて、ありがと。それに今までも………ありがと」

 

めぐはお母さんと電話している。それを俺は側で聞いていた。

 

慈ママ『でもね、慈ちゃん。あなたは、ひとつだけ勘違いしています』

 

慈「え?」

 

慈ママ『ママは、自分を犠牲にしたなんて、これっぽっちも思ってないよ。まぁ、部署異動は悩んで決めたことだったけど……それでも、慈ちゃんがカメラの中で笑っているのを見たら、これでよかったんだ、って心から思えたの』

 

慈ママ『ママはずっと、慈ちゃんに夢中だから』

 

慈「ママ……!!」

 

慈ママ『ジュンくんが居ないと、自発的に勉強はしてくれなかったみたいだけど………』

 

慈「ゔ……」

 

慈ママ『フフ。でも、いい3年間だったんだね。幸せになるための道のりは、ひとつだけじゃないよ。私は、デザインを諦めたけど……、あなたのおかげでまた違う幸せを見つけられたから』

 

慈「ママ」

 

慈ママ『…………ま、それはそうとして。また別の幸せに挑戦するのも、自由よね』

 

慈「………………それって?」

 

慈ママ『長いブランクがあるから、簡単にはいかないかもだけど。でも、もう一度、デザインの勉強をやり直そうかなーって。誰かさんが立派になってくれて、手がかからなくなったものでして』

 

慈「ママ!」

 

慈ママ『ふふっ。慈ちゃんに、負けてらんないもん!』

 

慈「私だって!」

 

慈ママ『あ、そうそう。側にジュンくんいる?』

 

慈「ん?いるよ〜」

 

慈ママ『代わってくれる?』

 

慈「分かった」

 

そして、電話を代わる俺。

 

慈ママ『ジュンくん?』

 

淳平「はい。なんでしょう」

 

何言われんだろ……。

 

慈ママ『慈ちゃんのこと、手のかかる子だけど、これからもよろしくね?』

 

淳平「!!はい!!」

 

めぐはスマホを無理やり取ると、

 

慈「ママが追い付けないぐらい、全力で、走っていっちゃうんだからね!」

 

そして、めぐのお母さんからの試験にお母さんの望む形ではなかったが、ちゃんと成長していることが認められ、めぐは試験に合格した。

 

―― 部室 ――

 

慈「というわけで、北陸大会突破!今年も全国大会に、進出決定!」

 

姫芽「やった〜〜〜〜!!!」

 

慈「そしてママにも完全勝利!圧勝!」

 

瑠璃乃「言い方ぁ!」

 

慈「これで私の道を阻むものは、もういなーい!私の予想外のミライは、今こそ完全に開けたのだ!」

 

花帆「す、すっごい元気……………!」

 

さやか「なんだか、しおれていた間の慈先輩が、少し恋しくなってきますね………これはこれで、かわいらしい方だとは思いますが」

 

姫芽「あっ、というか、めぐちゃんせんぱい〜!きょう、事務所との面接じゃ〜!?」

 

瑠璃乃「そうじゃん!早くいかなくっちゃ!」

 

淳平「あ〜、それなんどけどな……」

 

慈「ふっふっふ。面接なら、断ったよ」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・吟子・小鈴・姫芽「「「「「「断った!?」」」」」」

 

慈「私、タレントに戻ろうとしたけど………やっぱ辞める!」

 

吟子「なんで………?」

 

小鈴「慈大先輩の、夢だったんじゃ!?」

 

ん~~と、

 

淳平「少し違うんだよな……」

 

吟子「え?」

 

慈「そのとーり!小鈴ちゃん、勘違いしてるね。私の夢は『世界中を夢中にする』こと。そこに続く道は、ひとつだけじゃないんだよ?ていうか、今までさんざん好き勝手してきたのに!今さら誰かの敷いたレールの上を歩くなんて、まっぴらだから!」

 

花帆「じゃあ、どうするんですか!?」

 

慈「外国に行くよ。そこで、パフォーマンスの修業をする」

 

姫芽「え、え〜〜〜!?聞いてました!?るりちゃんせんぱい!」

 

瑠璃乃「いや、初耳……」

 

慈「そして、音楽チャートのランキングを埋め尽くしてやるんだ!やだ☆私の歌に、世界中が恋しちゃう☆」

 

綴理「めぐ、ちょーおもしろい」

 

慈「でしょ?」

 

綴理「すごいね、めぐ」

 

梢「私のせいじゃないわよね、これ」

 

慈「ふふ」

 

梢「っていうか、じゃああなた、ジュンはどうするの?」

 

淳平「ん~~と、俺も少し悩んだけど、おばさんにも頼まれたし、推薦入学決まってんのを蹴っ飛ばして、めぐに付いてくよ。1人にしたら何するか分かんないし……」

 

梢・花帆「「そこまでするの!?」」

 

慈「やだ♡そーしそーあい?」

 

淳平「まあ、一緒にいたいのもあるから悔しいけどそうかも」

 

慈「ッ////」

 

梢「ハァ………せめて卒業まで、英語を学んでから行きましょうね?私たちが教えてあげるから…………」

 

慈「えー?いらなーい。ジュンがいるもーん。ねー?」

 

淳平「丸投げはやめろよ?最低限の言葉がわかるくらいには勉強させるからな?」

 

慈「ええ!?」

 

淳平「当たり前だろ!!」

 

瑠璃乃「めぐちゃん本気なの?!」

 

慈「Just do it.もう、決めたからね。今度は、後ろ向きな理由じゃないよ。世界中を夢中にさせるために、世界に羽ばたくのは当たり前でしょ?」

 

慈「――そのためには、全力で最短距離を突っ走らなきゃ!」

 

慈「止まらないんだから。 藤島慈はね!!」

 

 

 

―― つづく ――




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