黒川篤は罪を償いたい 〜令嬢に仕える青年の物語〜   作:よもぎもなか

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第12話 白銀御行はバイト仲間を作りたい

 

御行「恋愛相談………ね…」

篤「彼女とは上手くいってるんでしょ?じゃあ相談することなんて……」

翼「いえ……今僕は大きな問題に直面しているんです!恋愛マスターの会長さん達ならこの悩みを完璧に解決してくれるんじゃないかと!!」

御行・篤(またこの流れか……)

御行「仕方あるまい 乗りかかった船だ 最後まで面倒見てやるよ」

翼「会長!!」

御行(はー……またかよもうそろそろ誤魔化すのも限界だぞ)

 

【白銀御行 17歳 交際経験無し】

 

篤(この2人ちょっとおかしいんだよな〜……まぁなんとかなるか)

 

【黒川篤 17歳 交際経験無し】

 

御行(だいたい恋愛マスターってなんだよ!どこでその資格取れるの!?童貞に受験資格あるならそのうち取っておくっつの!彼女持ちの相談とか冗談じゃない!頼むから簡単なの来てくれよ!)

 

かぐや(ジー あの人は……確か柏木さんの彼氏…………そういえばあっちはあっちで会長と篤に相談してたのでしたっけ……上手くいってるという話でしたけど……何か問題でもあったのかしら…………)

 

篤「っで……相談ってなに?」

翼「はい…実は僕…………柏木さんと手を繋ぎたいんです!!

御行・かぐや・篤「………………」

翼「僕ら付き合い始めて1ヶ月じゃないですか〜そろそろ恋人らしい事の1つでもしたいなと思って…………ですので会長!どうやったら手を繋げますかね!?」

篤(わざわざ俺らに聞く必要ある!? 頼ってくれるのは嬉しいんだよ?けど手を繋ぎたいくらいなら友達に聞いてくれよ!てっきりそれよりも先の事を聞いてくんだと思ったじゃん!ってか彼女いた事ない俺にレベルの高い返答求められてもキツいって!御行もいねーし!)

 

  〜・〜・〜・〜・〜

 

御行「いいか?手を繋ぐなんてのは簡単だ クルーザー借りて水平線に沈む夕日を眺めつつ ふと触れ合った指先を意識して俯いた彼女に微笑みかけながら握ればいいだけだ」

かぐや・篤(ハードル高っ!)

かぐや(でも……それ良い…………)

翼「ク……クルーザー…………借りる為のお金ないですよ……」

御行「じゃあバイトしようぜ!」

翼「バイトですか……」

御行「バイトはいいぞ 汗して働いた後の水道水の美味さと言ったら……コーラくらい美味いぞ!」

篤「それだったコーラ飲んだらいいんじゃ……」

御行「何も豪華客船を借りろという訳じゃない 小さいのだと1〜2万位で借りられる」

翼「なるほど……」

篤(普通に無視された……)

翼「でも船って免許要りますよね……」

御行「小型船舶免許で十分だ 結構サクッと取れるぞ」

篤(持ってるんだ……)

かぐや(持ってるんだ…………!)

翼「す……凄い!流石です会長!!」

御行「教習所行けば3日程度で取れるし費用は10万もかからん」

翼「でも10万なんて大金…………」

篤「普通に手を繋いだら良いだけじゃ………………」

御行「バイトしようぜ!

翼「確かにそのシチュエーションは良いのですが……根本的な話……僕汗かっきで手汗が凄いんです ベチャベチャになった手で握るのが怖くて……」

御行「つまり……手掌多汗症という訳か」

翼「わかんないけど多分それです」

篤(診断受けてから言ってくれよ……)

御行「すると手術だな...多汗症の手術は10万前後だな……バイトしようぜ!!

篤(もう無理だ……ついていけねぇ……かぐや様でも優くんでもいいから助けて!)

藤原「! もしかして恋バナですか! 恋バナならこのラブ探偵チカにおまかせください!」

御行「藤原書記……と四宮!」

篤(藤原書記?! 話をややこしくする大ハズレじゃん!終わった……………)

藤原「私抜きで恋バナなんて神や仏が許しても私が許しませんよ!」

御行「四宮……」

篤「四宮副会長………………」

かぐや「ちがいます……私はアホじゃありません………………」

篤「同列感ヤバいですよ…………」

藤原「いや 何 彼が彼女と手を繋ぐにはどうしたら良いかと…………」

藤原「ふむふむ!なるほど!ふーむふむ……え…普通に繋げばいいじゃないですか どこに悩む要素があるんです?」

篤「良かった!藤原書記って以外に普通の人だったんですね!」

藤原「こーら篤くん殴りますよ」

篤「いやいや 心理的ハードル高いのがのが悩みのポイントだろうが 手汗とか……」

藤原「はぁ……せっかく恋バナセンサーが反応したのにつまんないですね……そんなの『頑張る』以外にないじゃないですか!」

御行「頑張るって……そんな適当な……」

藤原「適当なんかじゃありません すっごく緊張して手に汗かいちゃって恥ずかしいのに!なのに!なのにです!それでも頑張って手を繋いでくれるから良いんじゃないですか…………」

藤原「ねっ」

かぐや・篤「コクッ」

翼「な なるほど……僕に足りてなかったのは純粋な頑張り…………」

御行「頑張るだけでいい…………?じゃあバイトは…………?」

篤「必要ないです!

 

【後日……………彼は柏木とのデートで手を繋ぐことに成功した】

 

 

 

 

本日の勝敗 白銀の敗北〈バイト仲間の獲得に失敗した為〉

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