蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

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第十三章 追いついたよ
第78話:距離感


あれから2日後、俺達スクールアイドルクラブは蓮ノ空の中庭に集まっていた。

 

花帆・さやか・瑠璃乃「「「………………!」」」

 

綴理・慈・淳平「「「………………」」」

 

梢「それでは、改めまして……!! 蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ、3ユニット揃って、石川県予選を突破しました!!」

 

花帆・瑠璃乃「「!! やったーー!!」」

 

花帆と瑠璃乃が抱き合って喜びを爆発させる。結果が出てからは何日か経ってるけど、こうして実感すると感慨深いな。

 

花帆「はぁ~……嬉しいなぁ!! 合格発表のときみたい!!」

 

さやか「それは、高校の……ということでしょうか? 確かに、自分のやってきた事が評価された、ということならその通りかもしれませんね!!」

 

慈「こらー!! せっかくいい気分なのにそんな気分が重くなる事に例えるなーー!!」

 

めぐ………。

 

瑠璃乃「めぐちゃん……、普通はそんなに悪い思い出ばかりじゃないんだよ?」

 

淳平「まあめぐの頭じゃな」

 

慈「煩いよそこの2人!!」

 

俺達が笑い合っているのを、綴理と梢が2人で見ていた。

 

綴理「……こず?」

 

梢「本当に…良かったわ。去年リベンジ、絶対に果たしたいもの!」

 

綴理「うん。それに、そう思えるのは、スクールアイドルクラブが誰も欠けずにいられるからだ。今年は、めぐも復帰して、さやたちもいる。負ける気がしない……」

 

梢「ふふっ、自信満々ね。まあ、わかる気がするけど……」

 

綴理「うん。それに……」

 

ふたりは視線を淳平に向ける。

 

慈「学力テストなんて人類の敵でしょ!?」

 

花帆「つまり、それを作っている人は人類の敵ってこと!?」

 

瑠璃乃「これ何の話? ジュン兄ぃ」

 

淳平「知らないよ……」

 

さやか「あははは…………はあ、」

 

こうしてなんでもない会話を普通にできるだけでも、凄い幸せだな……。

 

 

 

そして放課後、練習を始める前の部室。

 

花帆「しつれいしまーす!」

 

瑠璃乃「しつれいしゃーす!」

さやか「し、失礼します!」

 

梢「あら、3人とも早いわね?」

 

綴理「やる気十分……」

 

慈「まあ、そうでないとね!!」

 

淳平「だな!」

 

まあ、早いと言っても2年生はすでに全員来ていたのだが。

 

梢「じゃあ、私はオープンキャンパスに向けての書類を片づけてしまうから」

 

淳平「ああ、今年から学校説明会がオープンキャンパスになったんだっけ?」

 

梢「ええ」

 

すると、

 

さやか「あっ、梢先輩。こちら必要書類のリストになります。作っておきました。どうぞ!」

 

そしてさやかちゃんは梢にリストを渡す。

 

梢「あ、ありがとう……。私の仕事だったから、凄く助かるわ」

 

さやか「いえ、1度梢先輩の立場を経験して、大変さも分かりましたし、作業内容が分かったものもあるので、これからは是非手伝わせてください!!」

 

梢・花帆「「!!」」

 

凄い………

 

慈「あっ、そう言えば地区予選のために提出する書類があるんだった!! 梢、みらくらぱーく!のもやってくれてたりする?」

 

淳平「めぐ………」

 

梢「慈もなの? 綴理もやってないって言ってたし、仕方ないから私がやっておくわ」

 

すると、

 

さやか「あっ、なら私がやりましょうか?DOLLCHESTRAの分はわたしがやっておいたので、やり方は分かりますし。梢先輩は忙しいでしょうから」

 

慈・梢「「!!」」

 

綴理「あっ、さや。そう言えばれいかさんから連絡が来てたんだけど……」

 

さやか「ああ、れいかさんが今度また、わたしと綴理先輩でまた近江町市場に来てくれないかって。綴理先輩の予定を聞いてから返事しようと思ってたんですけど」

 

綴理「ん、今日で良いよ」

 

さやか「はい。き、今日ですか?! 分かりました……」

 

梢「さやかさん、その調整もあなたがやったの?」

 

さやか「え、はい。でも、やったという程のことでは……」

 

梢「………………」

 

瑠璃乃「さやかちゃん、凄い!!」

 

花帆「ほんと……」

 

さやか「え!? いや、そんな事は……」

 

するとめぐが綴理に近づき、

 

慈「ちょっと、お宅のさやかちゃん最近凄すぎません?」

 

綴理「ん。誇らしい!」

 

慈「まぁ、気持ちは分かるけど……。このままじゃあ、さやかちゃんが6人居れば良いって言われちゃう」

 

綴理「……? なにかダメ?」

 

慈「ことの重大さを分かってないなコイツ。このままじゃあ蓮ノ空はさやかちゃん6人グループで良いってことになっちゃうよ!!」

 

綴理「っ!! さやが6人は良いけど、ボクが0人は……ダメ」

 

さやか「綴理先輩、連絡取れました。今日で大丈夫だそうです。行きましょう」

 

そしてさやかちゃんは部屋を出ていこうとする。

 

さやか「? 綴理先輩? 置いていきますよ?」

 

綴理「!! 置いていかれるのはやだ!!」

 

すると綴理は突然必死の態度になりさやかちゃんにしがみついた。

 

淳平(綴理……?)

 

他のみんなもなにか違和感を感じたようだが、二人は近江町市場に向かっていった。

 

その日の夜、

 

 

寮で夕飯を食べたあと、外に出てきた俺と梢とめぐは、3人で今日の綴理の様子について話していた。

 

淳平「……なんか今日、綴理おかしかったよな?」

 

梢「ええ……」

 

慈「私が「このままじゃあ蓮ノ空はさやかちゃん6人グループで良いってことになっちゃう!」って言ってからおかしくなったけど……」

 

……色々と突っ込みたいことはあるけど。

 

淳平「じゃあ、折を見て俺とめぐで聞いておくよ。梢は仕事に集中してくれ」

 

梢「分かったわ。なにか分かったら連絡をちょうだい」

 

慈「分かった!」

 

淳平「了解。じゃあ、戻るか……」

 

そして戻ろうとすると、

 

梢「淳、お休みなさいっ!」チュッ

 

淳平「ッ////」

 

梢が不意をついて頬にキスしてきた。

 

淳平「こ、梢?!」

 

梢「〜〜♪」

 

本人は素知らぬ顔で女子寮に戻っていった。

 

慈「む〜〜っ!!ジュン!!」

 

淳平「は、はい!!」

 

俺が身構えると、

 

慈「ハミュッ……チュッ、チュウッ……ハァッ///、ハムッ、レロォ……」

 

めぐは負けじと俺の顔を押さえてキスしてきた。しかもディープなやつ。俺は顔が真っ赤になる。

 

するとめぐは唇を離し、

 

慈「お休みっ!!/////」

 

めぐは逃げるように女子寮の中に入っていった。

 

淳平「梢もめぐも、不意打ちは反則だろ………///」

 

 

 

ー つづく ー




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