個性【クロスオーバー】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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USJ前編

「えー、今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう一人の3人で見ることになった」

 

 入学から1週間と少し、特に大きなイベントは無いまま午後のヒーロー基礎学の授業となる。

 

 今日は先生3人体制で人命救助訓練をやるらしい。

 

 コスチュームに着替えても着替えなくても良いと言われたため、今日は体操服で私は挑む。

 

 というのも連日コスチュームを使ってアルバイトしているため、いつものコスチュームは洗濯中。

 

 今頃家のベランダで乾燥させている頃だろう。

 

 バスに乗り込んで会場に向かう。

 

 学校内でバスを使うとか流石雄英高校である。

 

 で、バスの中で蛙吹さんこと梅雨ちゃんが緑谷君の個性がオールマイトに似ているという話から皆の個性の話になる。

 

 緑谷君の個性は確かに身体強化系の個性だが、個性の出力に耐えられず自傷を繰り返していたので、私は正直緑谷君の体と個性の食い違いというか、個性を発現したばかりの子供が良く陥る現象に疑問を持っていたが、緑谷君が最近発現したばかりの個性と言うので納得した。

 

 いや、個性は原則4歳頃に発言するが、2次成長期に合わせて発言することもあるんだなぁとそんな感じに思っていたら、なんか話題が私や轟君の個性の話になった。

 

 切島君が

 

「万能は廻流で派手さは轟と爆豪だよな!」

 

 と言った事で私達が注目された。

 

「でも瞳ちゃんの個性って最初から備わっていた物じゃないんだよね? 後天的に技術を獲得していった風に前の話だと聞こえたんだけど」

 

 透が言うように、私の個性はあくまできっかけを与える個性だ。

 

 チャクラや念、覇気といったエネルギーを使えるように個性で体が変化する。

 

 もし過去の伝説的なヴィランに居たと言われる個性を奪う個性持ちだった場合、奪われたとしても私は個性を使い続けることができるだろう。

 

 ただ私の覇気とかチャクラ、念等の技術は個性というきっかけが無いと絶対に使うことができないのは小学校や中学校の友達と検証して確認済みだ。

 

 だからか相澤先生に技術指南書とも言える本を見せたけど、先生がどんなに特訓しても使えない···先生方が残した本は私だけにしか意味の無い本である。

 

「そうだね。私の今ある技術は全て努力によって手に入れた」

 

「ねぇ、どんな特訓したの?」

 

「うーん簡単なのだと毎日正拳突き1万回とか」

 

「···は? 1万回?」

 

「うん、今でも毎日やってるよ」

 

「いやいや嘘だろ。1回2秒だとしても5時間半かかるぞ」

 

「うーん、今の私だとだいたい1時間もあれば終わるんだけどね」

 

「まじかよ」

 

「あとは毎日100キロ走ったりかな~」

 

 努力の桁が違くて皆絶句してしまう。

 

 女子陣は異常発達した筋肉を見ているので、そんな努力をしていたら確かにとやや納得してしまう。

 

 ただ男子は流石に嘘だろと茶化す。

 

 私は昔やっていたテレビ番組みたいに

 

「信じるか信じないかはあなた次第」

 

 と言って椅子に座り直した。

 

 すると相澤先生がそろそろ到着するから静かにしろと言われ、降りる準備を始める。

 

 

 

 

 

 会場は様々な災害救助の現場を再現した嘘の災害や事故ルーム、略してUSJらしい。

 

 もう一人の先生は13号先生で災害救助で目覚ましい活躍をしているスペースヒーローが今日受け持ってくれるもう一人の先生らしい。(ちなみに私は知らなかった)

 

 ただオールマイトは諸事情で遅れているっぽい。

 

「えー、始める前にお小言を1つ、2つ、3つ···」

 

 と13号先生が小言を言い始める。

 

 13号先生の個性はブラックホールという強力な個性だが、一歩間違えれば人を簡単に殺すことができる個性。

 

 今の超人社会は個性の使用を資格制にして厳しく規制することで成り立っている。

 

 しかし、容易に人を殺せる行き過ぎた個性を個々が持っているのを忘れてはならないと説明する。

 

 相澤先生の個性把握テストで自身の可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したハズだと言われた。

 

「そして僕の授業では心機一転、人命の為に個性をどう活用するかを学んでいきましょう! 君達の力は人を傷つけるためにあるのではなく、助けるためにあるのだと心得て帰ってくださいな」

 

 と言われた。

 

 めちゃくちゃカッコいいし、私の先生···特に殺せんせーと同じ感じがした。

 

 彼は人を簡単に殺める力を人を育てる力に変えていた。

 

 彼から学んだことを活かせると私はやる気に満ち溢れる。

 

 13号先生の話が終わった瞬間に違和感を感じた。

 

 私の見聞色の覇気が反応する。

 

「相澤先生! 何か来た!」

 

「一塊になって動くな! 13号!! 生徒を守れ!」

 

 どうやら神様は試練を与えるのが好きらしい。

 

 

 

 

 

 

 皆が動揺する中、私は真っ先に出入り口の扉に向かって走り始めていた。

 

「おやおや、せっかちな生徒も居たらしい。なら先に送るといたしましょう」

 

 職員室で見た黒い煙の男が一瞬で私の前に現れ私を煙で包む。

 

「ワープ!?」

 

 ヴィランが持ってて良い個性じゃないだろと悪態をつくが、私の体は煙に包まれた。

 

 

 

 

 

 

「廻流!」

 

 俺はいきなりヴィランに消された廻流に動揺する。

 

「13号にイレイザーヘッドですか···先日いただいた教師側のカリキュラムではオールマイトがここに居るはずなのですが···」

 

「どこだよ、せっかく大衆引き連れて来たのに···オールマイト···平和の象徴···居ないなんて···子供を殺せば来るのかな?」

 

 黒い煙の男···黒霧と手の模型を全身に付けた死柄木はそう叫ぶ。

 

「相澤先生! 廻流が消えた!」

 

「くっ!」

 

「ヴィラン!? 馬鹿だろ! ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホ過ぎるぞ」

 

 上鳴が叫ぶ。

 

 八百万は13号に侵入者用のセンサーがあるのではないか聞くが、センサーが反応していないのを見るにジャミングされているらしい。

 

 轟が冷静に

 

「現れたのは此処だけか、学校全体か···何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうに妨害できる個性がいるってことだよな」

 

 と大量に現れたヴィランに向かってそう呟く。

 

 続けて

 

「校舎と離れた隔離空間、そこに少人数が入る時間割、バカだがアホじゃねぇ。これは、何らかの目的があって、用意周到に画策された奇襲だ」

 

 と断言する。

 

 俺は直ぐに年長者として、ヒーローとして、教師として生徒を守るために指示を出す。

 

「13号避難開始、学校に連絡を試せ! 電波妨害系の個性がいる可能性が高い! 上鳴、お前の個性で連絡を試せ!」

 

 そう指示を出して敵の中に俺は突っ込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 残された僕達(緑谷出久)は相澤先生の個性【抹消】で相手の個性を一時的に消しながら捕縛布を使い布槍術で多数を相手取って戦うのを見て流石プロヒーローだと感心していた。

 

「緑谷君! 早く避難を!」

 

 飯田君の言葉で現実に戻され、僕は避難を開始するが、先程廻流さんを消した黒い霧のヴィランによって僕らはバラバラな場所に飛ばされてしまうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 私が飛ばされたのは火災エリアらしく、辺りが燃えていて暑いこと···

 

 上空から落とされたが、地面に着地して瞬時に状況を確認する。

 

(あの黒い霧のやつはワープ系の個性で私を敷地内に飛ばしたってことは彼らは既にキルゾーンを形成している感じか? 周囲にざっと10名前後の反応あり。こんな奇襲をしてくるヴィランとなると火災ゾーンの特性を加味して人員を配置している可能性もあるか···)

 

「影分身の術」

 

 影分身を6体出す。

 

 これで人数不利は大幅に軽減できた。

 

「まだ習いたてで手加減はできねーよ私」

 

 そう言うと周りにヴィランが集まり始めた。

 

「おいおいなんか姿が同じガキが何人もいるぜ」

 

「お、胸デカいじゃねーか。良いねぇ、ボコボコにして犯そうぜ」

 

「人数いっぱいいるし2人に1人くらいで犯せるんじゃね」

 

 とかゲスな声が聞こえてくる。

 

 私は···私達は剃で一瞬で距離を詰めると指銃で急所を攻撃する。

 

 分身では何度も経験したことがあるが、人の肉に指が食い込む感覚はいつやっても慣れない。

 

 喉、心臓、鼻根に叩き込む。

 

 すると一瞬血を吹き出して男達が倒れていく。

 

「···は? え?」

 

「重傷だけど死にはしないよ」

 

 驚いて固まっている男の耳元で囁くと、顔面に武装色を纏った裏拳を叩き込んだ。

 

 男は20メートルくらい吹き飛んで建物にめり込んだ。

 

「制圧完了。雑魚じゃん」

 

 私は直ぐに月歩で空を駆け抜けながら中央広場に向かうのだった。

 

 

 

 

 

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