黒川篤は罪を償いたい 〜令嬢に仕える青年の物語〜 作:よもぎもなか
御行「それじゃ明日の買い出しの件は帰ってから」
かぐや「はい では後ほど」
藤原「さよなら〜」
葵「じゃあ先に帰っとくね!」
篤「わかった!じゃあまた後で!」
かぐや「……………早坂」
早坂「はい かぐや様 ご帰宅ですね」
【早坂家と黒川家は代々四宮家に忠誠を誓う家系であり、四宮家の信頼は
〜帰宅後〜
かぐや「どうしたものかしらね………」
早坂「何がですか?」
かぐや「買い出しの件は帰ってきてからと言ってたのよ つまりそれは『帰ってから連絡する』という意味でしょう?」
早坂「はぁ……そのうち連絡来るんじゃないですか?」
かぐや「どうでしょうね………」
早坂・篤「 ? 」
かぐや「会長がスマホに買い替えた日にメアドと電話番号を交換したのです………ですが待てど暮らせど一向に連絡は来ない!会長は自分からメールを始める気がないのよ!」
篤「別に要件がないだけでは………」
【初メール! 最初にメールを送るという行為………それは『貴方と交流したいです』という宣言に他ならない! 非日常的なまでの好意アピール!その威力はメールで送られただけで『俺の事好きなのかも』………と考える男子中学生の数が証明している 初メールをどちらが先に送るかはパワーバランスに影響を及ぼす重要なファクターなのである】
かぐや「断言しましょう 9時45分までに会長からメールが来る事はありません」
篤「何故そんな数字が?」
かぐや「いい?高校生の就寝時刻 その中央値は11時30分から12時00分 私なんかは10時頃には寝床に着きます つまり10時を超えて送られるメールは『非常識』!会長はそのギリギリを狙って来ると見ていいでしょう! 夜のニュースが始まる9時52分前後が怪しいです!それまで私は頑としてメールを送りま…………」
早坂「か い ち ょう あ し た た の し み に し て ………」
かぐや「何してるの!?」
早坂「いや そんなに送るのが嫌なら代わりに送ってあげようって篤が………」
篤「えっ………俺言ってな………」
かぐや「どっちでもいいけど………とにかく!私が先に送っちゃ駄目なの!」
早坂「まどろっこしい人ですね………メールだろうと告白だらうと今時 女からなんてフツーですよ かぐや様 白銀会長の事好きなんでしょう?」
かぐや「…………またその話ですか? この際はっきり言っておきましょう 私だって会長のことは憎からず思っていますよ」
早坂「なら……」
かぐや「ですが…それはあくまで人間性に対しての敬意です 私に欠けている要素をあの人が持っていると判断したから興味があるだけ………それは決して恋愛感情ではありません」
早坂・篤「じゃあ
かぐや「…………………」←【めっちゃ嫌そうな顔】
早坂・篤「どっち
かぐや「違います!会長に藤原さんをとられるのが嫌なんです! あれでも私の大切な友達なんですから」
篤「『あれでも』って…………」
ヴーッヴーッ
かぐや( ! もしかして会長………)
『
新着メール 藤原
タコ
みてみて生タコ〜〜!!(^ν^)
』
ポイ
早坂・篤「大切な友達じゃ?」
篤「そんなに気になるならこっちかメールしたらいいじゃないですか」
早坂「 ! 」
【その時!早坂 愛に電流走る! かぐやは自分の決めたルール遵守する人間性の持ち主 今回の場合『自分から初メールをしないというルール………それを破らせるのは至難の業!だが!どんなルールにも抜け道は存在する!(CV 立木文彦)】
早坂「かぐや様………メールではなく…電話なら?」
かぐや・篤「 ! 」
かぐや「で でんわ………?」
早坂「向こうはメールが来ると思っています!その油断を突いた攻めの一手です!」
かぐや「 ! 確かにそれなら………?」
早坂「完璧なプランですって!」
篤「善は急げです!かぐや様がクソみたいな理屈をこねる前に……ピポポ………っと」
かぐや「今 何か言いました?」
篤「はい どうぞ」
かぐや「えっ!ちょっと待って!心の準備が…………!」
篤「早く落ち着かないと繋がっちゃって焦ってる様子を御行に聞かれちゃいますよ!」
⁇[はい もしもし]
かぐや「あ〜っ 四宮ですが…会長ですか?」
⁇[私は御行の父です]
かぐや「えー!?あ……あのっお父様でいらっしゃいましたか………っそのえと……かいちょ……じゃなくて白銀さんは……」
白銀父[私も白銀ですが]
かぐや「じゃなくて!み…御行さんは……」
白銀父[ああ 息子ですか………みゆきぃ!女の子から電話だぞォ!]
⁇[えっお兄ぃに女の子から電話!?]
御行[ばっ…………!ひとのケータイ勝手に出るなよオヤジ‼︎………………俺だ]
かぐや「あ……四宮です」
御行[あぁ四宮か……すまんな うちの父はああいう感じの奴なんだ………」
かぐや「はは………明日の件でお電話させて頂いたのですが…今 大丈夫ですか?」
御行[あぁ 今 風呂だが問題ない]
かぐや(《big》風呂!?)
御行「音こもってないか?こもってなかったらいいが………」
早坂「かぐや様 今 丸出しの人と会話しているんですね」
篤「それも友人の藤原書記などでは無く『会長』とです」
かぐや「か……かけ直します!」
御行「ん?問題ないぞ?俺のケータイは防水だからな」
かぐや(問題おおありです………っ)
御行「明日はハチ公前に11時でいいか?和菓子買ってハンズ寄って……」
かぐや「はい………」
御行「まぁその位か」
かぐや「…………そうですね」
御行「………んじゃあまた明日」
かぐや「はい…………」
御行・かぐや「……………」
御行「あ………しのみ………」
ピッ
かぐや「えっ何!?何を言いかけたの!? もう一度かけ直す?でもどうでもいい事だったりしたら…………!あ〜‼︎もう寝ます」
ブー
かぐや「 ! 」
『
新着メール 会長
さっきの電話で
言いかけた事だが
今夜は
冷え込むらしいから
暖かくして寝ろよ
お休み
』
早坂「良かったですね 初メール」
【本日の勝敗 かぐやの勝利】
〜翌日〜
篤「渋谷駅 浸水したらしいですよ 御行に今日は中止と連絡しましょう」
早坂「まぁこんな事もあろうかと今日買う予定だったものはこちらに用意しておきましたのでご安心を」
かぐや「………いきます」
早坂・篤「え………」
かぐや「会長が待ってるんです!いかないと!」
早坂「来てる筈ないですから」
篤「大雨の中で待つほど御行は阿呆じゃないですよ」
〜ハチ公前〜
御行「中止のメール……だが四宮からの初メール……だな なら今日はこれで良しとするか……ケータイが防水で良かった」
【ドキドキ買い出し編 終わり】
【次回予告】
篤「次回は……フランス校との交流会の当日! 皆フランス語を喋ってしますね……フランス語勉強しといて良かった! 次回もお楽しみに」