黒川篤は罪を償いたい 〜令嬢に仕える青年の物語〜 作:よもぎもなか
⁇1[…………こちらB地点 対象はが現れました 現在ママチャリに乗ってC方向へ移動中]
⁇2[こちらC地点自転車置き場 対象はシネマ方向へ向かうと推測される]
⁇3「かぐや様 宜しいかと」
かぐや「えぇ…………」
(そういえば会長と学校の外で会うのはこれが初めてね……なんか変な気分…………う……緊張で吐き気が………)
「ね……ねぇ 胃薬とか無い?」
⁇3「我慢してください…………白銀さんもう来ますよ」
⁇4「対象 進行中! ランデヴーポイントまでカウント5 4 3 2 1………」
かぐや「あら会長 奇遇ですね」
御行「あぁ四宮 奇遇だな」
かぐや「こういう事ってあるものですね」
(休日なのに制服って理解に苦しむなぁ)
御行「このあたりの映画館といえばここだからな こんな事もあるだろう」
⁇「え〜マジ〜?」
篤?「マジマジ!」
かぐや「貴方たちはもう引き上げて構わないわ」
⁇・篤「かしこまりました」
篤「撤収です」
⁇「お疲れ様でした〜」
篤(彼女の名前は、早坂愛 私と一緒にかぐや様の
篤「愛 良かったら私たちも映画観に行きませんか? ほらかぐや様が何をしでかすかわかりませんし」
早坂「……………そうですね」
【早坂は考えた かぐやが映画館の席を指定する制度を知らない確率を…………】
早坂「じゃあ行きましょうか かぐや様が何をやらかすかわかりませんし………」
篤「そうです あくまで仕事の範囲だから問題ないんで………」
(やった!実質デートだ!)
【片想い! 片方が思いを寄せているが片方は思いを寄せていない事である!今の黒川と早坂が今!その状況にある! 黒川は幼い頃から早坂が同僚として、異性として好きだが、早坂は同僚として
御行「それにしても時間までピッタリとはな 待ち伏せでもしてたんじゃないのか?」
かぐや「まさか ご冗談を」
(はぁ⁉︎ 自意識過剰もいい所ですね 確かに似たような事しましたけど あれ全然待ち伏せじゃないですから! あれはフィールドワーク的な観察とか生態調査とかそういう類の…………)
「まぁ…………思ってたよりもずっと綺麗な所ですね」
御行「最近の映画館は凝ってるよな」
かぐや「入り口はこちらですか」
御行「おい待て四宮 そのチケットじゃ入場できないぞ」
かぐや「そうなのですか……………?」
御行「それは鑑賞券だ カウンターに行って入場券と交換してもらう必要がある」
かぐや「なるほど………こういった場所には縁遠いもので………お恥ずかしいです それでは交換して頂きに参りましょう」
御行「待て四宮……そっちはポップコーン買う所だ」
〜・〜・〜・〜・〜
かぐや(映画館というのは複雑なシステムなのね………ともかく前の人たちみたいにこれを入場券に換えて貰えば良いのよね!簡単だわ!)
店員1「次の方どうぞ〜」
御行「 ! 」
(おい四宮……⁉︎なぜ立ち止まっている⁉︎一緒に買わなくていいのか⁉︎)
かぐや(鑑賞券を入場券に換えて貰うだけ…………鑑賞券を入場券に換えて貰うだけ…………)
店員2「次の方どうぞ〜」
かぐや「あの…………これを入場券に………」
店員2「はい『ラブ・リフレイン』ですね 10分後の字幕版で宜しいでしょうか?」
かぐや「それでお願いします」
店員2「それでは座席の方をお選びください」
かぐや「……………席…ですか?」
店員2「今ですと真ん中が埋まってしまっているので少し前寄りか後ろよりの案内になります 端の席で宜しければ真ん中あたりもご案内できますがいかが致しましょう?」
かぐや(指定席って何…………?)
【四宮かぐやは国内屈指の最富裕層である!身の回りの世話は住み込みのハウスキーパーが 学校の送り迎えは専属の運転手が食事は三つ星ホテルでスカウトされたプロの料理人が 彼女の勉学に集中できるよう 万全なサポートを行っている!無論 彼女がチケットを買うような事態は今まで一度もなく 映画の座席指定というシステムは彼女ができました初めて知る概念‼︎ 未知との遭遇‼︎】
かぐや「あの………座席を指定すると指定された席以外は座れないって事ですよね……………?」
店員2「その通りです」
御行(あいつ………もしかしてチケットのシステムをまるでりかあかしてなかったのか⁉︎ 世間知らずな所があるとは思っていたがここまでとは………まずいな……………)
かぐや(一度整理しましょう まずは目的はこの恋愛映画を『会長の隣で観る事』……………それで時々手なんか当ててみたりして会長がドキドキしてる様子を愉しむ………けれど もしこの座席指定というものに失敗したとすれば…………冗談じゃないわ‼︎私に恋愛映画を一人で観ろというの⁉︎)
御行(俺がチケットを先に買い…………四宮にその座席を伝えれば済む話ではある…………だがそうしてしまえば……………)
〜回想中〜
かぐや「あらそんなに私と一緒に観たいのですか? お可愛いこと……………」
〜回想 終〜
御行(駄目だ‼︎俺たちはあくまでたまたま同じ時間に同じ映画を観に来た関係!一緒のカウンターで券を買ってない時点でその行動には必死さが生まれてしまう!どうにか………どうにか伝える方法を………………)
篤「お〜い!御行!聞こえてる?」
御行「篤⁉︎いつからそこに⁉︎」
篤「たまたま映画を観に行こうと思ったら御行がいたからさ〜 何処の席に座るの?」
御行「それがまだ決めていなくてな…………」
篤「それならこのGの12とかオススメだよ〜」
御行(これだ! あそこに立ってるペンギン!あれは『12匹のペンギン
〜少し
かぐや(どうしたら…………)
早坂「Gの13買ってください」
かぐや「早坂⁉︎いつからそこに⁉︎」
早坂「そんな事後でいいですから早くG13を買ってください」
かぐや「え………?」
早坂「篤から今さっき連絡が来て会長はGの12に座ると連絡が入りました」
かぐや「黒川もいるの⁉︎いつから……………」
【ほぼ最初からである】
早坂「早く買ってください 売り切れちゃいますよ」
〜・〜・〜・〜・〜
かぐや「会長は何処にしたんですか?」
御行(遅かったか………)
「Gの12だ………」
かぐや「隣の席ですね Gの13にしました」
御行「そうか…………もう始まるから行くか」
(…………え?っっしゃぁぁ!!何故かわからんが隣に………神っているんだな………)
かぐや「はい」
(会長………もう少し喜んでくれても……………)
【本日の勝負 白銀、かぐやの勝利〈隣に座れたため〉】
【ちなみにその後、一緒に観ていたが集中して観ていたためか白銀の顔を見るどころか手に触れる事も忘れていた……………らしい】
【次回予告】
篤「次回は 御行がスマホを買ったみたいです 会長………ようこそ文明社会に…………何もないといいですが…………」