蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第57話:仲間へのメッセージ

部屋に戻ったそれぞれのユニット。現在めぐとルリは無理やり淳平を一緒に引きずり込んで部屋の露天風呂に一緒に入っていた。

 

・・・まあ、淳平の出した条件でお互いの大事なところはタオルを巻いて隠させたが。そして女子と淳平は背中合わせで入ること。という条件も。

 

2人はブーイングだったが、そうしないとただでさえヤバい淳平の理性が崩壊して襲ってしまうリスクが高すぎる。

 

淳平(間違いがあったら責任取れないからな……)

 

 

 

――――――――――――――――――

 

慈「いいお湯だねぇ……」

 

瑠璃乃「ごくらく、ごくらく〜……。めぐちゃん、ごくらくってどーゆー意味?」

 

慈「えっ?! わ、分からない……。ジュンは分かる……?」

 

淳平「知らねぇよ……///」

 

慈「まだ恥ずかしがってるの……?」

 

淳平「いや、お前らの方が恥ずかしがらなきゃダメなんだからな普通は?!」

 

瑠璃乃「ルリたちはジュン兄ぃにだったら別に……ねえ?」

 

慈「そうだね〜ジュンの方が女の子みたいだね?」

 

くっ、いいたい放題言いやがって!!

 

瑠璃乃「ねえ、めぐちゃん……」

 

慈「ん?」

 

瑠璃乃「そろそろ、話してほしーなーって」

 

慈「話す?」

 

瑠璃乃「今回の勝負のこと。藤島慈はなにを企んでいたのか!その全て、計画のぜんぼー?を。 ……めぐちゃん、ダメ?」

 

お、ルリのその上目遣いで訴えかけるような……めぐには一撃必殺だ。

 

慈「っ!」

 

瑠璃乃「ダメ?」

 

慈「あ〜っもう分かったからそんな目で見ないでよ!!」

 

瑠璃乃「やったー!さっすがめぐちゃん!」

 

慈「まったく、本当にるりちゃんに弱いな私は……。でもまあ、色々協力してもらったしね。実は」

 

瑠璃乃「実は……?」

 

慈「…………やっぱやめた」

 

瑠璃乃「えーーっ!なんで!?」

 

慈「だって、改まって言うようなことじゃないし!本当はもともと3ユニット全部ライブに出られるってこととか!豪華な料理も、みんながちゃんと食べられるってこととか!」

 

瑠璃乃「え!? そーなの!?」

 

慈「うん。旅館の人はそう言ってくれた。でも、普通にライブ出るだけじゃつまんないかなって、私が勝負ってことにしたの。……だって」

 

瑠璃乃・淳平「「…………………」」

 

慈「……せっかく3ユニットもいるんだから、お互いに競い合ったほうが、もっともっとスクールアイドルとして成長できるじゃん」

 

瑠璃乃「めぐちゃんはみんなのことを思って」

 

慈「そういうのじゃない」

 

淳平「不器用なやつ」

 

慈「そこ!煩いよ!!」

 

瑠璃乃「でも、だったら……『みんなのやる気をふぁいやーさせるために勝負しよう』って言えば良かったんじゃないの?わざわざ隠さなくても……」

 

慈「だって、実際やってみて梢と綴理をボコボコにしたほうが『ほらお前らふぬけてるからだぞ!』って言えるじゃん。私もその方が大勝利して気分良いし!」

 

瑠璃乃「そーゆーことだったか……大納得!」

 

淳平「まったく……」

 

瑠璃乃「そんで、結果がいーぶんになっちゃったんだねえ。いーぶんっていうか、負けてたけど」

 

慈「あいつらも、必死になればそれなりにやれるってことでしょ!まだまだ目が離せないけどね!と、とにかく!私のいるスクールアイドルクラブなんだから、世界一を目指して頑張ってもらわなきゃ困るの!だって、私の夢は、ここで世界を夢中にさせることなんだから!」

 

淳平(……………………)

 

慈「るりちゃんもくれぐれも勘違いしないよーに!これは全部私自身のためにやったことだからね!」

 

瑠璃乃「うひひっ」

 

慈「今度はなんですか?大沢瑠璃乃さん!」

 

瑠璃乃「えーなんでもなーい☆きゅるるーん☆」

 

慈「このっ!」

 

少しイラッとしためぐは、ルリにお湯をパシャパシャとかけまくった。

 

瑠璃乃「きゃはーっ!!」

 

淳平(……ふたりとも、本当にいい子なんだよな)

 

 

そして俺は先に上がり、現在脱衣所でルリとめぐが一緒に着替えていた。

 

めぐはルリの髪にドライヤーをかけてやりながら、この後の方針を話す。

 

慈「――だからね、引き分けの結果、最終的にお客様に判断してもらったってことにするの。直接接客をしてたのは私たちだけだから、必然的に私たちが優勝って感じ。どうかな?」

 

瑠璃乃「おおー!ナイス悪知恵って感じじゃん!」

 

慈「ふふん、そうでしょうそうでしょう。そこで言ってやるんだよ。『ま、優勝したのは私たちだけど、4人にもチャンスをあげよっかな☆特別に、ライブに出ていいよ☆』ってね。って」

 

すると、部屋に花帆や梢、さやかに綴理が入って来た。

 

花帆「…………………」

 

さやか「め、慈先輩…………」

 

慈「?みんなどうしたの?」

 

淳平「めぐに言いたいことがあって来たみたいだぞ?」

 

慈「?」

 

花帆・さやか「「慈センパイ(先輩)に言いたい放題言って、すみませんでした!!」」

 

慈「へ?なに?」

 

梢「花帆さん、あんまりはしゃいではダメよ。特に『露天風呂』では」

 

花帆「は、はい……」

 

慈「………ん?」

 

綴理「うん。声が、お部屋に筒抜けになっちゃうからね」

 

さやか「そ、そうですね。気を付けないとですね!」

 

慈「なあっ!?」

 

瑠璃乃「あはは……全部バレちゃったね。めぐちゃんが、だーいすきなみんなのやる気を引き出すために、色々と頑張ってくれてたこと♡」

 

慈「違うからあっ!!」

 

梢「さて、淳平には学校に戻ったらお仕置きね?♡」

 

淳平「は、はい………」

 

俺、死ぬかも…………。

 

 

そしてお客様の夕食会場。スクールアイドルクラブのライブが始まり、スリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーくの順にライブすることになり、今はスリーズブーケだ。

 

瑠璃乃「うおーーっ! スリーズブーケのライブ、もう始まったみたい!まだ出番は次の次だけど、緊張してきちゃったぜ!」

 

慈「ふん!」

 

淳平「おい、拗ねるなよ……」

 

慈「……そうじゃないけど、私は、ただ。みんなに『ライブに出られるのが当たり前』だって思ってほしくなかっただけ。余計なお世話かもしれないけど……」

 

淳平「めぐ………」

 

めぐは一度、事故で負傷しそれが原因でイップスに陥り、あれだけ好きだったライブをする喜びを奪われた。

『ライブができるのは、当たり前などではない』。いつみんなが同じことになるかなど分からないのだ。

だからこそ、ライブができる今に感謝して一つ一つ大事にライブをしてほしいという、めぐからのメッセージだったのだろう。

 

瑠璃乃「……うん。へーきだよ、めぐちゃん。ほら、聞こえる。みんな一生懸命頑張ってる。ライブに出られるのが嬉しくて仕方ないなっていうめぐちゃんの気持ちは、きっと伝わってるよ!」

 

慈「……ん。それならヨシ!いい?ステージの上じゃ、るりちゃんにも手加減しないからね!全部のライブに全力で、応援してくれる人のことも、自分たちのことも、思いっきり楽しませる。それがこのライブに参加する条件、分かった?」

 

瑠璃乃「つーまーりー、ルリたちいつも通りってことでしょ?」

 

慈「言ったなーこの!しばらく見ない間にナマイキになっちゃって!」

 

淳平「ああ、すっかり頼もしくなっちまって……」

 

瑠璃乃「めぐちゃんとジュン兄ぃと一緒なら、ルリはメラメラファイアーだかんね。今日だけじゃないよ。明日のライブも、その先もね!」

 

 

ー つづく ー




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