蓮ノ空スクールアイドル録   作:松兄

92 / 339
第90話:蓮ノ空学院 冬のスキー合宿③

スキー合宿3日目の朝。生徒たちがホテルの朝食会場でバイキング形式の食事を摂っていた。

 

淳平はというと……、

 

淳平「みんなをもう少し見てあげて欲しい……ですか?」

 

沙知「ああ。頼めるか? 淳平」

 

そう言われてもな……、

 

淳平「見てるつもりなんすけどね……」

 

沙知「ふむ……」

 

沙知先輩は「じゃあ、」と言葉を続ける。

 

沙知「言い方を変える。ちょっとしたことでも、良いなと思ったら素直に言葉にして褒めてやってみてくれ」

 

淳平「それは流石に恥ずかしいです……///」

 

沙知「ふ〜む。意識した途端これか。言っておくが、みんなの気持ちを知る前の君は素で小っ恥ずかしい殺し文句を連発していたぞ?」

 

淳平「ふぇっ?! そ、それは流石に……」

 

そんな事はない。と、反論しようと思ったが、思い返すと言っていた気がする……。

 

淳平「……………っ///」

 

沙知「まあそういう事だ。みんなの気持ちを理解した状態で、前に戻ってみてくれい」

 

うわ、なんという無茶振り……。

 

淳平「分かりました……」

 

沙知「うむ」

 

すると、

 

花帆「あーーっ! 沙知センパイ抜け駆けですか!?」

 

梢「そんな! 沙知先輩…信じていたのに!!」

 

淳平「いや、あのなあ……」

 

俺が「違う」と否定しようとすると、それよりも早く……

 

沙知「なーはっはっは! 油断大敵だぞ?こんな優良物件をあたしがみすみす捨てる訳ないじゃろがい!」

 

さやか「卑怯です!! 油断させておいて裏切るなんて!!」

 

みんなから批判される沙知先輩。だか、沙知先輩……顔が必死に笑いを堪えている……。

 

ホント人をおちょくるの好きだよなこの人……。

 

すると、

 

綴理「………嘘だね」

 

なんと綴理が沙知先輩の遊びを見破った。

 

瑠璃乃「へっ?」

 

慈「綴理、嘘って……?」

 

綴理「確かに、少し前だったらボクも怒ってた。けど、この間さやに言われた。「今まで一緒にいて経験した時間で、なにかあっても信じられるって」ボクがさちといっしょにいた頃のさちだったら、きっとこんなふうにボクたちをからかって遊ぶだろうなあって……」

 

梢「言われてみれば……」

 

みんなが沙知先輩の方を向く。

 

沙知「おいおい、みんなそんなんじゃダメだぞ?綴理が見破れるのになんで他は全員見破れないんだ?」

 

さやか「っ! じゃあ!!」

 

沙知「淳平に、もう少し君たちを見てあげてくれと言っていただけさ。な?」

 

淳平「そうだよ。まったく……」

 

見破れなかった5人の顔がみるみる赤くなっていく。

 

沙知「よし、じゃあ綴理には反対側の淳平の隣の席を進呈しよう」

 

綴理「わーい」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・慈「「「「「ええっ!?」」」」」

 

ショックを受ける5人。やれやれ……

 

淳平「ほら、飯取ってこい。今日も滑るんだろ?今日は夜にキャンプファイヤーあるんだし……」

 

花帆「そうだった!!(今日のキャンプファイヤーのフォークダンス、淳兄ぃと踊るんだ!!)」

 

さやか(淳平先輩と、フォークダンスで踊ります!!)

 

瑠璃乃(ジュン兄ぃと踊るのだー!!)

 

梢(誰にも譲らないわ!!)

 

綴理(ん。いつ誘おうかな…)

 

慈(………………)

 

すると、

 

慈「ねえ、ジュン。今日の夜のフォークダンス、いっしょに踊ってくれない?」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理「「「「「!!?!?」」」」」

 

5人が驚いていると……、

 

淳平「おう。良いぞ?」

 

花帆・さやか・瑠璃乃・梢・綴理「「「「「ええっ!?!?」」」」」

 

俺の言葉に驚く5人。当然……

 

花帆「ちょっ!なんで慈センパイなの!?」

 

さやか「わ、わたしは!?」

 

瑠璃乃「ルリにしてよーー!!」

 

梢「くっ、みんなが日和っている間にこうもストレートに行くとは!!」

 

綴理「めぐ、抜け目ない……」

 

慈「ふっふーん。ジュンはね? 下手に躊躇ってると希望は叶わないから。お願いがあるなら素直に「お願いっ♡」って言えばけっこう聞いてくれるんだよ?」

 

花帆「っ! 言われてみれば…アタシ淳兄ぃにお願いして断られたこと無いかも。……よほどのことで無ければ」

 

梢「私も……片付けとか手伝ってって言っても、重そうだと渋った顔はするけどちゃんと手伝ってくれるわね……」

 

慈「でしょ?ジュンはちゃんと素直にお願いすれば聞いてくれるんだよ~? 何でもってわけじゃあないけど。まあとにかく?今回勝ったのは私だからね〜!」

 

花帆「ぐぅううううっ!!」

 

さやか ギリギリギリ(歯を食いしばる音)

 

梢「でも、これで教訓に活かせるわ」

 

綴理「だね」

 

反応が様々な中、

 

瑠璃乃「ねえ、ジュン兄ぃ? 今日ルリといっしょに滑らない?」

 

花帆・さやか・梢・綴理((((先を越された!?))))

 

慈「おー、やるじゃんるりちゃん」

 

俺の返答は……

 

淳平「おう。勿論良いぞ?」

 

瑠璃乃「やったーー!! さっすがジュン兄ぃ!!」

 

他の4人が愕然とする中、俺とルリちゃんは食事を済ませて部屋に戻ってスキーウェアに着替え、スノーボードを持ってゲレンデに向かった。

 

花帆「くっうぅううう!!」

 

さやか「瑠璃乃さんにまで……」ガクッ

 

梢「今度こそ絶対に先手を取らないと……」

 

綴理「うん。ボクももっとジュンと距離を近づけたいから……」

 

花帆・さやか・梢・綴理「「「「絶対に、誰にも負けない!!」」」」

 

 

ー つづく ー




感想・評価よろしくお願いします!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。