沙知先輩と綴理の和解のシーン、素晴らしいので是非YouTubeなどで動画も見てみてください!!
では、始まります!!
アンブレラスカイの会場で、スクールアイドルクラブが沙知先輩から託された曲、〈ツバサ・ラ・リベルテ〉を披露して大成功で終了。
そして、中学生たちがバスに乗り大満足で帰っていった。
花帆「また会おうねー!! 絶対だよー! ぜったいだからねえー!」
梢「………ふう、やり切ったわね。慈、大丈夫?」
慈「可愛いめぐちゃんにかかればこのくらい……! どうってこと……ないんだよ……!!」
現在、充電切れでシャットダウン状態のルリちゃんが一言も発さずに全体重をめぐに預けて寄りかかっていた。
淳平「……いつでも代わるから言えよ?」
慈「気持ちだけ受け取っておく……! くっそお、昔はもっと体格差あったからへっちゃらだったのに……ううっ…!」
ははは。懐かしいな……。
梢「あらら。……ねえ、慈?」
慈「ん? なに、手短にお願い」
梢「良かったわね?」
慈「あの曲のこと? ……ま、そうかもね。割り切るとかじゃなくても、よかったのかもね。でも、どうかな。綴理みたいなやり方は、私にはできないからなあ……」
梢「………私もね、センパイでいることの意味をしっかり考えなくちゃって思ったわ。責任は重いものね」
淳平「そうだな」
慈「今重いとか言わないでほんと」
梢「ふふつ。なんだか、ひとつ肩の荷が下りた気分だわ」
慈「わざと言ってない? ねえ?」
慈が梢に「このー!」と怒るが、ルリちゃんを離す訳にもいかずに恨めしそうな目で梢を見ていた。
そしてこの二人は……、
さやか「今日の曲……とっても良かったですね!」
綴理「……ん。そうだね。ありがとう」
さやか「いえいえいえいえこちらこそ」
謙遜なさやかちゃん。すると、綴理は曲の書かれた紙を取り出した。
さやか「それが、今日の?」
綴理「そう。これ、さち先輩の曲」
さやか「えっ?」
綴理「さちが、作った曲なんだ」
綴理が、1年ぶりに沙知先輩を"さち先輩"と呼んだ。もうすっかり、二人の間にあった嫌な雰囲気は吹き飛んでいた。
……ついさっき、ライブが終わったばかりの時。
沙知「………良い、ライブだったよ」
綴理「おしごと、あるんじゃないの?」
沙知「ああ。でも……あたしも、言えなかったことを言っておこうと思ってね」
綴理「?」
沙知「綴理、キミはもっともっと成長できる。心配しないで、さやかと、みんなと、スクールアイドル……頑張って」
すると、
綴理「ねえ、さち。さちは、スクールアイドルには……戻ってこないの?」
綴理は沙知先輩に戻ってきてほしいのか、そう訴えかける。
沙知「……なに言ってるんだい?」
綴理「え?」
沙知「あたしは――、スクールアイドルだよ? ……今でも、そのつもりだ」
綴理「でも、クラブには……」
沙知「ふっ、…………そうだね。最初は確かに、
綴理「……………」
沙知「でもね、綴理。……スクールアイドルって、なんだい?」
綴理「不完全でも…熱を持ったボクたちで作る、芸術」
沙知「そうだよね。……ボクたち、になったんだね」
綴理「ん……」
そして沙知先輩は、クラブを辞めてから今までの心の内を話し始める。
沙知「生徒会長として忙しい日々を送る中で、スクールアイドルクラブから離れたことを何度もつらく思った。 スクールアイドルを想わなかった日なんて一度もなかったし、頭から離れなかった。……でもね? そうやって過ごしたこの1年で、あたしも気付いたことがあるんだよ」
綴理「……なんだろう。やったことないからわかんない」
沙知「ははっ、そうだね。あたしがやったことは、たとえば今回みたいにオープンキャンパスを作ったり、学校の体制と向き合って、スクールアイドルクラブの活躍できる場所を守ろうとしたり。試練とか言って、一年生にちょっかいかけたり。……それから、こうやって曲を託したり。そういうことを、やってた。……やってて、楽しかった」
綴理「……ぁ」
沙知「ね、綴理。こうやって裏側からスクールアイドルを支える仕事は、どうかな? 綴理にとっては、スクールアイドルじゃないかな?」
綴理「それは、そうかも!」
沙知「スクールアイドルは、不完全でも熱を持ったみんなで作る芸術。綴理なら、きっとそう言ってくれると思ったよ。だからあたしは、クラブに戻らなくても、スクールアイドルのつもりだ。もちろん、自分をスクールアイドルだと思うかどうか…… その価値観は、人それぞれだけどね?」
綴理「うん」
沙知「だからさ、綴理。あたしも頑張る。綴理も、頑張れ!」
綴理「うん。ありがと、さち。でも、少し良い?」
沙知「ん? なんだい?」
すると綴理は、沙知先輩にしがみつくように抱きついた。この1年分の想いを全て乗せて……
綴理「っ、さちっ……!」ズズッ
泣いてるじゃん……
沙知「まったくもう……身体は大きくても、やっぱりまだまだなんだね……」
沙知先輩は、そんな綴理の頭を優しく…何度も撫でていた。
綴理「ありがと、さち」
沙知「ん。それじゃあ、あたしもあたしなりのスクールアイドル活動をしてくるよ。また……その…」
綴理「? また明日」
沙知「ああ、また明日、だ!」
そして時は今に戻り………
綴理「……帰ろうか?」
さやか「はいっ! ……ふふふふっ」
綴理「………さや、ご機嫌」
さやか「分かりませんか? 理由」
綴理「………分からない」
さやか「隣にいるのが、全てですよ♪」
ー つづく ー
いやぁ、無事に仲直りできてよかったぁ……。
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