個性【クロスオーバー】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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戦闘訓練

「今日のヒーロー基礎学は戦闘訓練をやってもらうぞ! それに伴って···こちら!」

 

 教室の壁から各自のコスチュームが入ったケースが現れる。

 

「入学前にもらった個性届と要望に沿ってあつらえた戦闘服で戦ってもらう! 形から入るのも大切な要素だぞ少年少女!」

 

 そう言われ、着替えてグラウンドβに集まるように指示された。

 

 私のコスチュームはどうしようか凄い悩んだ結果、忍者みたいなスタイルで戦うことが多いだろうからと動きやすい格好にした。

 

 殺せんせーが過去受け持っていたクラスで使っていた強化体操服のデザインを参考にさせてもらい、普段は下ろしている赤くて長い髪を腰辺りでリボンで結ぶ。

 

 本当はゼファー先生が着ていた正義のコートや猿飛先生の忍びの額当てとか身につけたかったが、自重した。

 

 クラスの皆は···うわ、八百万さんが凄いコスチュームしてるな。

 

 痴女じゃん···いや、透全裸じゃん、それはまずいって···

 

 突っ込みどころ満載だが、男性陣は比較的まとも? な格好でグラウンドに集合した。

 

 オールマイト先生から皆が集まった段階で説明が始まる。

 

「今日行うのは屋内での戦闘訓練!」

 

 理由はヴィラン退治はメディアが取り上げるのは屋外での戦闘が多いが、実際には屋内での戦闘が多く、凶悪ヴィラン出現率も屋内の方が多いから、屋内での戦闘に慣れる意味で訓練を行うらしい。

 

 ヴィラン側とヒーロー側に2対2で別れての戦闘訓練で、状況設定としてはヴィランがアジトに核兵器を隠しているので、ヒーローはそれの処理を行うことらしい。

 

 それぞれの勝利条件は、ヒーローが制限時間以内にヴィランを捕まえるか核兵器を触れれば勝ち、逆にヴィラン側はヒーローを捕まえるか核兵器を守れれば勝ち。

 

 ヒーローはどの場所から侵入する奇襲性が利点、ヴィランは守りなので核兵器の隠す場所や防衛のトラップを作れるのが利点となる。

 

「それじゃあくじ引きでチーム分けだ!」

 

 私はFチーム。

 

 口田君とチームだ。

 

「よろしくね!」

 

「よ、よろしく」

 

 あまり話すのが得意ではないのかわちゃわちゃと手を振っていた。

 

 最初はAチームとDチームの戦闘訓練で、私達は訓練会場近くのモニター室に移動する。

 

 頭ボンバーのヴィラン側の爆豪君がヒーローの緑谷君を追いかけ回す展開となり、麗日さんが核兵器を確保しようと守る飯田君と対峙する。

 

 ビルが半壊する大乱闘の末、緑谷君と麗日さんのヒーローチームが勝利したが、緑谷君は救護室行き、麗日さんも個性のキャパオーバーで吐いていた。

 

 評価としては設定の範囲内で真面目に対応していた飯田君が高得点で、他は皆マイナス評価だった。

 

 爆豪君は拠点のビルを半壊させたこと、緑谷君は勝ちはしたが大怪我をして負傷したこと、麗日さんは奇襲できる位置にいたのに凡ミスで奇襲に失敗したことを総評で指摘された。

 

 私から見ても粗さが目立つ試合だった。

 

 次の試合は轟君がほぼ1人で決めた。

 

 ビル丸ごと氷漬けにしてヒーロー側の勝利で終わり、次に私達のチームがヴィラン側、常闇君と蛙吹さんがヒーロー側の試合となる。

 

 口田君の個性は動物を言葉で動かす個性らしく、室内戦の相性は最悪、となると屋上で鳥を操って貰うほうがありがたい。

 

 私は土壁で核兵器を隠し、いくつかダミーの囲いを作り、どこに核兵器があるか分からなくした。

 

 そして手の指に針を刺し、口寄せの術で巻物を取り寄せた。

 

 本来は特殊な動物と契約できる術らしいが、世界が違うので、私的に口寄せの術は道具を取り寄せる術になっていた。

 

 巻物を開くと更に術の文様が描かれており、血印を押すと木箱が出てくる。

 

「どっこいしょっと」

 

 木箱からは私が作った傀儡が保管されている。

 

 私の技量だと2体操るのが限界なので2体の傀儡···人型傀儡のアダムとイブを取り出す。

 

「影分身でも良いけど、影分身するとチャクラを多く取られるし、今日いきなり戦闘訓練すると思ってなかったから他の分身は家で勉強したり、修行してたりするからねぇ···今回はこれで行かせてもらうよ」

 

 チャクラ糸で接続して操り始める。

 

 10分の準備時間が終わり、訓練が始まる。

 

 インカムで口田君から北口から纏まって侵入してきたと報告があり、私は傀儡を下に向かわせる。

 

「視界共有もしておくか」

 

 アダムの視界と接続し、傀儡を蛙吹さんと常闇君にけしかける。

 

 すると常闇君の個性だろう。

 

 影が私の傀儡と戦い始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「傀儡···ダークシャドウ!」

 

「ケロ、不気味な人形ね」

 

 人形を常闇が押さえつけ、蛙吹を先に行かせるが、傀儡の口から拘束用テープが飛んでくる。

 

 ダークシャドウに慌てて払わせたが、傀儡がガチャリと動きを変えてダークシャドウの拘束を振り払い、攻撃を仕掛けてきた。

 

「蛙吹! 早く先に行け!」

 

「梅雨ちゃんと呼んで」

 

 ケロケロと先に進んでいったが、常闇は2体の傀儡を相手することになり、苦戦を強いられる。

 

「く、小癪な」

 

『踏陰マズイ! コイツら力が強い!』

 

「ダークシャドウ仕切り直しだ」

 

『アイヨ!』

 

 常闇はダークシャドウと話しながら傀儡から距離を取る。

 

 すると鳥達が常闇に纏わりつき、小鳥が口に咥えていた捕縛テープで巻かれてしまう。

 

「口田か!」

 

『アァ! ヤラレタ!』

 

 認識していなかった口田による奇襲で常闇は捕縛されてしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 私、廻流は口田君から常闇君の捕縛を聞いて、直ぐに傀儡を私の居る階に戻しながら、蛙吹さんを待ち構える。

 

「ケロ、なに···これは」

 

 蛙吹さんが見たのは土壁が大量にある部屋で、私のいる位置から一直線の通路しか移動できる場所がなかった。

 

「こんにちは蛙吹さん。そして終了です」

 

 剃で距離を詰めると、一瞬で蛙吹さんを捕縛してしまう。

 

「ケロ···何もできなかったわ」

 

「ごめんね~、捕縛系は私の十八番なの」

 

 結果はヴィラン側の勝利、傀儡を箱に戻して再び巻物に戻して、巻物も逆口寄せの術で転送する。

 

 総評としてはヴィラン側の連携を褒められた。

 

 その後授業は滞りなく進み、オールマイト先生から

 

「真摯によく取り組んだ! 初めての訓練にしちゃ上出来だったぜ!」

 

 と、褒められた。

 

 その後は着替えて今日の授業は終わりと言われ、着替えてホームルームをして解散となった。

 

 で、そのまま放課後に今日の授業の反省会と親睦会をしないかと赤髪の切島君が一部を除き、皆を集めた。

 

「1試合目の爆豪と緑谷のバトル熱かった!」

 

「えー、でもボロボロで危なかったよ」

 

 と最初は1試合目の話題だったが、次に2試合目の轟君の話題になり

 

「広範囲凍らせられて、訓練後に溶かしていたから熱の個性もあるのか? ハイブリッド個性だな」

 

「流石推薦入学組!」

 

 本人は帰ったが、皆盛り上がっていた。

 

 で、流れから私の番になる。

 

「口から土壁作ったり、傀儡出したり···マジでなんの個性なん?」

 

「まったくわからないんだけどー!」

 

「うーん、個性はなんと異世界の技術を覚えることができる個性···一応今日使ったのは忍術だね」

 

「「「えー! 忍術!?」」」

 

「忍術って忍者が使うあれか!」

 

「うん、土遁土流壁と傀儡の術って言ってね。例えば」

 

 私はチャクラ糸を椅子に付けるとふわふわと椅子が浮いているように見える。

 

「うわ! 椅子が浮いた!」

 

「これ、実は見えない糸がくっついて、私が操って浮かせているように見えるだけなのよ。こんな感じに物を操るのが傀儡の術。あの人型人形は機能性を重視したから不気味な感じだけど」

 

「でもスゲー! いーなー、俺とか硬化だから地味なんだよなぁ」

 

「そう? 良い個性だと思うけど? と言うか私のは鍛えないと全然使えないんだよね」

 

「あ、でも瞳ちゃんって凄い筋肉だよね!」

 

「マジか。服の上からだと普通に見えるけど」

 

「めちゃくちゃ凄いよ! 切島の10倍はバキバキ」

 

 と、三奈が切島君と比較する。

 

 ちなみに三奈は切島君と同じ中学出身で面識があるらしい。

 

「そりゃすげぇ!」

 

「おいら触ってみたい!」

 

「セクハラだよ峰田君」

 

 そんな事を話していると緑谷君が保健室から戻ってきたが、ボロボロのままだった。

 

 保健医のリカバリーガールが基本全回復させてくれるらしいが、連日ボロボロになったことで治癒力活性化ができないらしい。

 

 そんな緑谷君は爆豪君に何か言うことがあるらしく慌てて出ていってしまった。

 

 その後自己紹介をしたり、各々の個性を紹介したりして今日は解散となるのだった。

 

 

 

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