その日の授業が終わり放課後、俺は部活の前にひとり屋上に来ていた。
淳平「ハァ…………」
俺は手すりにもたれかかりながら盛大にため息を吐く。
淳平(ほんと、なんでこうなるまで気付かなかったんだろう…………)
慈「ジュン?居る?」
すると屋上の扉が開き、めぐがやって来た。
慈「あっ、居た居た」
淳平「めぐ………」
めぐは俺の隣で同じ様に手すりにもたれかかると、俺の顔を見てニコリと笑う。
慈「なーに考えてたの?」
淳平「いや、自分のバカさ加減が嫌になってた………」
本当にな……
するとめぐはクスッと笑い、
慈「まさかそこまでになるとは思わなかったけど………。でも、ちゃんとみんなの事を見ようとしてくれてるのは伝わったよ?」
淳平「流石にこれで変わらなかったらただのクズだろ……」
慈「あはは、言えてる。………ねぇ?」
淳平「ん?」
慈「梢と花帆ちゃんから聞いたんだけどさ、ジュン、私の恋のキッカケも知りたかったりする?」
淳平「ん、ああ……。やっぱり知っておきたいかな?」
慈「そっか。でもね、私は花帆ちゃんや梢みたいじゃないんだよね……。幼稚園の時から、私がジュンやるりちゃんを巻き込んで色々やった時に、ジュンは失敗しないようにサポートしてくれたり、失敗しても色々とやってくれたでしょ?人に迷惑かけちゃったら一緒に謝ってくれたしさ……」
淳平「んなことあったなあ……」
昔を懐かしみ、俺の顔からも笑みが溢れる。
慈「そういうジュンの優しさを小さい頃から見てきたからなあ……。ほら、私がるりちゃんに見栄張ってダンスの練習必死にやってた時もジュンは手伝ってくれて、るりちゃんに見つからないようにしてくれたでしょ?」
淳平「だったな……」
慈「そういうことがいっぱいあったから、ジュンのことが段々と、少しずつ、恋していったんだよね……」
淳平「そっか………」
そう言えば…めぐとは産まれたときから隣に居て、一緒に育って……色々あったけど、いつも楽しかったなあ……。
慈「ねえ?」
めぐは顔を少し紅くしながら、俺に話してくる。
慈「ジュンは、私のこと……どう思ってるの?」
淳平「どうって………、俺はめぐのことも、るりちゃんのことも、みんなのことも、みんな大好きだ。けど、それはまだ恋じゃないと思う。もしかしたらおれの心の奥底では「この娘だ!」って想ってる人がいるのかもしれないけど、俺には自覚が無いから……分からないかな」
慈「ふ〜ん。そっか……。まあ、脈が無いわけじゃないって分かって安心したよ!」
淳平「脈が無いわけ無いだろ?めぐみたいな素敵な女の子が……」
慈「っ////」
俺の言葉に、めぐの顔が真っ赤になる。
慈「そっか。そっかそっか………」
淳平「めぐ?」
慈「な、なんでもない!!」
めぐは顔を真っ赤にしたまま慌てたように手と首を振る。
淳平 クスッ「じゃあ、そろそろ部活行くか……」
慈「あっ、待って!」
ギュッ!
めぐは、俺を抱き締めてきた。絶対に離さないと言わんばかりに、力強く。
淳平(めぐ……っていうか、こんな事を考えたら悪いんだけど……身体を柔らかというか、ふかふかというか……)
すると、めぐは俺を離し……
慈「ホントはキスしたい所だけど、私はピクニックの時に先にやったからね!今はこれで我慢かな?」
花開いたような満面の笑みを浮かべるめぐ。
慈「じゃあ、行こうジュン!!」
めぐは俺の手を握り、俺を引っ張りながら部室へと走る。
幼い頃、めぐが俺やるりちゃんを引っ張っていたときのように……
淳平(めぐ………)
ー つづく ー
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