トリコのネタバレが若干含まれていますし、最初なのでほとんどトリコ関係の内容ばかりになります
生きていれば腹は空く、それは生物として当然のことだ。
生物によって食べるものは違っていて、肉を食べる肉食生物もいれば、草を食べる草食生物もいるし、様々なものを食べられる雑食生物もいる。
しかし俺が生まれ変わったこの世界には、大気食といって空気を吸うことが食事になる生物がいるらしい。
捨て子だった俺を拾ってくれた人達の中で1番年長者なアカシアさんが言うには、俺も大気食が可能なようで、空気や酸素などが関係する食材が俺に適した食材であるそうだ。
エアツリーの実や、酸素の樹の葉、オゾン草や様々な野菜などが俺に適した食材であり、食べるたびに身体が頑強になり身体能力も増していく。
アカシアさんが言うには俺には生まれながらにグルメ細胞という細胞が宿っていて、適した食材を食べることで、より強くなることができるみたいだ。
食べれば強くなれるとしても、どうせ食べるなら美味いものが食べたいと思った俺は、アカシアさんとコンビを組んでいる料理人のフローゼさんに料理を教わることにした。
一応は今生の義理の兄となる3人の中でも、三男でフローゼさんにべったりな三虎の兄貴は、俺が試しに作った料理を「フローゼが作った方が美味しい」と文句を言いながらも全部完食していく。
いずれ三虎の兄貴に俺の料理を「美味い」と言わせてみせようと思って修行に励んでいると、ブルーニトロという生物に連れられて、何処かへ向かっていったアカシアさんとフローゼさん。
その後、しばらくして帰ってきたアカシアさんとフローゼさんだったが、フローゼさんがかなり体力を消耗していたので、体力を回復させる料理を俺が作って少しずつフローゼさんに食べさせる。
毒袋を抜いたフグ鯨の内蔵と各種野菜を調理して煮込んだスープは、滋養強壮に効果がある食材が幾つも入っていて体力回復効果も高い。
軽く食事をして少しは回復したようだったフローゼさんに安堵していた三虎の兄貴は「ありがとう四馬、フローゼを助けてくれてありがとう」と涙を流しながら深く感謝をしてきた。
完全に回復した訳ではないから感謝するのは早いぜ三虎の兄貴、と言った俺は次の食材の調理を始めていき、メテオガーリックを使ったガーリックトーストを作ると、まだ本調子ではないフローゼさんに食べてもらう。
食べれば1ヵ月不眠不休で動ける程の力が得られるメテオガーリックを使ったガーリックトーストは、確かにフローゼさんの身体に活力を与えてくれたようだ。
それからも俺が作った料理を何度か食べて、ようやく起き上がれるまで回復したフローゼさん。
「皆にご飯を作らないとね」と、まだ完全に回復していない身体で調理場に立とうとしたフローゼさんを止め、俺が代わりに料理を作っていくと「フローゼの料理の方が美味しい」と俺の料理を綺麗に完食してからやっぱり文句を言う三虎の兄貴。
「作ってもらった料理に文句言うんじゃねぇよバカ」と言いながら次郎の兄貴が三虎の兄貴を小突く。
それを見ていた一龍の兄貴が「三虎、気付いているか?四馬が作った料理を食べてる時のお前は笑顔になっているぞ」と言って笑っていた。
確かに俺の料理を食べてる時は笑顔だった三虎の兄貴は、俺の作った料理を不味いと思っている訳では無さそうだから、いずれは三虎の兄貴に「美味い」と素直に言わせてみせるとしよう。
そう考えていたある日、アカシアさんとフローゼさんが姿を消して、戻って来ることがなくなり、残された俺達はそれぞれが別れて行動することになる。
一龍の兄貴は、人間界の世界の食を守る組織を作り上げた。
次郎の兄貴は、世界中を旅して危険な生物をノッキングして回っているらしい。
三虎の兄貴は、アカシアさんとフローゼさんを探してグルメ界を探索してはボロボロになって帰ってくるということを何度も繰り返している。
アカシアさんに四馬と名付けられた俺は、たまに三虎の兄貴と一緒にグルメ界で行動しながら料理人としての修行も続けているが、食事をする度に毎回毎回グルメ細胞が壁を超えているようだった。
上限が決まっていないように成長を続けていく俺は、三虎の兄貴が言うにはグルメ界の八王よりも強くなっているとのことだ。
馬王ヘラクレスのキックよりも10倍は強力な蹴りを放てるようになっている俺は、まだまだ発展途上であるらしく、更に強くなることが可能なようである。
美味いものを食べると進化するグルメ細胞という名前を俺はかつて何処かで知っていたような気がするが、詳しくは思い出せない。
前世の記憶は確実に薄れてしまっているみたいだ。
そんなことを考えながら共同の拠点で料理をしていると三虎の兄貴が腹を空かせた子どもを連れてやってきたので、三虎の兄貴と子どもに料理を振る舞うと「美味しい」と子どもは素直に言ってくれた。
子どもの名前はスタージュンというそうで、三虎の兄貴が名付けた名前らしい。
三虎の兄貴は美食會という自分の組織を作るつもりであり、様々な人員をスカウトしてグルメ界に進出できる人間を増やすつもりみたいだ。
「四馬、お前に料理人として協力を頼みたい」
そう言ってきた三虎の兄貴から話を聞くと、美食會が集めた食材を料理してほしいと頼んできた三虎の兄貴。
俺の料理人修行を邪魔しないなら、食材を料理しますよ、と伝えておくと三虎の兄貴は嬉しそうに笑っていたな。
ちなみにスタージュンは料理人になりたいようであり「弟子にしてください!」と俺に頭を下げてきたので、とりあえず料理人としての基本を叩き込んでおいた。
それから時が流れて俺達兄弟が、アカシアの四弟子と呼ばれることも遠い記憶になった頃、第1回クッキングフェスティバルが開催。
一龍の兄貴に頼まれて料理人としてクッキングフェスティバルに参加してみると、次郎の兄貴のコンビだった節乃ちゃんも参加していたようで、俺が参加していたことに驚いていたな。
クッキングフェスティバルで優勝することはできたが、あまり得るものは無かったから、もう参加することはないだろう。
クッキングフェスティバルに参加するよりも、腕を上げたスタージュンと一緒に料理勝負をしていた方が良い経験になる。
美食會の料理長となっていたスタージュンは、日々増していく三虎の兄貴の食欲に負けない速度で料理することができるようになっていたみたいだ。
更に時が過ぎて、一龍の兄貴が育てていた子ども達が立派に育ち、美食四天王と呼ばれるようになってしばらく経った頃、食材の王と呼ばれるGODの出現があと数年後に迫っていた。
それからは怒濤の日々が過ぎていき、アカシアさんのフルコースを調理することにもなったが、俺のフルコースのメインの食材が食宝エアに決まったりもして、ようやく俺だけのフルコースが全て揃うことにもなったな。
空気や酸素が関わる食材や野菜だけで埋まった俺のフルコース。
前菜、酸素の葉の天ぷら。
スープ、グルメ野菜の味噌汁。
魚料理、リーフィッシュの握り寿司。
肉料理、エアツリーの実の照り焼き。
メイン、エア。
サラダ、オゾン草の煮浸し。
デザート、エアアクアのかき氷。
ドリンク、ベジタブルスカイの新鮮野菜ジュース。
俺のフルコースは、こんな感じだ。
ようやく俺だけのフルコースが完成した後、他のアカシアさんのフルコースを集める為に、しばらくグルメ界を探索することになる。
GODとセンター以外のアカシアさんのフルコースを集め終えて、一緒に行動していた面々と共に食べてみたが、どれも絶品だった。
グルメ界を移動し、到着したGODが出現する大陸で、遂に現れたGODは既に調理が完了しており、かじられたような痕があったが、GODを食べたのはアカシアさんだったようだ。
俺達の前に姿を現したアカシアさんへと新たな食材を届けたブルーニトロ。
GODを食した後にセンターという特殊な食材を食べたアカシアさんは、ネオと呼ばれる存在と合体して姿形が異形に変貌。
異形となったアカシアさんと戦うことになり、俺の前で食材を粗末に扱い、踏みにじったアカシアさんに強い怒りを抱いた俺が、怒りを込めた蹴りをアカシアさんに叩き込むと、破裂寸前の状態になったアカシアさん。
蹴りを入れた瞬間にノッキングも施して、アカシアさんに真意を聞くと、どうやらアカシアさんに宿るネオという存在に怒りが込められた攻撃を叩き込むことが目的だったらしい。
「わたしの食欲を、ネオを頼む」
ノッキングにも限界が来て俺に最期の言葉を残したアカシアさんは、今までネオが食べた食材を吐き出していく。
まるで噴火のように吐き出されていく食材達の中には見たことのない食材も存在していた。
全ての食材を吐き出し終えた時には既にアカシアさんの姿はなく、ネオという生物だけがそこに居て、明らかに腹を空かせていたネオに俺の料理を振る舞ってみると美味しそうに食べていたな。
一緒にグルメ界を旅した仲間にも料理を振る舞っていると、三虎の兄貴がフローゼさんを連れて現れた。
どうやら一足先にGODを調理していたのはフローゼさんだったみたいだ。
その後、人間界で美食四天王の1人であるトリコの結婚式に参加した俺達四弟子にフローゼさんとスタージュン。
ちなみにスタージュンはトリコの兄であったそうで、アカシアさんとフローゼさんの子でもあるそうだ。
食霊となったアカシアさんも加わり、久しぶりに家族全員で囲んだ食卓で料理を食べることができた。
相変わらず一龍の兄貴が酒に弱いことは変わっておらず、次郎の兄貴は酒が大好きで、三虎の兄貴はフローゼさんにべったりである。
結婚式も終わり、俺達四弟子もそれぞれの場所へと戻っていったが、三虎の兄貴はフローゼさんと行動を共にするつもりらしい。
三虎の兄貴が一緒にいるならフローゼさんは大丈夫だろう。
三虎の兄貴は美食會のことはスタージュンに任せたらしく、今後の美食會はスタージュンをトップにして活動していくようだ。
宇宙の食材に興味があった俺は、グルメ天文学者のチームが宇宙船に品種改良してくれたジャイアントシェルの赤ん坊であるミニマムシェルを使って宇宙に飛び出してみた。
ミニマムシェルは光の速度を越えて時空の隙間を抜けて移動することが可能であるらしい。
何年旅をしようと逆うらしま効果で地球には数日で戻れるようなので、少し長旅をしてみるのもいいかもしれないな。
宇宙で数多の食材を入手したところで、巨大な宇宙食材を収納する為に懐から取り出した小さな殻。
食材を保管するグルメケースの効果を持たせたオウガイの殻を加工した小さな殻には、食材の大きさに応じて殻が拡がって無限に食材が入れられるようになっている。
幾ら食材を入れても小さな殻の大きさは変わることなく、重くなることもない。
内部は無限に拡がる迷宮のようになっているオウガイの殻を加工した小さな殻は、常に持ち歩ける便利な食材保管庫だ。
惑星から惑星へと旅をしていると地球から遠く離れた場所に巨大な惑星を発見。
凄まじく海が多い惑星にある島の1つに試しに降り立ち、キャンピングモンスターであるミニマムシェルを小さな殻に収納してから周囲を確認してみた。
見るからに無人島といったところだったが近くの海には見たこともない様々な魚や海老が泳いでいて思わず捕獲していると、近付いてくる船があり、船には人が2人ほど乗っているみたいだ。
「デカイ貝が空から降ってきてたのはこの島だ」
「本当にそんなもの見たのか?ロジャー」
「間違いないぞレイリー」
聞こえてきた声によれば船から降りてきた2人の名前はロジャーとレイリーというらしい。
麦わら帽子を被った青年がロジャーで、もう1人の眼鏡をかけた青年がレイリーという名前のようである。
この惑星の情報を知りたいと思った俺は、2人の前に姿を現してみることにした。
突如として現れた俺に警戒して距離を取った2人は、それなりに戦い慣れているみたいだが、まだまだ発展途上といったところだろう。
「何者だ」と剣の柄を握りながら此方を警戒するレイリーと呼ばれていた青年。
ロジャーと呼ばれていた青年は警戒は解いていないが「デカイ貝知らねぇか?」と普通に聞いてきた。
貝を見つけてどうするつもりなのかをロジャーに逆に聞いてみると「焼いて食うんだ」という答えが返ってくる。
あの貝は俺の船だから食われるのは困るな、と俺が言うと「船なのかあのデカイ貝!」とロジャーは驚いていた。
「それなら焼いて食うのは無理か、しばらく何も食ってないから腹減ってたんだがな」
とても残念そうにしていたロジャーの腹が鳴ると、隣で警戒していたレイリーの腹も一緒に鳴り始める。
どうやら2人共腹が減っているらしい。
ちょうど飯にしようと思っていたところだから、お前達も食ってけ、と言って先ほど捕獲した魚や海老で料理を始めた俺に「良いのか?」とロジャーは素直に喜んでいたが「何が狙いだ?」とレイリーは警戒を解くことはなかった。
ロジャーとレイリーの目の前で作り、完成した料理を先に俺が1口分切り分けて食べて、毒が入っていないことを証明してから料理を2人に提供。
「こりゃあ美味いぜ」と言いながら物凄い勢いでがっついて食べるロジャーの隣で、一口ずつ食べていくレイリーは、警戒を緩めていないが「美味いな」と言っていたので、口には合ったようだ。
大量に捕獲しておいた魚や海老が全て無くなる頃、ようやくロジャーは満腹になったらしく「久しぶりに腹一杯だ」と満足気に笑う。
「あんたの名前を教えてくれ」
それから俺の名前を聞いてきたロジャーに、俺の名前は四馬だ、と答えておくと「シバ、俺の仲間にならねぇか?」とロジャーが言い出す。
「おい、ロジャー」
何を言ってるんだお前は、と言わんばかりな顔をしているレイリーは、まだ俺を警戒していた。
普通はレイリーの方が正しいんだろうが、ロジャーは普通ではないらしい。
「こんなに美味い飯を振る舞ってくれたシバが悪い奴な訳がねぇ。それに腕の良い料理人が仲間になれば、また美味い飯が食えるぜレイリー」
笑顔でそう言ったロジャーに「ああ、もういい。お前の好きにしろ」と言っていたレイリーは、ようやく警戒を解く。
まだ俺が仲間になると決まった訳じゃないぞ、と言う俺に「ロジャーは、しつこいぞ」とレイリーは笑った。
トリコの原作と違う点
アカシアの弟子が4人いる
四馬はフローゼの弟子にもなった
四馬の料理でフローゼが生存した為、三虎が一龍と戦うことがない
三虎が作った美食會がアカシアとフローゼを探す為の組織となっていた
クッキングフェスティバル第1回の優勝者が四馬
ジョアがそもそも登場しない
GODを調理したのが小松達ではなくフローゼ
アカシアを倒したのがトリコではなく四馬
ONE PIECEの原作と違う点
麦わら帽子を被ったロジャーと、レイリーが無人島で四馬と出会い、ロジャーが四馬を仲間に勧誘する