蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第40話:スカウト

場所は変わり綴理の家。もう梢と綴理はベッドに入っていた。綴理のベッドはサイズが大きかったのでふたりで一緒に……。

 

綴理「……寝た?」

 

梢「……確認してどうするの。もう4度目よ」

 

綴理「寝たかなって」

 

梢「……寝たわ」

 

綴理「寝ている人は寝ていると言わない……!」

 

梢「どうしろっていうの……」

 

綴理「言いたいことが、あるんだけど」

 

梢「…………………」

 

綴理「口にしようとするとほっぺが誰かに引っ張られたみたいになる。さっきから何度も。今日は楽しかったね」

 

梢「…………………」

 

綴理「あれ、寝た?」

 

梢「あなたが言いたいことがあるって言っているのに、寝られるはずないでしょう。はあ、そうね、楽しかったわ」

 

綴理「ん。えっと、……ボクも頑張るから」

 

梢「……綴理?」

 

綴理「……これは、こずが頑張るのがよくないっていうんじゃなくて。こずが嫌な気持ちになったら困るから言わなかったけど、えっと、ボクも頑張るから。こずにばっかり、任せないで」

 

梢「……なにか、私が無理しているように見えた?」

 

綴理「んーん、だから、違うんだ。ただボクがこずを支えてあげたい……支えてあげられるよ、って言いたかった」

 

梢「……そう」

 

すると梢は綴理に身を寄せる。

 

綴理「わ!……こず、寝相悪いな」

 

すると梢は目を開けてジト目で、

 

梢「寝相なわけないでしょ」

 

綴理「……言えて良かった」

 

梢「今の……話?」

 

綴理「ん。ずっと言えなかったから。だから、言えて良かった」

 

梢「………………。……そう。私も、聞けて良かったわ」

 

綴理「……ねえ、こず。なにか、隠してることない?」

 

梢「……どうしてそんなことを聞くの?」

 

綴理「こずは、あんまり自分が思ってることとか、言ってくれないから。ボクから言ってあげないと。でも、最近、ラブライブ!の話とか、しなくなったから」

 

梢「……そうね。隠してること……あるわ。けど、明日部活の時に皆の前で話しても良い?」

 

綴理「ちゃんと話すんだね?」

 

梢「ええ」

 

綴理「分かった。じゃあ明日まで待つよ」

 

梢「ありがとう綴理。お休みなさい……」

 

綴理「お休み……」

 

 

 

そして翌日、無事に蓮ノ空に戻ってきた梢と綴理。ふたりは部活の時間に早速ダンスを合わせてみた。

 

すると………

 

綴理「……おお!」

 

梢「……これは」

 

花帆「今の、すっごく良かったです!」

 

さやか「はい、以前よりもずっと、息ぴったりって感じがしました!」

 

綴理「ん。これまででいちばん」

 

花帆「バッチリです!」

 

綴理「ん。ばっちり……まであと少し。ばっちぃ、くらい」

 

淳平「な、なんか汚くなったな……」

 

梢「……私も、……できて、いたかしら」

 

花帆「はい!すっごくかっこよかったですよ、梢センパイ!!」

 

さやか「本当に良くなっています。録画もしていますので、是非確認してください」

 

梢「そう。……そうなのね」

 

花帆・さやか「「ふふっ」」

 

綴理「良い感じ。このまま頑張ろう。もうちょっと足りない感じもする」

 

梢「そうね。まだ完璧ではないはず。しっかりあとで確認させて」

 

綴理「ん。でも、このままやれば大丈夫」

 

梢「それから、花帆さんと村野さんの振り付けも考えないと」

 

さやか「あ、それなんですけど!」

 

花帆「あたしたち、自分の振り付けを考えてきたんです。見てもらえませんか?」

 

梢「えっ?ふたりで、考えたの?」

 

花帆・さやか「「はい!!」」

 

マジか……。

 

花帆「ふっふっふ。驚きましたね、梢センパイ、綴理センパイ、淳兄ぃ。五人で頑張るって決めたんですから、あたしたちにできることはあたしたちで頑張ります!そういうことです!」

 

淳平「……頼もしい後輩だな」

 

綴理「ん。かほもさやもすごい」

 

梢「……ふー。ありがとう、ふたりとも。あなたたちのおかげで、たくさん練習できるわね!」

 

花帆・さやか「「はい!」」

 

梢「じゃあ、しっかり合わせて……蓮空祭までに、必ず完成させましょう!蓮空祭を見に来る人たちに、みっともないスクールアイドルクラブなんて見せられないわ!」

 

梢・綴理・淳平・花帆・さやか「「「「「おおーーーっ!!」」」」」

 

綴理「あっ、そう言えばこず、昨日の夜言ってた話って……」

 

梢「ああ、そう言えば皆の前で話すって言ってたわね。じゃあ、」

 

すると、

 

ピンポンパンポーン

 

校内放送がなった。

 

沙知『あー、二年の乙宗梢。乙宗梢。生徒会室まで来てください。いじょー』

 

綴理「……何したの、こず」

 

さやか「なにかしちゃった前提ですか!?」

 

花帆「そんな!あたしも一緒に謝りに行きますよ!」

 

梢「なにもしていないし、一人で行きます!まったく、呼び出しくらいで騒ぎすぎよ」

 

淳平「そうだぞ。花帆じゃないんだから」

 

花帆「ヒドイ!!」

 

そして梢は生徒会室に向かった。

 

 

そして綴理と俺は花帆とさやかちゃんがふたりで作った振り付けを踊ってみてもらっていた。

 

ハッキリ言おう。凄い!!これだけのものを二人が作れたことが素直に凄いと思う。

 

綴理「ふたりとも、すごい」

 

花帆「ど、どうですか……!これがあたしたちの、全力です……!」

 

淳平「おう、本当に感動したよ!ふたりで振り付けを考えたことも、それがここまで良いものな所も!」

 

花帆「はあ。はあ。……えへへ、やったね、さやかちゃん」

 

さやか「あ、の……」

 

綴理「なにかな。ボクは嬉しいよ、本当に。ボクとこずとジュンのためって言って、こんなに頑張ってくれる子たちがいることが」

 

さやか「え、っと………なんですか急に……」

 

綴理「今見てて思ったんだ。ふたりとも頑張ってるなあって」

 

さやか「褒めてくださるのは嬉しい、ですけど……!あの……乙宗先輩が帰ってくるまで、軽くやる、という話は……」

 

花帆・綴理「「あ!」」

 

そこへ梢が帰ってきた。

 

梢「綴理……何をしたらこうなったの?」

 

綴理「ごめん、嬉しくて舞い上がった。ふたりとも、振り付け凄く良いよ」

 

梢「そう。それを私もしっかり見たかったのだけれど、今からできるか怪しいものね。……立てる?」

 

そしてふたりを立ち上がらせた。

 

花帆「ありがとうございますぅ……!ぜぇ、ぜぇ……大丈夫です、まだやれます……!」

 

さやか「すみません……この体たらくで……」

 

淳平「いや、今日はもう止めとけ。体力がもう残ってないだろ。そんな状態でやったら怪我の元だ」

 

花帆「うっ、分かった……」

 

さやか「分かりました……」

 

梢「いいえ気にしないで。綴理が喜ぶくらい素敵なものだったのよ。だから、ふたりはなにも悪くないわ」

 

綴理「ボクが悪いのか??」

 

梢「……呼び出された私のせいかしらね」

 

淳平「あっ、そうだ。結局何の用だったんだ?」

 

梢「呼び出される前に私何か話そうとしてたでしょ?それに関することよ。今からみんなにも話すから聞いて?」

 

それを聞き、綴理も花帆もさやかちゃんも俺も耳を傾ける。

 

梢「実を言うとね?昨日祭りの手伝いをしているときに他校のスクールアイドルからうちに来て一緒にやらないかってスカウトされたのよ」

 

花帆「え"!?」

 

さやか「引き抜き……ということでしょうか?」

 

梢「そうなるわね。その、確認で呼ばれたの」

 

淳平「で?」

 

梢「もちろん断ったわ。1年生には言ってなかったけど、私の夢はラブライブ"優勝"。スカウトされた学校は、確かに蓮ノ空よりも強豪の学校だった。けど……今の私の夢は"ただ優勝すること"じゃない。"蓮ノ空のこのメンバーで優勝すること"だから。それに、優勝旗と同じくらい手に入れたいものもあるわ。そしてそれは、蓮ノ空でしか手に入らない。3人は分かるでしょ?」

 

花帆「!はい! じゃあ、梢センパイは行かないんですね!!」

 

梢「もちろん!誰が行くかってのよ」

 

さやか「ふぅ、一安心ですね」

 

綴理「うん、良かった。それに、ちゃんとこず自身の気持ちを言ってくれた」

 

さやか「綴理先輩?」

 

綴理「なんでもない」

 

梢「じゃあ、蓮空祭まで特訓よ!」

 

梢・綴理・淳平・花帆・さやか「「「「「おおーーっ!!」」」」」

 

そして蓮空祭まで厳しい練習を重ね、いよいよ蓮空祭当日を迎えた。

 

 

 

ー つづく ー




原作だと色々あるんですがこの物語では淳平がいるのでこうなりました。
梢も流石に想いを寄せる人とは離れたくないって分かる人には分かるようにはっきり言うと思いますしね。

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