やさしい世界への転生   作:作蓋

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 言い訳させてください、ふとなんか世界観おかしいなと思ってプロットとその他設定をこねこねしてたせいなんです。
 それとこれSFか? と思い始めたのでファンタジーになりました。

 …………ごめんなさいm(_ _;)m


三話

『返して!! 返してよ……まって…………おとうさんを連れて行かないで…………』

「ッ!? はぁ……はぁ……」

 

 朝目が覚める、寝汗で服がベッタリと引っ付いて気持ち悪い。

 おとうさんが連れて行かれてから数日私はあの機体を探し歩いていた、おとうさんを取り戻すためのあいつを殺すための旅だ。

 


 

「おじさん……行ってきます」

 

 おじさんを家に置いてまた旅にでるのは私、超金髪美少女クーラちゃん。

 ここで余生を過ごしてもいいなと思っていたがやはりやさしい世界というのを見てみたい。だから私は(自由のための旅)にでる。

 

 

 

 

 

 

 

 出発してから数時間後やはり食料に困ることはなく今日も食べる。今日のご飯は拾った干し肉とコックピットに残ってたレーション、干し肉は拾ったものだからか普通にまずい、すこし土の味がする。レーションは馴れるとうま…………うまくはないな、まだマシだというだけだ。

 

 まあ腹は膨れたことだし良いだろう、そろそろ先に進もう、とコックピットに戻り機体を起動する。

 レーダーを確認すると動く点が一つ多分機体が近づいて来ているのだろう。

 

 知らない機体乗りとの開口だ、まずは挨拶を――

 

「――えっ?」

 

 なにかが飛んできたと認識できた所までは上出来だ、だが反応しようとした時にはもう当たっていた。この機体の装甲は決して性能がいいとは言えないがたった一発被弾しただけで半壊するのはどうなんだ?

 

「やっ、やめて」

 

 そんな呼び掛けに応じてくれる人はそもそもいきなり攻撃などしないわけで、やめてはくれない。

 

「やめて! やめてください…………こわいよ……お母さん……」

 

 母が攫われてから一年半流石にもう逃げることを覚えた、幸い機体のメインシステムは移動用のままだった。

 

「うぅ……」

 

 そこに居るのは転生した強者でもただ泣きじゃくる幼女でもなく、敵から逃げようとする敗残兵のそれだった。

 

 だが普通に追いつかれた、運悪く半壊した部分にはブースターユニットも含まれていたらしい。終わった……私ここで死ぬんだ…………

 

 諦めると同時に気分が悪くなり胃の中のもの戻す、激しい頭痛のあと私は意識を手放した。*1

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ……あ、ああ゙あああぁぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙」

 

 意識のなかった私にナニがあったか分からないが、私を起こしたのは激しい痛みと異物感だった。

 

「なんだ? 起きたのか」

「い、イタいイタいイタいやめてっ!」

 

 私は痛む箇所を見る。うすうす気づいていた、私は眼の前の男に腹を抉られているのだろうと思っていた、いや、思おうとしていた。

 

「えっ……ヤダ! ヤダ! やだぁ…………ぐすっ」

 

 だが私は見てしまった、直視してしまった…………

 

「なんだ? うっせーな。あっ、そうだあれがあったわ」

 

 男は何かを思い出したように中断し、何かを探し始めた。今のうちに逃げようとしたが腰が抜け逃げることは出来ない。

 

「おっ、あったあった、これですこしはまともになるだろ」

 

 男が取り出したのは錠剤、この状況ではそういうものなのだろう、転生前の国ではそういった物は禁止されていたからかとても嫌だ。だがそんなこちらの心情は知らないと口に押し込まれる。

 

 一瞬吐き気がしたものの直ぐに高揚感に置き換わる。が私には刺激が強すぎたようで、また意識を手放すことになった。*2

 

 

 

 

 

 目を覚ます……今回私を迎えたのは痛みでも異物感でもなく疲労感だった。近くに男が視える。

 私の機体は後方五メートルに男の機体は見た感じその三倍。

 

「女が乗ってた機体不気味だな、動かせもしねぇしコアを非活性状態にできねぇ…………だがあの女は良かったなぁ、俺専用に調教してやるか……」

 

 何かを考えている今が逃げ出すチャンスだと思い走り出す、そこまで速くは走れないが男とある程度の距離を保ったままコックピットにたどり着く分には充分だった。

 

「つ、着いた……起動はしてるじゃあ逃げる!!」

 

 着いて直ぐに起動しているかを確かめとにかくその場から離れる、男はなにかやりきったような顔をして逃げる私をただ見ていた。

 

 

 

 

 

 逃げて逃げて逃げた、エネルギー切れを起こし止まるまでただまっすぐに進んだ。機体の山を通り過ぎこの世界では珍しい森まで逃げた。

 

 エネルギーが切れたため機体から降り周りを軽めだが探索することにした。

 

 その探索中に廃墟と言うには綺麗で人が住む分には廃れている建物を見つけた。私はまだすこし薬の効果が残っているからかその建物に歩を進める。

 

 建物に入ってすこしした時不意に“(シャブ)がほしい”と思ったが、直ぐにそんな考えは引っ込むことになった。

 

「えっ!? これって」

 

 どう見ても発電機だった、動かしてみたいというちょっとした好奇心に駆られこの建物の修理を始める。

 

「結論、パーツが風化していて使い物になりませんでしたー!」

 

 落胆した心を隠すように声を張り上げる。そんな中私はコアを発電に使えないだろうかと考えた、コアは光を吸収、蓄積する性質を持っている。ということは熱を持っているイコール火力発電に使えるのではないかと。

 

「終わったー!!」

 

 結果大成功、パーツを集め組み上げた自家製火力発電機によりデバイスも作り直しデータの移行は出来ないだろうから、メモリを引っ剥がしてデバイスに直で組み込んだ。

 

「これは……」

 

 見てみたいと思うのが普通だろう、私もその例に漏れずデバイスにかじりつく。そこで分かったことだがここは機体の保管をしていた施設らしい。

 まあ重要なのはコアについて面白い……いや笑えない事実が判明した。(ここで勉強をすることも決まった)

 コアに使われているセーブリクエッドという液体は光を吸収するのと、汚染するという困った性質を備えていたのである。

 

 そしてこの汚染された光だがさらに困った性質を持っているらしい、汚染された光を生物が浴びると同様に汚染されセーブリクエッド、というかコアとの同調状態になるらしい。

 同調出来なかったら溶けるんだって。コワッ

 

「この先読めない…………」

 

 悲しいかな、まだ勉強不足のようで読めない部分が多い。だから私はしばらくここに住んで勉強をしようと思う。

 

「取り敢えず機体を見にこうかな♪」

 

 格納されているという機体を一目見ようと(あわよくば自分のものにしようと)格納庫へ鼻歌でも歌いながら向かう。

 

「♪〜♪〜♪〜、あぁなんて私の声はきれいなんだ、美しい!!」

 

 人がいれば自画自賛だと厨二病だと笑われていたかもしれないが、今私は一人だ。存分に褒めよう、母が産んでくれたこの身体を、私が満足するまで、母が残したこの名この身体で。

 


 

 おとうさんを連れて行った機体に対抗するならこちらも機体が必要だと思い森の奥にあるって言われている伝説の機体保管庫を探し歩く。

 

 全てはおとうさんを殺し攫っていった奴を殺すために、おとうさんの無念を晴らすために、私の私怨を晴らすための(奪うための旅)だ。

 

「ここが…………」

 

 私は運良く……いやおとうさんの導きによって伝説の機体保管庫に辿り着くことが出来た。余談だけど過去ここで機体を巡って機体で戦争が行われたらしい、皮肉な話だね。まあつまりそれだけ強力な機体が眠っているということで、でなければ伝説なんかにならない筈だ。

 

 私はワクワクとする心も復讐のための燃料として燃やすのだ、そして最後は私も死んでそっちに行こう、絶対にあいつを殺して私もおとうさんのいる場所で………………

 

 すこし進んだところで天使が私を祝福してくれているかのような歌が聞こえてくる、もう少しで機体保管庫なんだなと私は思わず跳ねる。

 

 だがおかしくはないだろうか、この様な歌は聴いたこともない、そもそもこれは幻聴なのだろうか?

 その答えとも言える存在は保管庫に居た、すこし鈍い金色の髪を伸ばした深い紫色の瞳を持った少女、天使が歌っていた。

*1
過度なストレスによる失神

*2
※注意:この小説はそういった犯罪を促すものではありません、絶対に使用しないでください。




 …………何も言うまい

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