蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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EXストーリー第14話:最後の夜(Edel Note & みらくらぱーく!)

 

 

 

 あの後、セラスと泉は蓮ノ空内の植物園のような場所に来ていた。

 セラスと泉が、4月に蓮ノ空Edel Noteを結成した場所だ。

 

セラス「今頃、みんな最後の時間って感じなのかな」

 

泉「きっとそうだろうね。2年間ともに過ごし、そして今年はふたりだけのユニットとしてやってきた間柄だ。積もる話もあるだろうさ」

 

泉「…………それで言うと、私たちもそうだね」

 

セラス「お互い、来年も蓮ノ空にいるけどね」

 

泉「そうだね。でも、Edel Noteは最後だろう?」

 

セラス「ことさら強調することでもないと思うけど………。ひょっとして、寂しいの?」

 

泉「そうだね」

 

セラス「そ、そっか」

 

泉「意外だったとすれば、それは少し薄情だと思うけれど。私は、私たちふたりのユニットが、Edel Noteが、大好きだったから」

 

セラス「……だからこそ、泉は来年、ソロでがんばるんだよね」

 

泉「ああ、もちろん。だが、そうか。セラスは寂しがってはくれないか」

 

セラス「…………わたしは。わたしはもう、いっぱい泣いたから。寂しいは、やめたの。吟子先輩が、来年のスクールアイドルクラブの部長になって…………わたしも、違うユニットに所属することが決まって!」

 

泉「そうだね」

 

セラス「きっと、いろんな楽しいことが待ってるはずだから。――だから、きっと楽しいよ。来年のわたしたちも、楽しいはずだから!」

 

泉「……………そうか、そうだね。きっと楽しい。私たちの未来には、光があるから」

 

セラス「そうだよ。だから――ありがとう、泉」

 

泉「……ありがとう、セラス」

 

セラス「……だから、わたしは寂しくないから。これは、嬉しくて泣いてるだけだから。……がんばってね、泉。わたしはずっと、隣で、応援してるから」

 

泉「……ああ。最後まで……気高く、美しいひとだったね。あなたは……」

 

 こうして2人の瑞河からつづく舞台。"Edel Note(エーデルノート)"は、閉幕した。

 

 

 

 

 

姫芽「埋まりおさめ!!」

 

 姫芽が、瑠璃乃のベッドに身を投げる。

 

瑠璃乃「やめろぉ! なにしてんのまったく。せっかくベッドメイクしたのに」

 

姫芽「飛び込むためのベッドメイク〜〜…………」

 

瑠璃乃「そうだったんだ……」

 

姫芽「そうですよ〜………いや〜…もう、終わりですね〜……」

 

瑠璃乃「姫芽」

 

姫芽「やめて〜、今は優しくしないで〜」

 

瑠璃乃「どうしろと」

 

姫芽「いつも通りのるりちゃんでいて〜……いや、いつも通りのるりちゃんがやさしい、じゃあだめか〜おのれ〜」

 

 姫芽の様子に、苦笑することしかできない瑠璃乃。

 

姫芽「やはりこの気持ちを埋めるためにはるりめぐを永遠にしてもらわないと……」

 

瑠璃乃「どうすれば達成できたことになるんだ。言われなくても関係は永遠だよ」

 

姫芽「ぐふっ。どんなメンタルでも、るりめぐは沁みる……」

 

瑠璃乃「正解引いたっぽいな……。はあ。心配になってきたなあ。信頼してはいるんだけど、ルリとめぐちゃん居ないところだと不安でもあるよ………」

 

姫芽「……るりちゃんせんぱい」

 

瑠璃乃「ん?」

 

姫芽「来年度は、るりちゃんせんぱいも、めぐちゃんせんぱいもいません」

 

瑠璃乃「ん……そだね」

 

姫芽「ほんと、しょ〜じきしんどいです。来年度、やってけるかなって迷ったこともありました」

 

瑠璃乃「うん……」

 

 瑠璃乃が、姫芽の目を見て頷く。

 

姫芽「でも、アタシもちゃんとやるべきこと決まったんです。それを、ちゃんとお伝えしたくて……」

 

瑠璃乃「ん、聞くよ」

 

姫芽「……みらくらぱーく!を、もっともっと世界中に広めたい。ゲームの布教と同じように、アタシの大好きなものを広めたい。でもそれだけじゃなくて……アタシは、遺したいんです」

 

瑠璃乃「……………遺したい?」

 

姫芽「はい。広めたものは、いつかなくなっちゃうかもしれない。誰かに、忘れられちゃうかもしれない。だからアタシは広めて、そして、永遠に遺します。アタシの大好きな……"みらくらぱーく!"とスクールアイドルクラブを支えたあの人を!!」

 

瑠璃乃「大きな夢だね……。ぶつけあって大きくなった、姫芽の夢だ」

 

姫芽「はい! そのためにどうすればいいか……アタシ、決めたんです! 名付けて……"みらぱ!5つの誓い"です!!」

 

瑠璃乃「おお、すごそう。どんなの?」

 

姫芽「まだ考え中です!!」

 

瑠璃乃「あれえ!?」

 

姫芽「だって永遠に遺すんですから!生半可なものは作れません! アタシ、見つけます! 小鈴ちゃんのバッジみたいに……アタシの見つけたいものを! すべては――" みらくらぱーく!"に熱を燃やしたあの気持ちを、みんなと共有するために! るりめぐとじゅんぺいせんぱいの幼馴染3人を蓮ノ空の、永遠に続く神話にします!!」

 

瑠璃乃「……………そっか。姫芽なりに本気なんだね」

 

姫芽「はい!」

 

瑠璃乃「じゃあ、ルリはがんばれって言うよ。来年の姫芽が、本当に楽しみだ」

 

姫芽「……ありがとうございます、るりちゃんせんぱいが卒業しても、がんばります!!」

 

瑠璃乃「ん。……………でもね、姫芽」

 

姫芽「はい!」

 

瑠璃乃「そこに、姫芽もいなくちゃだめだからね?」

 

姫芽「あ、はい! もちろんです!!」

 

 

 

姫芽「"みらくらぱーく!"神!!!」

 

 

― つづく ―




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