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「……魔王さまのお城、本当に大きいんですね」
「当然よ! だって魔界全土を統べる王様の城ですもの!」
魔王城を私に案内してくれるシフォンさん。大きいお城の中、一人だときっと迷ってしまうから。
トルテなら……違うんだろうけど
「ありがとうございます、シフォンさん。私の事をお城に連れて来てくれて」
「どういたしまして。それと……私の事はシフォンって呼んで欲しいな。
ムースともお友達になりたいもの」
シフォンさ……シフォンは私に親しげに微笑みかけて、言ったの。
今はちょうどお城の見晴台に来ていた、私達。私はここで……シフォンに話したの。
「ねぇ、トルテの様子は……まだ変わらない?」
私の質問に、彼女は難しそうな表情をして応える。
「ほんの少し前に確認しに行ったけど、相変わらずよ。部屋に閉じこもって誰とも話そうともしない。
……まぁ閉じこもって、閉じ込められて──軟禁されての両方だけれどね。お父様の命令で、部屋全体に結界まで張っちゃって……やり過ぎよ」
村での出来事、トルテが……あんな事になってから一週間くらい経って。
あの後、トルテの姿はすぐに元に戻って。それから魔王城へと連れて戻ったの。私も心配になってトルテと一緒にいたいってシフォンにお願いをしてついて来て……そうして城で私とトルテは、ずっと秘密にされていた彼自身の事を知ったの。
「かつて魔王さまが倒した破壊神。その魂の半分を分けて、その片割れを人に転生させた存在。……それがトルテだった、なんて」
そう、私達はシフォンから隠されていた事を聞いた。
一万年前の魔王シュトレと破壊神と戦って、勝った。けれどそれは大昔から繰り返して続いて来たことで……元々大いな神そのものだった世界全て破壊して、再び神として作り直そうとする自己修復機能の存在、そして神そのものの魂であるのが『破壊神』だと。
いくら倒しても神の魂は滅ぼせずに何度も再生して蘇って来る。だから魔王さまたちは考えて……破壊神の魂を普通の人として転生させて、良い心を持つように育てて改心させようと決めた。
特別な魔術を用いた手段。けれど、魂全て転生させるのは不可能で……半分はそのままで、もう半分が人として転生した。
「……トルテが破壊神の生まれ変わりだって。でも……本当にショックを受けているのはトルテ自身、だよね」
「そう……ね。もっと傷つかない方法で教えようと思ったけれど、破壊神は余計な事をしてくれたわ」
「……うん」
一言私は言って、頷いた。
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「……魔王さまのお城、本当に大きいんですね」
「当然よ! だって魔界全土を統べる王様の城ですもの!」
魔王城を私に案内してくれるシフォンさん。大きいお城の中、一人だときっと迷ってしまうから。
トルテなら……違うんだろうけど
「ありがとうございます、シフォンさん。私の事をお城に連れて来てくれて」
「どういたしまして。それと……私の事はシフォンって呼んで欲しいな。
ムースともお友達になりたいもの」
シフォンさ……シフォンは私に親しげに微笑みかけて、言ったの。
今はちょうどお城の見晴台に来ていた、私達。私はここで……シフォンに話したの。
「ねぇ、トルテの様子は……まだ変わらない?」
私の質問に、彼女は難しそうな表情をして応える。
「ほんの少し前に確認しに行ったけど、相変わらずよ。部屋に閉じこもって誰とも話そうともしない。
……まぁ閉じこもって、閉じ込められて──軟禁されての両方だけれどね。お父様の命令で、部屋全体に結界まで張っちゃって……やり過ぎよ」
村での出来事、トルテが……あんな事になってから一週間くらい経って。
あの後、トルテの姿はすぐに元に戻って。それから魔王城へと連れて戻ったの。私も心配になってトルテと一緒にいたいってシフォンにお願いをしてついて来て……そうして城で私とトルテは、ずっと秘密にされていた彼自身の事を知ったの。
「かつて魔王さまが倒した破壊神。その魂の半分を分けて、その片割れを人に転生させた存在。……それがトルテだった、なんて」
そう、私達はシフォンから隠されていた事を聞いた。
一万年前の魔王シュトレと破壊神と戦って、勝った。けれどそれは大昔から繰り返して続いて来たことで……元々大いな神そのものだった世界全て破壊して、再び神として作り直そうとする自己修復機能の存在、そして神そのものの魂であるのが『破壊神』だと。
いくら倒しても神の魂は滅ぼせずに何度も再生して蘇って来る。だから魔王さまたちは考えて……破壊神の魂を普通の人として転生させて、良い心を持つように育てて改心させようと決めた。
特別な魔術を用いた手段。けれど、魂全て転生させるのは不可能で……半分はそのままで、もう半分が人として転生した。
「……トルテが破壊神の生まれ変わりだって。でも……本当にショックを受けているのはトルテ自身、だよね」
「そう……ね。もっと傷つかない方法で教えようと思ったけれど、破壊神は余計な事をしてくれたわ」
「……うん」
一言私は言って、頷いた。