分身達と集まって作戦会議を私は行っていた。
「皆の騎馬を見る感じコンセプトがしっかりしているのが多いよね」
「轟君の騎馬は機動力の飯田君、牽制の上鳴君、補助の八百万さんに攻撃は騎手の轟君が行うし、爆豪君は爆豪君の爆発に耐えられる前騎馬の切島君、補助の瀬呂君、牽制の三奈とバランス良いんだよね。緑谷君の所はサポート科の子が入ったっぽいからサポートアイテムを気をつけた方がいいかねー」
「B組の騎馬はわからないし、あとはA組の残りの騎馬はコンセプトがわからないよね」
「私達の強みは?」
「そりゃ圧倒的な連携力と手数の多さだよね」
「忍術で牽制しながら剃で一気に距離を取る。できれば守りに徹して渡さない」
「まぁダミーを仕込んで置きますか」
変化の術や身代わりの術で相手との位置交換をできるのも強みだ。
「さて、1位を堅持しようじゃないかな!」
「「「おー!」」」
さて、始まった騎馬戦、まぁ私の方にまず爆豪君と轟君、他のチームも3組ほどが突っ込んできた。
「筋肉女よこせ!」
「いや、よこすわけないじゃん」
印を私は結び始め
「土遁土流壁!」
土を出して土壁を作る。
「けっ!」
しかし恐らくB組の騎馬の人の個性で土壁がドロドロに溶かされ、私の足元も沼みたいなっている。
「月歩」
私達は月歩で沼になった足元から飛び上がって回避するが、空を飛んできた爆豪君に強襲される。
「初っ端から全力かいな! しゃーない作戦変更!」
「「「おう!」」」
騎馬になっていた分身達が変化の術をし、巨大なドラゴンに化ける。
まぁハリボテだけど足場にはなる。
「デカブツになって俺を止められると思ってんのかゴラ!」
「いや、止まるね」
パンと手のひらを合わせる。
すると見えない手により爆豪君が押し戻された。
「なにしやがった筋肉女!」
「技名はそうだね···劣化百式観音···観音菩薩様による攻撃だよ」
ネテロ先生の百式観音を私なりにコピーした念能力。
全ての念の発の適性が80%の私だからできる芸当だ。
背中から菩薩様が現れる。
ドラゴンだった分身達の変化の術は蓮の花に変わっており、空中を浮かんでいた。
パンと再び手を叩くと爆豪君が地面に押され、騎馬に戻される。
しかし、足元が凍りつき、轟君達が登ってきていた。
「劣化百式観音壱の手」
観音様の正拳突きが氷の道を粉砕し、轟君達を落とそうとするが、轟君が新しい氷の道をすぐに形成するので意味がない。
ドロンと分身達の変化が解けて、元の騎馬に戻る。
「本体どうする?」
「登ってきてるなら先に降りて氷の道を崩して、他のチームを妨害したほうが良いでしょ。それならあくまで事故だから悪質な崩しにはならない」
「本体捕まっててよ! 剃!」
一瞬で空中から地面に移動した私達は氷の道をパンチで破壊して崩す。
すると大質量の氷の道が落下を始める。
「に、逃げろ!」
他の騎馬達は逃げ惑い、轟君の騎馬は八百万さんが作ったパラシュートで安全に着地した。
「おいおいなんだありゃ! ドラゴンが出てきたと思ったら次は観音様が現れたぜ! 何が起こってるんだ!」
「廻流の忍術だ。アイツの個性は複合的で忍術を使うことができる。まぁあれは集団幻覚みたいなもんだな」
「クレイジー! そして一瞬で地上に戻った廻流軍団は氷柱崩しを決行! 空から氷の塊が落ちてくるぞ!」
「他者の妨害をしているが、騎馬を直接攻撃したわけじゃないからペナルティはないだろう」
「まだ4分しか経ってないのに初っ端からクライマックス! っておや? 他のポイントがB組の面々が上位に食い込んでいるぞ!」
「クラスぐるみで動いているな。ただ即席の連携と利害関係でそのうち崩れるだろうがな」
「爆豪チームハチマキを取られたら物間チームを襲撃! 1位の廻流軍団を襲うよりもB組の騎馬に狙いを定めた!」
「他のチームも混戦になったな。廻流は再び上空に逃げて安全圏にいやがる」
「下々の者が争ってるんだぇ。見晴らしが良いんだぇ」
「本体なにクズキャラみたいな事してるのさ」
「いや、利害関係が崩れて下が泥沼化したじゃん。私達は上空に逃げて安全確保してるからさ」
「···あれ? ハチマキある?」
「ん? ···いや、あるよ。取られるわけないじゃん」
「っ! 本体緑谷チームが飛んできた!」
緑谷君達がサポート科のアイテムと麗日さんの個性ゼロ・グラビティでこっちに飛んできた。
「挑戦する気骨はよし! ただ安直すぎる!」
「風遁爆風波!」
思いっきり息を吐き出し、肺活から生み出された風で飛んできた緑谷チームを吹き飛ばした。
『残り5分!』
下では上鳴君が無差別放電を開始、近くに居た生徒達を感電させ、動けなくなった瞬間に足元を凍らせて動きを止めた。
「ヒューあれ喰らったら私達以外は無理でしょ」
「今ので5チーム脱落して、その間に爆豪君のチームがハチマキ奪い取ってポイント的には私、轟チーム、爆豪チーム、緑谷チーム、···誰だあれ?」
「心操チーム? 知らないな」
「まぁこれでB組は全滅か。残り2分切って、私のところには···」
下からレシプロバーストという声が聞こえてきた。
轟君が氷の発射台を作り、そこを飯田君の個性で駆け上がってこっちに突っ込んできた。
しかし、悲しきかな、見聞色の覇気でそれは全て見えている。
「もう一発!」
突っ込んできた轟チームを風遁の術で押し返し、地面に落下させた。
轟君が氷の滑り台を作って落下のダメージは最小限に抑えたが、飯田君の脚のエンジンがエンストしたらしく、使用不可能になり、残り時間的に挑んでは来ないだろう。
「筋肉女ぁぁぁ!」
今度は爆豪君単身突っ込んできたが、私も突っ込み、太ももで首をロックするとそのまま空中で2回させて地面に投げ飛ばした。
爆豪君は一瞬で距離を詰められ、足に挟まれて空中回転させられるというのを受けて一瞬の硬直が見られたが、激高して、再び突っ込んできたところでタイムアップ。
私は1000万のポイントを死守したのだった。
本戦のガチンコタイマン対決は午後行われるので残りの時間は本戦出場選手は自由にしても良いというお達しなので、また分身と入れ替わってデステゴロさん達プロヒーローの所に行く。
「見てました? どうですか!」
「廻流ちゃんって凄かったのね···」
「うむ···なんというか凄いって言葉しか出てこない」
「器用万能って言葉が一番あってそうだな。というか個性の幅広すぎだろ。というか俺の事務所で本当にバイトしていて良い存在か?」
評価は上々···ややドン引きされていたが。
個性の覚醒でもしてるんじゃねぇのかって言われたけど、覚醒はしてないんじゃないかな?
よくわからないわ。
「廻流、お前さんの個性が覚醒したら異世界に行けるかもしれねーな」
「いや、行けてもしょうがなくない? デステゴロさん」
「まあでもこれで1年生の中では最も注目されている生徒になったな。本戦の方はどうするんだ?」
「もう一段階ギア上げますわ」
「「「まだギア上がるのか(困惑)」」」
「ええ、私今まで見せてない技術がありますから」
「技術?」
「まあテレビでは分かりづらい技術なのでここで少しネタバレをしておきましょうか」
パンと手を叩いた瞬間にMt.レディさんの首に指を押し付けた。
「え···え?」
「私の師匠の1人が意識を操るのが得意な人が居まして。未熟な私でも手を叩くだけで相手の意識を奪うことができるんですよね。師匠は手を叩くという動作をしなくても意識を奪うことができるんですがね」
そう言い切った時に意識がしっかりしたのかMt.レディさんは椅子から転がり落ちて尻もちをついた。
「この技術を磨いた方が無力化に特化できるかなぁ、でも相手が居ないと難しいんだよなぁこれの修行は」
そんな私を見てシンリンカムイさんは
「雄英でトップ争いをする生徒がそのまま上位のヒーローになる理由がよくわかった気がする」
と、言うのだった。