現在、夜の7時。俺たちは部室でさやかの作ってくれた夕飯を食べていた。
綴理「さや、おかわり」
さやか「ふふ、はいはい。たくさんありますからね」
淳平「俺もおかわり貰っていい?」
さやか「もちろんですよ! はいどうぞ」
ご飯を茶碗に盛ってくれるさやか。ご飯を受け取り、
淳平「ありがとう」
すると、この光景を見ていたるりちゃんが―――、
瑠璃乃「なんだかこの光景を見ると安心する自分がいる………」
慈「わかる。いつも片方だけ見てるとね」
さやか「ですね〜あ、淳平先輩。これ。あ~ん♡」
淳平「っ! あ、あ〜…」
パクっ
淳平「お、美味い」
さやか「良かったです♡」
すると、
慈「ジュン…?」
淳平「ん? ひぃっ!?」
慈「何度も言うけど浮気は許さないからね?」
淳平「しねぇよ?!」
梢「まったく……慈は、あなたたちもそう変わらないでしょう」
慈「なに言ってるの。私たちを見ると安心どころか、幸せになっちゃうんだからね! 幸せビームっ♡」
めぐが両手でハートを作り幸せビーム(笑)を放つ。すると、
姫芽「はあああああ幸せええええ…………!」
……まあ、姫芽ちゃんはな。うん………
花帆「梢センパイ、あたしたちも一緒に幸せになりましょう!」
梢「なんだか意味合いが変わってくる気がするのだけれど……」
淳平「花帆、それ……プロポーズみたいなもんだぞ?」
小鈴「…………」
セラス「小鈴先輩? あれ、まだ写真のメッセージを?」
小鈴「徒町だけなかなか終わらなくて……!」
泉「ふふ。代わりに書いてあげようか?」
小鈴「自分で書かなきゃ意味ないよぉ!」
吟子「料理も冷めちゃうよ?」
小鈴「うう……ええっと、ええっと、じゃあもうこれでよし!」
吟子「あ、ごめん、急かしちゃった? 別に、食べてから書いても……」
小鈴「だいじょぶ! 徒町さえ飾れば完成なんだから!」
そして、小鈴ちゃんは写真にメッセージを書いてツリーに飾る
小鈴「ん。花帆せんばーい! 徒町も終わりましたー!」
花帆「あ、ほんとー!?」
花帆がツリーを確認し、るりちゃんとさやかも、ツリーの前に立つ。
花帆「こほん。それではみなさん!『102期生が帰ってきてとってもハッピー会』の途中ではありますが! 僭越ながらあたしの方から、アルバムツリーの完成を発表したいと思います!」
花帆「これは、後輩たちがあたしたちに向けて、アルバム写真の裏にメッセージを書いてくれるっていうアイディアがありまして。あたしはそれに便乗して、この部室の飾りにしたいと言い出しました。最初はただ、最後にやりたいことのひとつでしかなかったけど。こうしてみんなに思いを綴って、みんなの思いを目にして、 思いを伝えるための写真を撮って……なんてことを繰り返すうちに、思ったんです」
花帆「これは、あたしたちの軌跡。102期から、この105期まで続く歴史、伝統!」
花帆「だから、改めてここで伝えさせてください。大好きな102期のセンパイたちに気づかせてもらえた。大好きな後輩たちへの、あたしたちからのメッセージ」
花帆&さやか&瑠璃乃「「「出会ってくれて、ありがとう」」」
さやか「わたしたちは、その思いをこのツリーに込めました」
瑠璃乃「受け取ってもらえたら、嬉しいな」
姫芽「そ、そんなのっ………。もちろんです!!」
瑠璃乃「ん、ありがとう」
吟子「……………受け取ったよ、花帆先輩」
花帆「えへへ……よかった」
セラス「この一年、ほんとに、ほんとに楽しかったです!」
泉「素敵な贈り物だね。だからこそ……ぜひ、私たちの思いも受け取ってほしいな」
さやか「もちろん。ひとつひとつ、しっかり目を通していきます」
小鈴「………」
淳平「………小鈴ちゃん?」
小鈴「う、あ」
小鈴「…………うわああっ!」
小鈴ちゃんは、走って部室から出ていってしまった。
さやか「つ」
セラス「ま、待ってください小鈴先輩!!」
姫芽「小鈴ちゃん!」
吟子「小鈴!」
泉「っ! 小鈴さんを追うよ」
さやか「お願いします」
綴理「ジュン」
淳平「ん?」
綴理「遠くから見守る感じで…頼める?」
淳平「………了解」
淳平は席を立ち上がると、2年生と1年生を追いかけた。
瑠璃乃「さやかちゃんは、追わなくて良いの?」
さやか「はい。良いんです。本当は行きたい……ですけど……」
さやか「お世話しすぎることは、やめました。それに……これからは、小鈴さんが自分で乗り越えなきゃいけないんです」
花帆「…………そうだね」
慈「強くなったね、さやかちゃん」
梢「そうね。それに……あの子たちが支え合っているのも、よくわかるわ。だけれど」
綴理「ん」
さやか「綴理先輩……………?」
綴理「さや、かほ、るり。ボクたちが、きみたちの話を聞くよ」
花帆「っ!」
綴理「卒業する側の痛みも、ちゃんと今のボクたちなら分かち合える」
瑠璃乃「…………」
綴理「さあ。少し、話をしよう」
― つづく ―
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