蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第69話:竜胆祭ライブとラブライブ!予選

生徒会長に見せる、さやかちゃんのソロ曲が完成しいよいよ竜胆祭当日。さやかちゃんは出番が来るまでレッスン室で仲間に見守られながらパフォーマンスと歌を練習し、何とか時間までにものにすることができた。

 

そして夜7時。いよいよスクールアイドルクラブのステージ、さやかちゃんのソロ曲披露のときがやってきた。

 

さやか「生徒会長……来ませんね」

 

淳平「来るよ。絶対に」

 

すると、

 

沙知「すまない。待たせたね」

 

沙知先輩は、約束通りやってきた。

 

さやか「あっ、来てくれた……」

 

沙知「ははっ、あたしは約束は守るよ。じゃあ、見せてもらおうか?」

 

さやか「はいっ!行ってきます!!」

 

そして、さやかちゃんはステージに1人で出ていく。そしてマイクの前に立つと、俺はコンパネを操作してさやかちゃんの曲を流した。

 

さやかちゃんの作ったソロ曲"Runway"。さやかちゃんのスクールアイドルをやる理由と想いそのものを歌詞に込めた、心に刺さる曲になっているはずだ。

 

沙知先輩を、見ると……

 

沙知「……なるほどな」

 

そして数分の後、曲が終わり、今回この曲を作った経緯、そしてさやかちゃんが竜胆祭の準備でぶつかった壁について話し始める。

 

その内容に対する答えは、全てさっきの曲で感じ取れるはずだ。

 

沙知「………………」

 

さやか「私からは以上です。それではこれより、蓮ノ空学院スクールアイドルクラブによる、ライブを行います!みなさん、楽しんでいってください!!」

 

そして舞台袖に戻り、ステージ裏で衣装に着替えるさやかちゃん。

 

そして6人が揃うと、ステージに出ていく。

 

梢「行くわよ、みんな!!」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・綴理・慈「「「「「はい(うん)!!」」」」」

 

 

そして6人がステージに立つと幕が上がる。ステージにはハロウィンを意識したかぼちゃのオブジェ。そして衣装も魔女をモチーフにした衣装になっている。

 

淳平(っ…………///)

 

沙知「おや? ジュンペイ紅くなってるねぇ?」ニヤニヤ

 

淳平「からかわないでくださいよ……/// だってみんな可愛いし……」

 

沙知「ふふっ、そうだね……」

 

そしてその後もユニットごとに曲を披露し、竜胆祭のライブは終わった。

 

次はいよいよ、ラブライブ!予選にエントリーするためのライブになる。

 

だが、その前に……

 

さやか「生徒会長……伝わりましたか?」

 

沙知「……んむ。みんなに期待されている限り、それを成したい。だからキミは、スクールアイドルをやっている」

 

さやか「はい。わたしは誰かが期待してくれるから、スクールアイドルをやりたいと思えるんです」

 

沙知「その気持ちは伝わったよ。十分にね」

 

さやか「でしたら……わたしからは、それだけです」

 

沙知「なるほど、なるほどねぃ」

 

花帆「あの!合格貰えますか? さやかちゃん、今回ほんっとーに頑張ってたんです!!梢センパイがいない穴を埋めてくれて、練習もみんなの分までスケジュール管理してくれて!」

 

瑠璃乃「そーですよ! その上ライブやって応えを見せるっつって、実際めっちゃ良かったし!それは生徒会長も見てた通りで!」

 

さやか「おふたりとも……」

 

沙知「……合格、合格か。……くくく」

 

淳平「ふふっ」

 

少し俺の口からも笑いが溢れる。

 

花帆「へ?」

 

沙知「なーっはっはっはっは!!」

 

瑠璃乃「また悪い笑い声だ!」

 

沙知「おいおい、そもそも何のための試練だったか忘れたのかい?」

 

さやか「それは、ステージの利用許可……あ!じゃあ!」

 

淳平「そ!こうしてみんながライブできてる時点で、沙知先輩はさやかちゃんが答えを見つけたって分かってたんだよ。だからこのライブをOKしたんだ」

 

花帆「えーー?!」

 

瑠璃乃「な、なんだよそれ〜!?」

 

淳平「むしろ俺はなんで気づかないんだと思ったぞ?」

 

沙知「まーでもそうさね。良いよ、言っておこうじゃないか改めて。――さやか、第三の試練合格!!」

 

さやか「は、はあ……」

 

沙知「ん〜? 気の抜けた返事だなあ。まあ、それもしかりか。なーっはっはっはっは!!」

 

瑠璃乃「うぉおおおおーーっ!ムカツクーー!!」

 

花帆「この人、やっぱり悪役だよ!!べー、だ!!」

 

むっ!

 

淳平「おい、俺がお世話になった先輩にその態度はいくら2人でも怒るぞ?」

 

花帆「淳兄ぃ生徒会長の味方!?」

 

沙知「良いよジュンペイ。あたしはこういう役回りで支える方が性に合ってるしね」

 

淳平「先輩……でも」

 

沙知「いいんだ。こうして、あたしのことを理解してくれる後輩がちゃんと居るからね」

 

淳平「……分かりました」

 

瑠璃乃「な、なんかいい感じ……」

 

花帆「むーーっ!!」

 

さやか「あはは。……沙知先輩」

 

沙知「ん……?」

 

さやか「ありがとうございました」

 

沙知「……あはは。瑠璃乃や花帆みたいな反応が当たり前だと思うけどな」

 

さやか「いえ……わたしに足りないものが何なのか……1年生に足りないものが何なのか……。今回のことで、良く分かった気がします」

 

淳平「さやかちゃん……」

 

沙知「……ま、それを見つけたんだとしたらそりゃキミのもんさ。あたしには関係ない。もうスクールアイドルクラブじゃないからね」

 

さやか「だとしても、先輩にはかわりませんから」

 

沙知「……そっか。参ったねどうも。まー……頑張れ。ラブライブ!、楽しみにしてる」

 

さやか「はい!! それでは、失礼します。沙知先輩」

 

沙知「…………なあ、さやか」

 

さやか「はい?」

 

沙知「キミの、みんなの期待に応えたいという意志は伝わった。でも、そのために選んだのが、どうしてソロライブだったんだい?」

 

さやか「それは……」

 

花帆「そういえば」

 

さやか「わたし、期待に応えたかったんです。その重さ(・・)が欲しかった。誰かの気持ちを背負っていることが、わたしにとっての力になる……そう気付いたんです。だから」

 

沙知「その重さが分散するユニットやグループよりも、自分の身に一心に受けるソロのほうが、分かりやすかった……というわけか。なるほど、なるほどねぃ」

 

さやか「はい」

 

沙知「ん、実際凄く……そう。きらめいていた。時間を取らせたね。綴理たちのところへ帰るといい」

 

さやか「…はい。ありがとうございました。沙知先輩」

 

そして、さやかちゃんたちはラブライブ!予選のためにステージへと上がっていった。

 

沙知「ほんと、いい景色だねぃ」

 

淳平「先輩、今のスクールアイドルクラブはどうですか?」

 

沙知「うん。サイコーだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ステージへと上ったメンバー6人。それぞれユニットごとに順番にライブを行う。

 

梢「それでは、これより私たち蓮ノ空学院スクールアイドルクラブのラブライブ!地区予選のステージを始めます!まずはみらくらぱーく!からになります!」

 

そして花帆、さやか、綴理、梢がステージ脇へと下がる。

 

そしてみらくらぱーく!の曲が始まった。ルリとめぐ、2人の幼馴染の息のあったコンビネーションから産まれるパフォーマンスに、会場はどんどんヒートアップしていく。

 

そして、曲が終わり、

 

慈「次はDOLLCHESTRAです!!」

 

めぐとルリが舞台袖に下がり、続いてさやかと綴理が出てくる。DOLLCHESTRAの曲の特徴であるアップテンポとカッコ良さで、会場のお客さん、そして、配信の画面越しに見ている人たちの心を鷲掴みにする。

 

綴理「最後は、スリーズブーケです」

 

そして最後は花帆と梢。スリーズブーケの可愛らしさが溢れる曲にみんなもうメロメロ。ボルテージは最高潮に高まる。

 

 

そして、3組のライブが終了し……

 

梢「これで、わたしたちのラブライブ!地区予選へのエントリー曲は終了です。皆さんの応援、お願いします!!」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・綴理・慈「「「「「お願いします!!」」」」」

 

そしてライブは終了。後片付けをした後、俺はみんなに呼ばれて女子寮のロビーにみんなと一緒にいた。

 

ちゃんと生活スペースへの通路には先生が立ってるから心配すんなよ?

 

ー 女子寮 ー

 

梢「えーと……。みんな、改めて言わせてもらえる?この度は大変ご迷惑をおかけしました」

 

梢が深々と頭を下げる。

 

花帆「えー、いえいえ、そんな!風邪はどうしようもないですって!」

 

梢「いえ、どうしようもなくなんかないわ。自己管理が甘かった証拠。それが部長だなんて……とてもではないけど、許せた話ではないもの!!」

 

淳平「うーわ……ストイックすぎる……」

 

瑠璃乃「梢先輩マジリスペクトっす。マネできる生き方の気がしねーっす!」

 

さやか「なんですかその口調……」

 

梢「とにかく!ごめんなさい!」

 

綴理「ん」

 

慈「いや、ん。って。受け取っていいの?この謝罪。次から私たちまで風邪も引けなくならない?」

 

綴理「受け取らないと、こずうるさいし」

 

淳平「それもそうだな」

 

慈「そうだね。じゃあ梢を黙らせるために受け取ろう!」

 

梢「この3人は〜!!」ギリギリ

 

花帆「まあまあまあまあ!結果的に、ライブは大成功だったわけですし!!」

 

梢「そう、ね。それに関しては、さやかさん」

 

さやか「は、はい」

 

梢「ありがとう。あなたのおかげよ」

 

さやか「!」

 

瑠璃乃「あー、うん。それはほんとにそう。ありがたやー、さやかさまー」

 

ルリはさやかちゃんを神様かなにかのように拝む。

 

慈「おつかれ、おつかれ。さやかさま」

 

さやか「ちょ、え、あの、どういうことですか!?」

 

淳平「どういうも何も、さやかちゃんがリーダーやってくれたお陰で何とかなったのはホントだし……」

 

さやか「淳平先輩……いえ、こちらこそありがとうございます」

 

瑠璃乃「あれ!? ルリたちのお礼も素直に受け取ってくれていいんだが!?」

 

さやか「拝みを素直に受け取ったら神様かなにかみたいじゃないですか!」

 

慈「ありがとう。アマテラスさやか神」

 

めぐも悪乗りしてさやかちゃんを拝む。

 

さやか「神様か何かになっちゃってます!!」

 

梢「ふふっ」

 

花帆「梢センパイの居ないところで、色々あったんですよ」

 

梢「そうね。その話は、後で聞かせてちょうだい。楽しみにしてるから」

 

花帆「はい! ……それで、あの。聞きたいことがあるんですけど」

 

梢「? 何かしら?」

 

花帆「生徒会長と、センパイたちの関係がちょっと気になって」

 

梢「……あー。慈と綴理の反応?」

 

花帆「はい」

 

梢「まあ、ね。もうじきあの人がスクールアイドルクラブを辞めてから1年、かしら。みんなあの人のことが好きだったから、辞められて悲しかったのよ」

 

花帆「……………」

 

梢「でも、そうね……逆に言うなら。きっとあの人、久しぶりに後輩ができて、楽しかったんだと思うわ」

 

そして、梢は俺とめぐ、綴理の2年生に視線を向けて、

 

梢「そろそろ、私たちも……向き合うときが来たのかしらね……」

 

綴理「………」

 

慈「………」

 

淳平「沙知先輩……」

 

 

ー つづく ー




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