やさしい世界への転生 作:作蓋
お気に入り率(透明)で9位でした! ワーイヤッター
「お腹すいた…………」
出発した際に持っていた食料が底をついた今日このごろ、金髪美少女クーラちゃんは腹を空かせ廃墟を彷徨っていた。
「またあった……」
だがそこは世界から愛されているだけはあり、食料は直ぐに見つかる、が生きられるのに必要な数を確保するとピタッと見つからなくなる。デフォルトの運はかなり悪いようだ。
グゥーと腹がそろそろ限界だとかわいい音で訴えかけてくる。
私はダラダラと涎をこぼしている自分を想像したが現実はそこまで出来ておらず、渇き切った口には最低限の唾があるのみ、実につまらない。
「いただきます…………」
バリボリと芋とは思えない程の硬さをしたものを口へ運び咀嚼する。今日食うものは芋に干し肉の二品、日本で
前よりは文字が読める様になったので食事の合間にコアに付いている怪しいレバーについて調べることにした。
どうやらこのレバーは蓄えたエネルギー吐くためのレバーのようだ、もしもの時は閃光弾代わりにつかえるかな? まあコアについてはこれくらいで良いから食事に戻ろう。
「…………ごちそうさまでしたっ!!」
まあ量は少なく直ぐに食べ終わってしまうのだが、足りないとはもう思わなくなっていた、人は変わるものだな、なんて思いつつ私はまた歩き始める。
曲がり角、瞬間目の前に影が射す。
「あでっ」
ぶつかってしまったようだ、私はぶつかってしまった人に謝ろうと見上げれば風貌の悪い三人の大男がいた。
「なんだこのガキ?」
「アニキ、こいつ売れるんじゃ……」
「おっ! いいなソレ」
そのようなゲスた考えを垂れ流す大男……いやクズが三人やはり私は運が悪いんじゃないか?
取り敢えず前回の経験を活かし私は逃げることにした。
「あっ、おいガキ!! どこに行きやがる!!」
「ひぅっ」
がこんな光るものを引きずっているからか、直ぐに気づかれてしまった。
こわい、それだけが私の脳内を支配し何も考えられず走り出す。
「おいっ! まて!!」
「ハァ、ハァ……ハァ……いでっ」
疲れてきて足が絡まり思いっきり転んだ、痛い……だが運良く擦り傷程度で済んだようだ。
「やっと追いついたぞクソガキ!」
「ひっ」
そうだ今こそあのレバーの出番ではないか! と今度はコアに向かって走り出し、レバーを下げた。
途端に周囲が光に満たされそのまま走り出そうとするが。
「がっ! あがぁ゙」
「クソガキ! なんてことを!! がぁあ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙」
全身に酸を浴びたかの様な痛みが走り私は叫ぶ、自分の叫び声以外聞こえないが追いかけて来ていた
痛みが引いていく、体の感覚が戻ってきて視力も戻ってきた、心なしか前よりも体の調子がいいような気がする。
そうだあの大男はどうなった、振り返ると大男三人組は影も形もなくなっていた、どこかに行ったのだろうか?
とにかく追いかけられる前の目的である機体を探さねばと、また歩き始めようとしていたところで話しかけられる。
「なぁ、嬢ちゃんコアを持っているってことは墓場に行きたいのか?」
「墓場ってなにの?」
「そりゃあなにって機体だよ。機体、知らねえのか?」
墓場とは何だと聴いた私にやさしく教えてくれるおじさん、なんだ……いい人もやはりいるんじゃないかと安心する、そうだ。
「おじさん、名前は?」
「あぁ……あー……よしっ俺はデールだ」
「うん、デールおじさん♪ またねっ」
家族が増えた。
おじさんに教えて貰った墓場へ向かう、鉄の匂いで満たされたその場所は墓場という名の通り大量の壊れているだろう機体が捨てられていた。
そこから使えそうなものを探していく、だがこの身体だ、この様な幼女ぼでーでは探すのも一苦労。まあコアの充電? 充光? があるからそこまで急いでも仕方ないのだが。
時間は経ち充光(もう充光と呼ぶことにした)も終わり運良く機体コックピットの中にあったレーションを頬張りながら動かせるだろう機体を探す。
充光されたコアはここまで灯りとして使ってきた暖色の光から毒々しい紫色に変わっていた。
これでは夜に灯りとして使うのは難しいかもしれない。
「見つけたー!!」
暗かった空が火を灯し始めた頃にそれは見つかった、探しに探していた
灯台下暗しというべきかその機体は積み重なる
「では作業を……開始する!!」
カッコつけ溜めて言ったがすこし恥ずかしい…………ともかく私は充光が終わったコアを入れ換える。
私は早速動かそうと多少の興奮と徹夜による眠気を抱きコックピットに乗り込むことにした。
頭上にある椅子をスライドしコックピット内へ乗り込む、椅子を戻してそれらしい鍵穴にそこに落ちてた鍵を使って起動状態まで持って行く。
【――――起動を確認――機体損傷を確認――確認出来ませんでした――――システムオールグリーン――お帰りなさいませ、soldier】
「おぉ、これは凄いな」
とコックピット内からのいつもより高い位置から見渡せる景色を見ながら言葉をこぼす。
そういえば、と放心状態から復帰し動作を確認していく。
おそらくコントロールパネルであろうものを適当に触っていると。
【――――チュートリアルが選択されました――説明動画を再生します】
動画は音声と文字での説明が添えられていてとても分かりやすかった、文字の練習としてまた再生しようというのは秘密だ。
そうしたこれからのことを考えていると、レーダーに映る一つの点が近づいていた。
「ヘッヘッヘ、やっぱり嬢ちゃん機体を動かせたんだな? それは俺のだっ!! よこせぇっ!!!!!」
そう言って現れたのはデールおじさん。私はあまりにも荒唐無稽な事を言うおじさんに機体を通して聴く。
「おじさん……どういうことですか?」
端的に分かりやすくもはや言葉足らずだが聴く。
見下ろす私、問われるおじさん奇しくもおじさんが話し掛けてきた構図にそっくりである、私とおじさんの立場を除いてだが。
「そりゃあ俺がお嬢ちゃんに墓場を教えたのがこの瞬間の為だったからだよっ! だからそれをよこせ!!!」
「嫌です、あげません!」
「下でに出てりゃぁ調子こきやがって、このクソガキ!! 早く出て来い!!!」
「ひっ」
それは私が操作に慣れていなかった故の事故だった、おじさんの声に
「は――――――」
ボキッと鈍い音が響きもせず宙空に消える、当たった瞬間にブシャッと弾けるわけもなく当たりその勢いのままおじさんは頭から地面と衝突、血を撒き散らした。
「お、おじさん? ……」
分かりきっているのにもかかわらず私は
「おじさん? おじさんっ! おじさん!!!」
理性は現実を受け入れることをを勧め心が辞めろと叫んでいる、正しく今の私は心の奴隷だった。
心の奴隷たる私は呼びかける、何度も何度も声を荒げ喉が悲鳴を上げる。そんな不快感がゆっくりとだが現実を受け入れさせる。
私は機体を操作しておじさんを抱える。最初の、私が産まれ母が攫われた私の家に戻る。
殺めてしまった人を弔う系TSっ娘もまた…………
感想待ってます!!
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一話で死んだ方の機体乗り
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