スター団ひこう組のボスやってるけど質問ある?   作:かわたり

10 / 13

今回いつも以上に混沌としてる上にシンニが鬼畜っぽく見えますが意図した描写なのであしからず。




SV本編開始
8.【悲報】シンニさん、疲れからか後輩相手に暴走してしまう


 

スター団ひこう組ボスのジム巡り待機スレ

 

________________________

 

 

51:特性ふみんの匿名さん

初対面?の子から悪の手先扱いってなんだよ!?説明してくれ!

 

52:特性ふみんの匿名さん

イッチの人相が悪かったんやないか?

 

53:特性ふみんの匿名さん

イッチがスレ離れてからそんなに時間経ってないよね?このちょっとした時間で何があったんだよ!

 

55:特性ふみんの匿名さん

≫53

イッチ「光の速度で誤解されたことはあるか〜い?」

 

56:特性ふみんの匿名さん

本当持ってるよなお前

べ、別に羨ましくないんだからねっ!

 

58:特性ふみんの匿名さん

とりあえず説明はよ

 

60:スレ主

おけおけ

俺が怪しげなオブジェをサワサワ調べていると、通りかかった駆け出しトレーナーちゃんに止められる

止めたがる理由がわからんと内心オロオロしてたら「ポケモン勝負で勝った方がその杭をどうするか決められることにしませんか」と提案される

暇だったしふた返事でOKする

経験の差で俺が勝利するも、ハンデがそこまで機能してなかったしトレーナーちゃんに光るところもあったのでお詫びに杭を引き抜く権利を譲る

それでも断ってきたので彼女の連絡先を要求したらすんなり手に入れることに成功

またどこかで会おうと言い残し俺とんずら

って流れだね

 

61:スレ主

ちなみに俺が悪の手先認定された云々はネモからの情報 なんでもネモは彼女と面識があるらしく、「悪役みたいなお兄さんと知り合ったんだけどどうしよう」って相談されたんだとか…(ちなみにネモは聞いた時吹き出しそうになったらしい)

思い返すとそんな誤解されたのって俺がひこう組の激務で疲れた反動からハイになってたり紛らわしい言動してたからかもしれない

てかどう誤解解けばいいんだこれ…

 

63:特性ふみんの匿名さん

誰のことやろなあ…

 

65:特性ふみんの匿名さん

内容が濃いんじゃあ!

 

66:特性ふみんの匿名さん

サラッと女子の連絡先手に入れてるイッチの手腕凄い

 

67:特性ふみんの匿名さん

勝つことで得られる権利を敗者に譲るという屈辱的かつ断る可能性の高い要求を先にすることで、続く連絡先の交換という要求の心理的ハードルを下げて従わせる

 

これは慣れてますね完全に…無意識にやってたとしたらやべー奴だよイッチ

 

68:特性ふみんの匿名さん

ネモたそと面識あって駆け出しってことはアカデミーの新入生とかかな

 

69:特性ふみんの匿名さん

ハンデとか絶対嘘だゾ

一見弱そうなデリバードで無双したに決まってるゾ

 

70:特性ふみんの匿名さん

怪しげなオブジェって何ぞ?

 

72:スレ主

オブジェクトってのはこの杭のことね

なんか光ってるし見てるとついつい手を伸ばしたくなるんどよね

【画像】

 

≫69

そんなことやらんわい

近くにいた野生のヤヤコマとキャモメにお願いしたら手持ちポケモン役として協力してくれたよ

 

74:特性ふみんの匿名さん

協力???野生ポケモンってそんな扱い方出来るもんなのか???

 

75:特性ふみんの匿名さん

 

76:特性ふみんの匿名さん

これどこが光ってんの?

 

78:特性ふみんの匿名さん

同じく

年季のある杭にしか見えん

 

79:特性ふみんの匿名さん

これ抜こうとしたことあるわ

どれだけ力込めてもびくともしなかったけど

 

81:スレ主

え?みんな悪ノリとかじゃないよね?

俺にはこの杭が本当に光ってるように見えるし抜こうと思えば抜けるな…って感じだったんだけど

 

82:特性ふみんの匿名さん

イッチこそ変なノリやめて

何回見ようが光ってるようには見えないから

 

83:特性ふみんの匿名さん

イッチ…あなた疲れてるのよ

 

84:特性ふみんの匿名さん

後輩に誤解されたことが余程ショックだったんだな…

 

86:スレ主

嘘だ……僕を騙そうとしてる…!

 

87:特性ふみんの匿名さん

あーあ、イッチ壊れちゃったねえ…♡

 

88:特性ふみんの匿名さん

はい、解散解散

それよりジム巡りの話はやくさ!

 

89:特性ふみんの匿名さん

てかそのトレーナーちゃんは何でそんなにも杭抜くの止めようとしたんだろ

 

90:特性ふみんの匿名さん

あれじゃね?お偉いさんとかが管理してる物だから下手に触っちゃダメとか考えたんじゃね?

 

92:特性ふみんの匿名さん

画像検索したらパルデアに複数あるっぽいんだけどなんだこれ

 

93:特性ふみんの匿名さん

結局光ってるのなんて一つも見当たらないんですがそれは

 

________________________

 

 

 

「あらためて…パルデア地方へようこそ!アオイ!」

 

ネモと灯台でテーブルシティを一望したその後のこと。私は彼女から教わったポケモンの知識やポケモンセンターの使い方を胸に、テーブルシティに向けて出発しようとしていた。

でも、私にとってパルデアは未知に満ちた世界!

(駄洒落?偶然だよ?)

その端っこに過ぎないらしいコサジタウンや、今私がいるプラトタウン。存在する人やポケモンなどその全てに惹きつけられちゃう。

気付けば「戦い忘れてるトレーナーいないかな」「あそこの先にはどんなポケモンがいるんだろう」といった考えが私の歩みを緩やかにする。

結果、私は好奇心に負けてこれまでの道を引き返すことにした。

「進むだけが冒険だけじゃないよアオイ!時には立ち止まったり引き返すのも大事な筈!」と自分に都合よく言い聞かせて。

 

 

 

「…男の人?」

 

 

そんな偶然の積み重なった行動が、私に奇怪な光景を見せた。

 

視線の先には何かを前に片膝をつく男の人の後ろ姿が。何か調べてるのかな?

独り言を発しながらサワサワと触れたり、考え込むように押し黙ったりなどを繰り返している。

でも、いくら観察したってそれ以上変な行動をすることはなかった。

初めは犯行現場を覗き見するような気分で少しウキウキしてけど、何もなくて私は飽きてしまった。その光景を「フィールドワーク(テレビ番組で覚えた言葉)に励む学生」と結論付けて、その場を離れようとする。

 

「え」

 

ところが、彼が調べている物体を遠目見た途端に私は釘付けになってしまった。

 

地面に突き刺さる黒く禍々しい杭。

紫の光が漏れ出すそれは、遠くから見てもその異質さを感じ取れる。

初めてミライドンを見たときのような不思議な感覚だったけど、それとは随分違った。

「見てはいけない物を見てしまった感覚」というのが表現として相応しいと思う。

 

「あれ絶対大丈夫じゃないよねホゲータ、ミライドン!?邪悪な感じが凄いするもん!」

 

「「ぐおぉ?」」

 

あの杭をずっと触ってるあの人は大丈夫なの?だってあの光明らかに体に悪そうだし!

そんないくつもの考えが脳裏を過ぎる頃には、彼を見過ごすのは絶対ダメだと私は決意を固めていた。

 

「あ、あの〜そこの人!大丈夫ですか!!」

 

躊躇なんてしてる場合かと安否を確かめるように声をかける。

そうして__

 

「何?」

 

距離を縮めていると急に反応してくるものだから、私はピシイッと体を硬直させてしまう。

つまりは物凄くびっくりした。

そんな私の様子に気付いたのか、彼の興味は杭から私に移り変わった。

 

「その制服…グレープアカデミーの新入生?トレーナー志望っぽいけど」

 

「は、はい!アオイと申します!

出会ってばかりで変なことをお聞きしますけど…今体の具合が悪くなったりとかしてませんか?

具体的にはあの杭を触ってから」

 

互いに向き合う形になると、彼が大人じゃなく私とそう年の変わらない男の子ってことに気付けた。

ブリムの広い帽子に制服の上から外套を羽織ったその服装が、大人びた雰囲気を演出しているように感じる。

 

「んー?全然?それどころか触ってると元気になるんだよね。面白いよねこれ〜」

 

「うわあああ急に何を!?」

 

前言撤回。

この人、外見と雰囲気がそれっぽいだけで中身は年相応の子供だ。

突然杭をペシペシしだしたのも私がどんな反応をするか見る為だろう。

何なのこの人…初対面でジャブしかけてくるなんて聞いてない。

しかし、私の説得を受け入れたのか、彼は杭から手を離した。

 

「言われてみれば確かにヤバそうだねこの杭…大分前にみんなでやった闇鍋みたいな色してるもんねこれ」

 

「言われてみれば!?禍々しいコレに今までどんな印象抱いてたんです!?」

 

「ほら、あれだよあれ。部屋に照明として置けたら良い感じだろうなって」

 

「ええ…」

 

彼が独特な人間であることを嫌にでも理解したと同時に、こうやって自然に会話(正しくは漫才かもしれない)出来ているのなら本当に害はないのでは?と思いつつある。

つまり私の早とちりだった?

いや、それが一番いいに決まってる。

だってあの杭、見た目だけならドラマや映画に出てくる呪物とかにしか見えないし。

具体的には壊したりその場から動かすと、封印された呪いや怪物が出てくるような感じの。

 

とりあえず悪影響がないってわかっただけでも一安心だ。私がこれ以上関わるのも余計だよねと、この場を後にしようとする。

連絡先は交換しないのかって?

それは次会う時の楽しみに取っておく。

同じグレープアカデミーの生徒だし近いうちにまた会える筈だ。

そう考えると更に学園生活が楽しみになったと、私の気分は先ほどまでとは打って変わって晴れやかになっていた。

 

「それじゃあ、私はこのへ__」

 

 

 

「俺、今からこれ引き抜こうと思ってるんだけどさあ…何が起きると思う?」

 

 

 

「__はい?」

 

サラッとぶち込まれた爆弾発言に、思わず振り返る。今なんて言ったのこの人?

杭を抜くと何が起きるのか?

そんなのこの状況で聞かれたら嫌な方向にしか思い浮かばないよ!!

というかお兄さん、さっきまで「言われてみれば確かにヤバそう」って言ってたじゃん!

は、話が違う!?と彼の腕を必死に掴む。

彼の言い方には妙なスゴみがあって、本当に何か起きそうな気がしてならない。

だから全力で決行を阻止している。

しかしお兄さんは私の行動を沈黙による返答と捉えたらしい。都合の良いように解釈を始めてしまう。その姿は相互理解が不可能な悪役のようだ。

 

「やっぱわかんないかあ。まあ俺も全然わからないけど、こういうの一度気になると放っておけないタチだからさあ。

だったら試すしかないよね?

冒険は止まったり引き返すのも大事だけど、時には思い切って進むのも大事って言うじゃん?」

 

今朝家を出た時にはこんなことになるなんて思ってもみなかった。

言葉は通じ合っているのに対話が出来ないような未知なる感覚との遭遇。

それを受けて、今私ってどんな顔をしてるのかな。笑っているのか泣いているの怒っているのかさえわからないし、本音を言うとこの悪夢みたいな状況から逃げ出してママかネモの胸元に飛び込みたかった。

もう何もわからない。

けれど、諦めるにはまだ早く、一つだけわかっていることがある。

 

「お兄さん、私とポケモン勝負しませんか?」

 

「…………うん?」

 

「勝った方がその杭をどうするか決められる。

本音を言うと、理由なんて何でもいい。

私、ポケモン勝負したい気分なんです。

可愛い後輩からのお願いだと思って聞いてくださいよ先輩」

 

自分が今冷静じゃないことくらいわかってる。

どんな強引な口実でもいい。

媚を売るような言い方で頼んでもいい。

この挑戦が無謀でも構わない。

 

「…わかった。喜んで相手するよアオイさん。

君の実力に合わせてこちらでハンデを設けるけど構わないよね?」

 

「わかりました!お願い、ホゲータ!!君の出番だ!」

 

今、私はこの人を止めなければならない。

 

 

 

「くっそおー!悔しいいいいー!」

 

結局、私はハンデがあるにも関わらず負けた。

それはもう呆気なく。

彼と出会ったその瞬間から、私のペースは乱されていたのだと思う。

開始早々、近くの野生ポケモンにモンスターボールも戦闘も無しで交渉し始めた挙句、了承してくれたキャモメとヤヤコマでコテンパンにされるなんて予想出来ただろうか。

ポケモンへの指示は最低限であり、出会ったばかりのポケモンがどんな戦い方を好むのかもすぐに理解してしまう。

彼が率先してやることと言えば、足りない部分を補うように指示したり励ましたりすることくらいで、そんなサポートを受けたポケモンたちは、水を得たサシカマスのように、その動きを洗練させていった。

ポケモンと対等かつ協力し合う彼のスタイルには驚かされるばかりで、その実力を認めざるを得ない。

 

そして何よりも、初めてポケモン勝負に触れた子供のように、純粋なまま楽しんでいた。

彼にとっては勝ち負けなんてさして重要ではないのだろう。それは私の目に眩しく映った。

 

「アオイさんはもっともっと強くなれる。君がこれからどう成長していくのか、俺は楽しみで仕方がない。だからまあ、要するに…またポケモン勝負やろう!」

 

「は、はい!」

 

そんなポケモン勝負のスタイルに憧れを抱いてしまうのも無理はないと思う。

 

それはそれとして、その後勝者の特権を最大限振り翳していたのは些か横暴だったと思う。

杭の権利押し付けてきたし、落ち着く間もなく連絡先要求してきたし。

絶妙に断りにくいタイミングでそれをしてくるからちょっと意地悪だなあと感じちゃったのは余談だ。

 

お兄さんは尊敬出来るポケモントレーナーである。それと同時に、少し意地悪で何を考えてるのかもよくわからない。

人を一喜一憂させるその言動は、コメディリリーフにもトラブルメーカーのようにも思える。

正に憎めない悪役のような存在との邂逅に、私の気分は不覚にも高揚していたのでした。

 

杭はどうしたのかって?

お兄さんの気が変わる前に抜いておいたよ。

何となくだけど、彼が抜くと後々面倒なことに発展する気がしたし。

正直乗り気じゃなかったけどね!

杭は抜いた途端にボロボロと崩れ去ってしまった。

それ以外何事もなく拍子抜けしたけど、他にも杭が沢山あるってことなのかな?と推測する。

 

お兄さんはまたそれを抜きたがるのかな?いや、絶対そうに決まってる!私が抜いた時どこか羨ましそうな目で見てたし!

 

というか、名前を聞くのも忘れてた…って連絡先から確認すればいいんだった。シンニ…変わった印象の名前。

同じ学園の生徒であるのは確かだろうけど、本当に何者?と心の中で改めで彼のことを整理してみる。

 

しかしこの時のアオイは失念していた。

バトルを終えた疲労感で普段より判断力が揺らいでいたこと。

漫画や映画といった創作物の影響を受けて育った故に、それなりに想像力があり、自分の体験を創作上のイベントのように捉える癖もあったこと。

そういった条件を基に分析していくと、シンニへの疑いの目は険しさを増すばかりだった。

 

 

シンニ

・冒険の始まりの最中遭遇する人物

・怪しい事をしているだけでなく雰囲気も服装も実際怪しい

・顔に覇気がなく死んだような目をしている

・明らかにヤバい行動の決定権をこちらに委ねてくる

・自分より年上?でポケモン勝負も強い

・親切でアドバイスもしてくれるけど、肝心の言動は支離滅裂で人の気持ちを理解したり共感する能力が欠けている

・人生経験豊富なのか…はわからないけど人との駆け引きが上手く、杭の権利を押し付けてきた上にサラッと連絡先を交換することに

・思い返すと星型のエンブレムをつけていた。他の地方では悪の組織が活動していたことを聞いたことがあったような…

 

 

「…うん!あの人絶対悪の組織の手先だ!

憎めない感じと油断させておいて、実は黒幕でしたーとかそっち系のやつ!!!」

 

盛大な誤解をしていることなんて露知らず、彼女は新たに決心する。

 

この人がまたどこかでやらかす前に、私が何とかしなきゃと!

 

________________________

 

シンニ

疲れてたとはいえ結構やらかした人。反省しろ。

プレイヤー視点で見れば変な言動してる上に杭をどうすればいいのかも教えてくれるよくわからん印象のNPCである。

 

アオイ

シンニのことをウォロとかそういう類のキャラと勘違い。「何この憎めない悪役みたいな人…私が何とかしなきゃ…」な洗脳をされてしまった哀れな駆け出しトレーナー。

かわいそうなアオイ…!!ひとえにてめェが変人耐性が無くて押されるのにも弱ェせいだが…ちなみに今回の出来事を受けてメンタルが少し逞しくなったらしい。

 

 





「非ひこうタイプポケモンをジムリーダーのようにひこうテラスタルさせ使ってもいいか」のアンケートを締め切ります。
結果は賛成派が273票、反対派が19票という結果に。
投票してくれた皆様に感謝を。

この結果を参考に、シンニの手持ちポケモンに非ひこうタイプポケモンを1匹追加する予定です。
伝説のポケモンとかではなく、人類皆知っているあのポケモンです。
その前にシンニの手持ちポケモン全部公開しろや?
うーん全くもってその通りですハイ…。
感想・評価気軽にどうぞ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。