『私って、どんな人なんだろう?』
その言葉を聞いたお父さんとお母さんは、言葉を一瞬詰まらせた事は、今でも忘れられないままでいる。私ですらも、その理由すら、分からないまま。
『貴女は、きっと誰かを幸せにする人よ』
『そうだね。ヒカリは幸せの意味を沢山学んで、どうすればいいのかを見つけられる。そう思うんだ。』
言っていることは間違ってないと思う。幸せな親の下で、沢山の事を教えてくれたからこそ、笑顔でそうだねと、応えた。
でも、そうじゃないんだ。私、
本当の、お父さんとお母さんは、誰なの?
『きっと、その御守りが教えてくれる』
私の心からの疑問に答える様に教えてくれたお父さんの言葉。笑顔で小さな丸い御守り――【リュミエール】を手のひらに乗せて、祈る様に握りしめる。
「お父さん、お母さん、心配そうな顔してたなぁ」
旅立つ時がやって来て、寂しい思いをさせてしまうことを気にしつつも、2人はそんな私に向けて笑顔で送ってくれた。だから私は、笑顔で出発しようと決めた。
「私の事、見守ってくれてありがとう」
一回だけ、家がある方に振り向いた。暫くはここに帰ることは無いと思ったから。けれど、ずっとじゃない。
「本当のお父さんとお母さんを見つけたら、紹介してあげるね、
きっとみんな笑顔いっぱいになれるはず。そんな夢を信じて、リュミエールが照らす道を駆け出す。
「それじゃあ行ってきまーす!――よろしくね、リュミエール!」
聖暦2013年、9月30日。
紅葉が散り始める頃、だろうか。
「はい、解決出来た様で良かったです!」
「ありがとうね〜良かったらみんなとお話に来てね〜」
薄茶色の女性、カフェテリアの店長にお礼を受け、幸せな気持ちでその場を後にする。少女は小さな球体から本を召喚させて、今日の出来事を思い書く。
「お仕事完了!それじゃあ次は――」
端末から音が聞こえる。ポケットに入ったスマホを開くと、友達との何気ない会話だった。
『お疲れ様ー』『お疲れ様ぁ〜』
『今日の仕事が一区切りついたらパンケーキ食べに行こ』
『そんなソハヤとハルナの為にセブンスムージーもね』
くすっ、と笑う少女。こんな幸せがずっと続く事を願いながら、少女は身体を動かしていた。
「私も2人のお礼、考えないと」
御礼、恩。幼なげな少女の原動力。それを教えてくれたのはとある青年と、仲間達。少女ハルナはあの日から今に至るまで、それを糧に生きている。
「――よし!」
襟についたバッジを手に当てて、やる気を出す。そして少女、改めて、本型ドライバ【ディクス】を展開した。
自分を助けてくれた、青年に恩を尽くす為に。
水サイドと思いきや光サイドです。
理由は後になって分かる様に書きます(