蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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EXストーリー第7話:近づく別れの時

 

 

 現在、夜の7時。俺たちは部室でさやかの作ってくれた夕飯を食べていた。

 

綴理「さや、おかわり」

 

さやか「ふふ、はいはい。たくさんありますからね」

 

淳平「俺もおかわり貰っていい?」

 

さやか「もちろんですよ! はいどうぞ」

 

 ご飯を茶碗に盛ってくれるさやか。ご飯を受け取り、

 

淳平「ありがとう」

 

 すると、この光景を見ていたるりちゃんが―――、

 

瑠璃乃「なんだかこの光景を見ると安心する自分がいる………」

 

慈「わかる。いつも片方だけ見てるとね」

 

さやか「ですね〜あ、淳平先輩。これ。あ~ん♡」

 

淳平「っ! あ、あ〜…」

 

パクっ

 

淳平「お、美味い」

 

さやか「良かったです♡」

 

 すると、

 

慈「ジュン…?」

 

淳平「ん? ひぃっ!?」

 

慈「何度も言うけど浮気は許さないからね?」

 

淳平「しねぇよ?!」

 

梢「まったく……慈は、あなたたちもそう変わらないでしょう」

 

慈「なに言ってるの。私たちを見ると安心どころか、幸せになっちゃうんだからね! 幸せビームっ♡」

 

 めぐが両手でハートを作り幸せビーム(笑)を放つ。すると、

 

姫芽「はあああああ幸せええええ…………!」

 

 ……まあ、姫芽ちゃんはな。うん………

 

花帆「梢センパイ、あたしたちも一緒に幸せになりましょう!」

 

梢「なんだか意味合いが変わってくる気がするのだけれど……」

 

淳平「花帆、それ……プロポーズみたいなもんだぞ?」

 

小鈴「…………」

 

セラス「小鈴先輩? あれ、まだ写真のメッセージを?」

 

小鈴「徒町だけなかなか終わらなくて……!」

 

泉「ふふ。代わりに書いてあげようか?」

 

小鈴「自分で書かなきゃ意味ないよぉ!」

 

吟子「料理も冷めちゃうよ?」

 

小鈴「うう……ええっと、ええっと、じゃあもうこれでよし!」

 

吟子「あ、ごめん、急かしちゃった? 別に、食べてから書いても……」

 

小鈴「だいじょぶ! 徒町さえ飾れば完成なんだから!」

 

 そして、小鈴ちゃんは写真にメッセージを書いてツリーに飾る

 

小鈴「ん。花帆せんばーい! 徒町も終わりましたー!」

 

花帆「あ、ほんとー!?」

 

 花帆がツリーを確認し、るりちゃんとさやかも、ツリーの前に立つ。

 

花帆「こほん。それではみなさん!『102期生が帰ってきてとってもハッピー会』の途中ではありますが! 僭越ながらあたしの方から、アルバムツリーの完成を発表したいと思います!」

 

花帆「これは、後輩たちがあたしたちに向けて、アルバム写真の裏にメッセージを書いてくれるっていうアイディアがありまして。あたしはそれに便乗して、この部室の飾りにしたいと言い出しました。最初はただ、最後にやりたいことのひとつでしかなかったけど。こうしてみんなに思いを綴って、みんなの思いを目にして、 思いを伝えるための写真を撮って……なんてことを繰り返すうちに、思ったんです」

 

花帆「これは、あたしたちの軌跡。102期から、この105期まで続く歴史、伝統!」

 

花帆「だから、改めてここで伝えさせてください。大好きな102期のセンパイたちに気づかせてもらえた。大好きな後輩たちへの、あたしたちからのメッセージ」

 

花帆&さやか&瑠璃乃「「「出会ってくれて、ありがとう」」」

 

さやか「わたしたちは、その思いをこのツリーに込めました」

 

瑠璃乃「受け取ってもらえたら、嬉しいな」

 

姫芽「そ、そんなのっ………。もちろんです!!」

 

瑠璃乃「ん、ありがとう」

 

吟子「……………受け取ったよ、花帆先輩」

 

花帆「えへへ……よかった」

 

セラス「この一年、ほんとに、ほんとに楽しかったです!」

 

泉「素敵な贈り物だね。だからこそ……ぜひ、私たちの思いも受け取ってほしいな」

 

さやか「もちろん。ひとつひとつ、しっかり目を通していきます」

 

小鈴「………」

 

淳平「………小鈴ちゃん?」

 

小鈴「う、あ」

 

小鈴「…………うわああっ!」

 

 小鈴ちゃんは、走って部室から出ていってしまった。

 

さやか「つ」

 

セラス「ま、待ってください小鈴先輩!!」

 

姫芽「小鈴ちゃん!」

 

吟子「小鈴!」

 

泉「っ! 小鈴さんを追うよ」

 

さやか「お願いします」

 

綴理「ジュン」

 

淳平「ん?」

 

綴理「遠くから見守る感じで…頼める?」

 

淳平「………了解」

 

 淳平は席を立ち上がると、2年生と1年生を追いかけた。

 

瑠璃乃「さやかちゃんは、追わなくて良いの?」

 

さやか「はい。良いんです。本当は行きたい……ですけど……」

 

さやか「お世話しすぎることは、やめました。それに……これからは、小鈴さんが自分で乗り越えなきゃいけないんです」

 

花帆「…………そうだね」

 

慈「強くなったね、さやかちゃん」

 

梢「そうね。それに……あの子たちが支え合っているのも、よくわかるわ。だけれど」

 

綴理「ん」

 

さやか「綴理先輩……………?」

 

綴理「さや、かほ、るり。ボクたちが、きみたちの話を聞くよ」

 

花帆「っ!」

 

綴理「卒業する側の痛みも、ちゃんと今のボクたちなら分かち合える」

 

瑠璃乃「…………」

 

綴理「さあ。少し、話をしよう」

 

 

― つづく ―




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