蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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今回で第1試練は終わりです。

1年生の頑張りをご覧ください!

後、"ヒロインアンケート"や次の、"次のデートは誰だ!?"アンケートもご回答お願いします!

なお、ヒロインアンケートはあと数日で締め切らせてもらいます。


第65話:第一試練突破!

生徒会長に竜胆祭のステージ使用許可を取るために、3つの試練を出されたスクールアイドルクラブ一年生たち。

現在は第一試練のチラシ配りの最中。ここは花帆の案で、花帆、さやか、瑠璃乃の3人は和装のウエイトレス衣装で竜胆祭のチラシ配りをしていた。

しかしさやかは「わたしがリーダーです」と書かれたタスキをつけさせられているせいで人一倍目立ってしまう状況。

 

さやかはかなり恥ずかしがっていた。

 

花帆「さーやーかーちゃーん!ほらほら、縮こまってないで、胸張って頑張ろ!スッゴク可愛いよ!!」

 

瑠璃乃「そーだよさやかちゃん、自信持っていいぜー!めっちゃ可愛い!」

 

さやか「あ、ありがとうございますっ……で、でもこのタスキ要りますか!?」

 

花帆「要る要る! みんな見てくれるじゃん!」

 

さやか「注目の集め方間違ってますよー!!」

 

さやかの顔は真っ赤。しかし来てくれた人には笑顔を崩さずチラシを渡しているのでしっかりしているのは間違いない。

 

さやか「――あ、はい! お願いします! 蓮ノ空学院、竜胆祭のお知らせです!」

 

瑠璃乃「おねげーしゃーっす! あっ……でも花帆ちゃん、よくこんなこと思いついたね?」

 

花帆「えへへー! 前に梢センパイとお手伝いした喫茶店の人が、すっごく似合ってるって言ってくれたんだ。それで試しに、今度何かあったら使わせてもらっても良いですか?って聞いてOKもらってたから!!」

 

瑠璃乃「へーー!!」

 

さやか「恥ずかしいですけど……でも、効果は絶大だったみたいです」

 

さっきから3人の周りは人が集まり、チラシを受け取ってくれる人が後を絶たない。あと偶に写真を撮っても良いかと聞いてくる人もいたが、そういう人には1枚だけと条件をつけて普通に可愛いポーズもとってあげていた。

 

……あまり変なポーズはさすがに断るが、そんな人は幸い居なかった。

 

しかしそのサービス精神のお陰でますます人が集まり、チラシもどんどん枚数を少なくして行っていた。

 

花帆「やっぱり、ステージの上で衣装を着るみたいに、こうやってみんなに見てもらって、みんなと笑って花咲きたいから!」

 

さやか・瑠璃乃「「……………っ」」

 

花帆「おねがいしまーす! 蓮ノ空学院スクールアイドルクラブです! 絶対に、絶対にライブをしまーす!」

 

そして笑顔で花帆からチラシを受け取る学生たちや街の人。「頑張ってね?」と、言ってもらえたりすると、

 

花帆「……ありがとうございます!頑張りますよー!竜胆祭のライブを最高のものにしたいので!はい、ありがとうございます!!」

 

花帆の持つこの天性の"人を惹きつける明るさ"。つられてみんな笑顔になり、花帆自身も笑顔になっていた。

 

花帆「ふぅ……。あれ? どうしたのふたりとも」

 

さやか「いえ、何だかすっごく……」

 

瑠璃乃「めっちゃキラキラしてたよ、花帆ちゃん!」

 

花帆「えー、ほんとー!? 嬉しいな! でも……、自分じゃあ良く分からないや。さやかちゃんと違って、チラシ配ることにどんな意味があるのかも分からないし」

 

さやか「……いえ。たぶん花帆さんは、それでいいんだと思います」

 

花帆「へ?」

 

瑠璃乃「どういうこと? さやかちゃん……」

 

さやか「『みんなに見てもらって、花咲きたい』わたしと花帆さんが初めて出会ったときから、花帆さんはずっと口にしていましたよね。すごく印象的で……」

 

花帆「あ………そっか。そうだね! あたしがスクールアイドルになったのは、あたし自身が花咲きたかったから。竜胆祭のライブに出たいのも、きっとラブライブ!に出たいのも、そうだ。みんなの前で!ステージで!花咲きたい!!」

 

瑠璃乃「花咲きたいから、ラブライブ!に出たい……か」

 

花帆「えへへっ。間違ってたら、ごめんだけど。さやかちゃんが言ってた生徒会長の意図って、そういう事なのかな?」

 

さやか「先輩のためではなく、自分がどうしてラブライブ!に出るのか……」

 

瑠璃乃「ルリ、そういうのないからさ。でももし生徒会長がルリたちに、ラブライブ!に出たい理由を探してほしいって思ってるんだったら……」

 

花帆「間違ってるかもしれないけど!――チラシを配り終えて、答え合わせに行こう!ね!?」

 

さやか「お、おーー!」

 

そしてそこからは爆速でチラシを配りまくる3人。途中瑠璃乃の充電が切れそうになったが、なんとか気合で、最低でも3日はかかると思われた量を、1日で終わらせてしまった。

 

 

 

ー 蓮ノ空・生徒会室 ー

 

沙知「えっ?! もう終わったの!?」

 

花帆・さやか「「はい!!」」

 

元気よく返事をする花帆とさやか。瑠璃乃は……

 

沙知「で、そっちのダンボールは……?」

 

瑠璃乃「気にしないでください……」

 

充電が切れ、ダンボールを被って外界と遮断して充電する瑠璃乃の姿があった。

 

沙知「そ、そうか……。いやしかし、すごいなあ。3日はかかると思ってたんだけど」

 

花帆「あ、3日もかけて良かったんだ!?」

 

さやか「そんなあ!!身を削って頑張ったのに!」

 

沙知「あっはっは!確かに制限時間は伝えてなかったね。すまないすまない。では、第一の試練は文句無し突破とみなす!」

 

花帆・さやか「「やった!」」

 

瑠璃乃「やったー………」

 

ダンボールの中から元気のない返事をする瑠璃乃。

 

沙知「よし、では――」

 

花帆「あの!」

 

沙知「ん?」

 

花帆「もしかして、この試練の意味って――」

 

沙知「ふふ、なんだろうねえ? 単なる嫌がらせか、或いは高度な嫌がらせか、もしくは嫌がらせかもしれない」

 

さやか「嫌がらせしかないじゃないですか!!」

 

沙知「あっはっはっは、いい顔になったじゃないか! 明日は2つ目の試練を言い渡す。今日はおしまい! あたしも忙しいからね、解散!」

 

花帆「凄い勢いで帰らせようとする!」

 

沙知「ほらほら、ダンボール運ぶ台車は用意してあげるから。あとお土産にお菓子をあげよう。えーっと、確か戸棚の上に……あった」

 

沙知先輩は戸棚の上に手を伸ばすが、戸棚の上までは30センチ近くあり、まったく身長が足りない。

余談だが、沙知先輩は3年生だが、スクールアイドルクラブでいちばん身長の低い、1年生である瑠璃乃と同じ程度の身長しか無い。

 

何かを踏み台にしなければ届くはずも無かった。

 

沙知「………そのダンボール足場にしていいかい?」

 

さやか「人が入ってるんですが!?」

 

 

 

その夜、女子寮――

 

慈「で、はぐらかされちゃった、と」

 

さやか「というより、答えを言ってくれるつもりは無さそうでした」

 

慈「そっかー……」

 

慈は「あの人はまた……」と困り顔だ。

 

綴理「………。ボク、ちょっと行ってくる」

 

慈「待った待ったー!」

 

恐らく沙知先輩に突撃しようとしていたであろう綴理を慈が静止する。

 

慈「言うまでもないけど、どこ行くつもり?」

 

綴理「……邪魔しないでほしいって」

 

慈「そんなことだろうと思ったけども、こんな時間に生徒会室行ったって、だれも居ないからね?」

 

綴理「……じゃあ部屋に行く!」

 

慈「本当に行くの?綴理が、あの人の部屋に?」

 

綴理「……………」

 

すると、

 

淳平「あれ、お前らどうした?」

 

瑠璃乃「あれ、ジュン兄ぃ……。いま、男子寮戻るとこ?」

 

淳平「おう、そうだよ?」

 

花帆「梢センパイの具合はどうだった?」

 

淳平「……熱は、上下しながらだけどだんだんと下がってきた。けど……」

 

さやか「けど……?」

 

淳平「少しでも下がると、「もう練習できそうね!」とか言って無茶しようとするから、ベッドに縄で縛り付けようかと思ったよ……!」

 

慈「アハハ……、やっぱり苦労してるんだね」

 

淳平「まあ、この状況で相手が梢だからな。余計に……」

 

綴理「でも、間に合ってほしい」

 

慈「まーね。梢だけ居ないとか、ありえないしね」

 

瑠璃乃「……めぐちゃん、ジュン兄ぃ」

 

慈「ん~?」

 

淳平「どうした?」

 

瑠璃乃「じゃあ、こんなことしててごめん」

 

淳平「……ステージ許可が下りないって話か?」

 

瑠璃乃「うん」

 

慈「……なに考えてるんだろうね、あの人は。私にも、良くわからないよ。ただ、私が…いや、私たちが1つだけ言えるのは……」

 

淳平「あの人は、嫌がらせや遊び目的でこういう事をする人では絶対にないってことだ」

 

さやか「っ…………」

 

花帆「それって、生徒会長がスクールアイドルクラブにいた頃の……ですか?」

 

淳平「ああ。あの人、口や態度はこっちをおちょくってるんだけどさ、その通りにしてその結果に後悔したことは1度もない。むしろ良い結果になったことばっかりなんだ」

 

慈「そ。色々助けてもらったり、お世話になった恩もあるし? 事情があって辞めたのも分かるけど、それでもどうにもならない気持ちっていうのはあるしね。また勝手に「こっちの方が良いんでないかい?」とか、よくわかんないことを考えてるんでしょ」

 

瑠璃乃「めぐちゃん……」

 

さやか「淳平先輩も慈先輩も生徒会長のこと、信頼してるんですね……」

 

淳平「ああ。性格は悪いけど、悪い人ってわけじゃないしな」

 

慈「良い人か悪い人かで言ったら間違いなく良い人だしね」

 

花帆「あれがですか〜?」

 

慈「ま、いろいろあったんだよ。いろいろね」

 

瑠璃乃「……分かったよ」

 

するとルリは決心したように顔つきが変わり、

 

瑠璃乃「ラブライブ!予選は、めぐちゃんのリベンジなんだ。絶対に邪魔させない!!」

 

花帆「そ、そうですよ! 絶対に許可をもぎ取ってきます!!」

 

淳平「ま、そーだな。梢の復帰もあるし、みんな頑張らないと大変だぞ。特にリーダー代理のさやかちゃんはな。俺たちの目標、なんだったっけ?」

 

さやか「えっと、全てのユニットが揃っての予選突破です!」

 

淳平「そういうこと!ま、だから特にさやかちゃんは頑張らないとな」

 

さやか「はい。……たぶん、生徒会長の言いたいことについては、私はある程度答えが返せるのではないかと思っているので」

 

瑠璃乃「まじでー!? じゃあルリだけじゃん!ルリがめぐちゃんのリベンジに足引っ張ってんじゃん!」

 

さやか「ああいやその、合ってるかは分かりませんから!」

 

瑠璃乃「うおーん!助けてくれー、ルリがお荷物はいやだー!」

 

慈「……さっきまでお荷物(ダンボール)として運ばれてたけど」

 

瑠璃乃「そういうことじゃないやい!!」

 

ああ、充電切れてたのか……。

 

花帆「もちろん、協力するからね瑠璃乃ちゃん!」

 

瑠璃乃「おお、持つべきは友……」

 

ルリが感激していると、

 

慈「ん? あれ、このお菓子……」

 

さやか「ああ、生徒会長が、お土産にと」

 

慈「ふ~ん……」

 

めぐはお菓子を一口食べると、

 

慈「……腹立つ味(・・・・)

 

意味ありげな事を呟き、その日はお開きになった。

 

 

 

ー つづく ー




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