黒川篤は罪を償いたい 〜令嬢に仕える青年の物語〜 作:よもぎもなか
【人を好きになり 告白し 結ばれる それはとても素晴らしい事だと誰もが言う だが、それは間違いである‼︎ 恋人達の間にも明確な力関係が存在する! 搾取する側とされる側 尽くす側と尽くされる側『勝者と敗者‼︎』 もし貴族が気高く生きようと云うのなら決して敗者になってはならない‼︎ 恋愛は戰! 好きになった方が負けなのである‼︎】
【ここは私立秀知院学園‼︎ かつて貴族や士族を教育する機関として創立された由緒正しい名門校である 貴族制が廃止された今でなお富豪名家に生まれ 将来国を背負うであろう人材が多く就学している そんな彼等を率い纏め上げる者が凡人であるなど許される筈もない!】
かれん「皆さん……!ご覧になって!生徒会のお二人よ‼︎」
【衆知院学園 副会長 四宮かぐや 総資産200兆円 鉄道、銀行、自動車、ゆうに千を超える子会社を抱え 4大財閥の一つに数えられる『四宮グループ』その本家本流 総帥・四宮
かれん「いつ見てもお似合いな二人ですわ」
エリカ「ええ 神童さすら感じてしまいます もしかしてお付き合いなされてるのかしら?どなたか訊いてくださいな………」
かれん「そんな!近づく事すら烏滸がましいというに出来る筈がございません………っ」
〜・〜・〜・〜・〜
かぐや「なんだか噂されてるみたいですね 私たちが交際してるとか……」
御行「そういう年頃なのだろう聞き流せばいい」
かぐや「ふふ………そういう物ですか 私はそういった事柄に疎くて……」
御行(ふん 俺と四宮が付き合っているだと? くだらん色恋話に花を咲かせおって愚かな連中だ………がまぁ四宮がどうしても付き合ってくれって言うなら考えてやらんことがな………まぁ確実に向こうは俺に気があるだろうし時間の問題か……くく………さっさとその完璧なお嬢様の仮面を崩し赤面しながら俺に哀願してくるがいい)
「ククク………」
かぐや(全く 下世話な愚民ども この私を誰だと思ってるの? 国の心臓たる四宮家の人間よ?どうすれば私と平民が付き合うなんて発想に至る?まぁ会長に《b》ギリのギリギリ可能性があるのは確かだけど………向こうが跪き身も心も故郷すら捧げるというならこの私に見合う男に鍛え上げてなくてもないけど…… まぁこの私に恋焦がれない男なんていないワケだし?時間の問題かしら?)
篤「……………」
【こんな茶番をやってるうちに半年が過ぎた その間 特に何もなかった!】
かぐや「そういえば今日 庭の噴水にある甘いリンゴとさくらんぼのレリーフの奥深くにカタツムリが………」
御行「ああ 俺の妹が昔暑いからといって噴水に入って風邪を引いてな 本当感情で動くとろくな事に………」
【このなんもない期間の間に二人の思考は『付き合ってやってもいい』から『如何に相手に告白させるか』という思考へとシフトしていた‼︎ この生徒会室の中で超高校級の頭脳が高度な駆け引きを行っている事に書記の藤原千花は全然気づいていなかった‼︎】
藤原「あ〜そういえばですね〜懸賞で映画のペアチケット当たったのですが…私、家の方針でこう言ったものを観るのは禁止されてまして」
篤「あ〜藤原書記の家って結構厳しいですもんね」
藤原「本当は見たかったんですけど、どなたか興味がある方がいらっしゃればお譲りしようと思って持ってきたのですが映画の公開が今週末までで……」
御行「ほう」
篤(御行は無料にすぐに反応するな……)
御行「そういえば週末は珍しくオフだったな だったら四宮……」
藤原「なんでも〜この映画を男女で観に行くと二人は結ばれるジンクスがあるとか」
御行(な……んだと………‼︎)
かぐや「あら会長 今 私の事を誘いましたか? 男女で観に行くと結ばれる映画に私と会長の男女でいきたいと 今そう仰ったのですか? それはまるで………」
御行(まるで告白のようではないか‼︎)
【白銀 突然の窮地‼︎ 恋愛関係において『好きになった方が負け』は絶対のルール‼︎即ち『告白した方が負け』!プライドの高い両者に於いて自ら告白するなどあってはならないのである!】
御行(どうする……⁉︎ あからさまではあるが誤魔化すしか選択肢は……ッ)
〜回想中〜
御行「お……俺とチケット屋に売りに行くか?」
かぐや「あらまぁ会長ともあろうお方が慌てふためいて お可愛いこと」
〜回想 終〜
【許されない‼︎ 白銀の征く道に逃げ道無し‼︎】
御行(逃げるのは貴様だ四宮‼︎)
「ああ 四宮を誘った 俺はそういった噂など気にせんがお前はそうではないみたいだな どうする?四宮
(さぁ………どう出る?)
【四宮 刹那の思考……しかしそれは常人に於いての熟考に値する‼︎】
かぐや(あえて切り込んできましたか………勧誘の意思を強く示した上で映画を観に行くのか選択権を私に譲渡する 上手い切り返しです………誘い自体を断るという選択肢もありますがそれではここまでの下準備が全て無意味になってしまう………これまでの……わざわざ懸賞に偽装してもらって…藤原書記のポストに投函してきてもらい…私が会長の少ない休日を狙い打ちした計画が! それに此処で断ってしまえば案外メンタルの弱い会長に映画へ誘われるなんて状況は今後無いかもしれない それは乙女的にNO!そのような選択肢はNO! 退路は無い‼︎)
「そうですね…やはり どうしてもこう言ったお話は信じてしまうもので…行くならせめてもっと情熱的にお誘い頂きたいです」
御行・藤原「 ‼︎ 」
篤(凄い技‼︎ かぐや様が決着をつける気だ……)
【スキル『
御行(まぁ……告白は男の役目なのかな?)
【なんて思考が脳裏によぎり意識に揺らぎが生まれた‼︎ その隙を四宮が見逃す筈もなくすかさずの迎撃‼︎】
かぐや「私だって恋の一つもしてみたい年頃なのです 」
【この思考戦は詰将棋の様相を呈し始めていた!追い詰める四宮 逆転の機を探す白銀 二人の思考は決着への論理を組み立てつつありその論理を先に完成させた方が勝者と………】
藤原「あ もし恋愛映画がお嫌でしたら『とっとり鳥の助』のチケットもありますよ」
かぐや・御行・篤「 ⁉︎ 」
【『カオス理論』‼︎ 書記・藤原の何気ない一言により完成寸前の理論に一点のカオスが混乱する たかが一点であるが
篤(藤原書記!どっから出したんですか
【限界を越えてしまった】
藤原「あの〜………どうか致しましたか?」
【結果……!脳は体力の糖分を欲する‼︎ この生徒会室に存在する糖分は饅頭一つ限り‼︎ 即ちこの饅頭を手にした物が勝者となる………】
パクッ
【饅頭を勝ち取ったのは………】
藤原「あ 午後の授業始まっちゃいますね」
【藤原書記だった】
藤原「じゃあまた放課後に〜♪」
【本日の勝敗 白銀、かぐや、黒川(篤)の敗北】
次回予告
篤「次回はかぐや様と御行がババ抜きをするみたいです ババ抜きのジョーカーの事をババと言うのかというと海外ではババ抜きの事を『オールドメイド』といいオールドメイドの意味は『婚期を逃した未婚の女性と言う意味』で日本にトランプが伝わってきた時に名前がオールドメイドからババ抜きに変わったみたいです……つまらない話をしていまいすみません 今回は私の主語や呼び方を書いていますのでぜひ見ていただけると嬉しいです これからもよろしくお願いします」
黒川の主語
俺(生徒会に居る時)
私(職場にいる時)
各人物の呼び方
黒川 篤→白銀 御行 白銀かいちょー または 御行
黒川 篤→藤原 千花 藤原書記 または 藤原さん
黒川 篤→四宮 かぐや 四宮副会長(かぐや様)
白銀 御行→黒川 篤 黒川広報 または 篤
藤原 千花→黒川 篤 黒川くん
四宮 かぐや→黒川 篤 黒川くん(黒川)
黒川あかね(推しの子)とは関係ありません
次回 1月8日0時0分投稿予定