蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

69 / 339
第68話:さやかの答え

梢が風邪から回復し、消沈していたさやかは梢から声を掛けられた。

「あなたはもう、スクールアイドルをやる理由を見つけている」そう梢から言われたさやかだが、考えても答えが出てこなかった。

 

〜 屋上 〜

 

屋上に出たさやかは、柵に体重をかけてぼうっと竜胆祭の準備に湧く学校を眺めていた。

 

さやか「…………………」

 

えな『これ、こっちで良いのー?』

 

びわこ『支えてまーす!上げちゃってくださーい!』

 

沙知『ようし、そこだけ先建てちゃおっかぁ!』

 

みんなの準備風景を眺めているが、一向に答えは浮かんでこない。

 

さやか「……梢先輩のヒントにも、何も気づけないまま。わたしがもう、見つけているものなんて……。スクールアイドルを始めて良かったと、思ってる。その理由なら、たくさんある。でも……綴理先輩が認めてくれたからとか、花帆さんや瑠璃乃さんが応援してくれるからとか……人から貰ったものばかりで……」

 

すると、

 

えな『……あ、あれさやかちゃんじゃない?』

 

びわこ『あ、ほんとだ。おーい、さやかちゃーん!』

 

さやか「っ! こ、こんにちわ!」

 

びわこ『あはは、聞こえないよー!!』

 

しいな『お辞儀したのは分かるね』

 

えな『さやかちゃーん!竜胆祭頑張ろうねー!! 応援してるよー!』

 

さやか「は、はい!」

 

しかし、さやかちゃんは俯いてしまい、

 

さやか「もちろん、出たいです……」

 

びわこ『さやかちゃんの活躍、期待してるねー!!』

 

しいな『楽しみにしてるからねー!!』

 

さやか「はい、精一杯、頑張ります!!皆さんの期待に、応えたいですから!!」

 

えな・びわこ・しいな『『『おー!』』』

 

さやか「ふぅ……」

 

びわこ『わたしたちも頑張らないとねー』

 

えな『じゃないとスクールアイドルクラブに全部持ってかれちゃうもんね』

 

しいな『練習するかー』

 

3人を見ていて、更に気持ちが沈んでしまうさやかを

 

さやか「……そのためにも、わたしは。……あれ?わたし、今」

 

しかし、突如1筋の光が差す。

 

さやか「これ、なのかな。……これじゃないかもしれないけど、もしこれだったら素敵だなって、思える」

 

そして……

 

さやか「わたし――"みんなの期待に応えたい!!"」

 

そして、さやかは生徒会室に向かった。

 

さやか「生徒会長!」

 

沙知「おっ、来たね」

 

さやか「ステージの利用許可をください!」

 

沙知「答えは……出たのかな?」

 

さやか「……っ、わたしは――みんなの期待に応えたい。それを示すために、ライブがしたいんです。口では、説明しきる自信はなくて」

 

沙知「ふむ……」ジッ

 

沙知先輩は真っ直ぐとさやかの瞳を見る。

 

沙知「……どうやら、許可を得るためのハッタリ…というわけでもなさそうだ」

 

さやか「そんな事はしません!!」

 

沙知「ふっ、そうだね。そういう子らしいね。キミは。しかし、ライブね。みんなの期待に応えたい……。それはただライブをしただけで、変わることとは思えないけれど。結局、綴理やメンバー、応援してくれる誰かに理由を押し付けているだけなんじゃないか?」

 

さやか「そう言われるだろうことは、分かっていました」

 

沙知「っ………ほう?」

 

さやか「生徒会長! 当日会場に見に来てください。そこで必ずお見せします。わたしの……ソロ(・・)で」

 

沙知「……ソロ。良いだろう。そこまで言うなら見せてもらおうじゃないか。竜胆祭のステージ、夜の7時から音楽堂の利用許可をだす。そこで見せてもらおう」

 

さやか「ありがとうございます!」

 

そして、さやかは生徒会室を出ていった。

 

沙知「ふむ。………村野さやか、か」

 

 

〜 スクールアイドルクラブ部室 〜

 

花帆「ええ〜っ!? 許可取れた!!」

 

さやか「はい!」

 

瑠璃乃「すげえ!どうやったんだ〜!?」

 

慈「やるじゃんさやかちゃん」

 

綴理「さや、頑張ったね」

 

さやか「はい。ただわたしの方から1つ、生徒会長に使わせて貰う代わりに、必ず問いに対する答えとして見せる。と、約束したものがあるので、それの準備を手伝ってもらいたいんです」

 

淳平「へえ。なんだ?」

 

さやか「生徒会長のわたしへの、「スクールアイドルをする理由はなにか?」という問いに対して、わたしは竜胆祭でソロ曲で答えを示すと約束しました。なのでその時間を取ってほしいことと、それを伝えるための曲を作るのを手伝ってほしいです」

 

梢「……そう、分かったわ。全面的にバックアップします!」

 

花帆「生徒会長に見せてやろう!さやかちゃん!」

 

瑠璃乃「ギャフンと言わせてやろうぜー!!」

 

さやか「はい!!」

 

そして、竜胆祭で披露する曲と、ラブライブ!予選で出すユニット曲の練習の合間に、スクールアイドルクラブ全員でさやかのソロ曲を作り、竜胆祭の前日の夕方頃、さやかの……いや、蓮ノ空初のソロ曲、"Runway"が完成した。

 

 

さやか「後は……明日これを、生徒会長にパフォーマンスでぶつけるだけです!!」

 

 

ー つづく ー




感想・評価よろしくお願いします!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。