ガンダムビルド艦隊これくしょんビビッドアーミー 〜ビスマルクとプリンツ・オイゲンの奇妙な…〜 作:星龜
控室に戻ってきた深海達―。
広間では、撃墜されてしまった
サキ
ジュラルディン
ユイ
が、ソファに座って、深海達の帰りを待っていた。
「すまない…。
油断していた…。」
と謝るサキ。
「仕方がないよ。
相手はホワさんだったんだから…。」
とミモザに言われ
「それなら、油断していなくても、助からなかったか…★」
と、納得するサキ。
「ところで…
現在の戦況は、どうなっているの?」
と訊く深海。
「それが…
どうも、良くなくてね…★」
と、テーブルの上に置かれたタブレットを開くサキ。
「発電所の損害率が、アリス陣営が22パーセントに対して、こちらは26パーセントなのよ…。」
と言うサキ。
「どうしますか、提督?」
と訊くビスマルク。
「簡単なことよ。
こっちから撃って出る!!」
と言う深海。
基本的に深海は、守勢にまわるよりも、攻勢に出て戦局を挽回するタイプである。
「次からは、もう
と宣言する深海―。
◇
そして1時間後―。
空を飛んで進撃する【デンマーク・ストレート】―。
「さっきも言ったけど、
という深海の指示に
「「はいっ!!」」
と答えるメンバー達―。
《ねぇ、ミモザ…。〉
と、ユイからの通信が入る。
「どうしたの、ユイ?」
と訊くミモザに
《私達のリーダーって、サキさんのはずだよね?
どうして、黒野さんが指揮ってるの?〉
と言うユイ。
「あ〜ゆ〜人なのよ…★
一応、マジの提督でもあるけど…。」
と言うミモザ。
《そういう人…
私は嫌い
だわ★〉
というユイからの通信を聞いて、苦笑するミモザ…。
進撃中、
◇
ついに、アリス陣営の発電所に到達した。
地上からの凄まじい対空砲火に怯んだ
元艦娘であるビスマルクとプリンツ・オイゲンは、対空砲火を撃つ側だったため、撃たれるというのは、ある意味、未知の経験だった。
そして、元艦娘であるがため、空中戦よりも地上戦の方が得意だった。
深海も、ビスマルクとプリンツ・オイゲンの心情を理解しているため、地上に降下していった。
ミモザ達は、空から発電所を攻撃する―。
◇
「
と、地上に降り立った
地上に降り立った
「
とビームライフルを連射して、ダリルバルデを返り討ちにした―。
その時、レーダーが接近してくる機影を捉えた。
正面モニターに、敵機のデータが表示される。
【機体名】
ザク・パイナップル
【ベースキット】
1/144 高機動型ザクⅡ
【ガンプラタイプ】
汎用型モビルスーツ
【ガンプラ属性】
陸
【ガンプラファイター】
パイナ
【所属陣営】
アリス軍
【所属チーム】
無所属
【戦場適応】
宇宙戦 ◎
空中戦 ✕
地上戦 ◯
水中戦 △
【得意戦術】
射撃戦 ◯
接近戦 ◯
(パイナだと…!?)
と驚く深海。
パイナ―。
ビスマルクとプリンツ・オイゲンを撃墜したガンプラファイターだ。
ようやく出会えた仇敵を前に、深海の闘志は燃え上がる―。
「お前かッ!!
ビスマルクとプリンツを
と叫ぶ深海。
〈あら?
どこかでお会いしましたか?》
と訊いてくるパイナに
「私の家族に手を出した者は許さんッ!!」
と叫ぶ深海。
〈家族?
家族が何だというのですか?》
と言うパイナ。
「何だと…!?」
と、顔をしかめる深海。
〈家族なんて、元は他人だった
のよ?
わかりあえるわけないじゃない☆》
と言うパイナ。
「何を言っている…!?」
と言う深海に
〈もちろん、最初の頃は楽しかったわ。
結婚して、子供も生まれて…。
でもね…
夫も子供も、私を理解しなかった
のよ…!!》
と、ビーム兵器に設定されているザクマシンガンを撃つ
機動性において勝る
〈『ニュータイプ』になって、私は迷わず、この世界で生きることにしたわ☆
ここには、私を理解してくれる人しかいないから…☆》
と、ザクマシンガンを撃つ
「ふざけるな…ッ!!」
と、
「家族から理解されなかったですって…!?
違うわッ!!
お前は家族に理解されなかったんじゃないッ!!
のよッ!!」
と、ビームサーベルを持って突進する
〈そうよ…っ!!
と、ヒートホークをかまえる
「家族を蔑ろにし、自分の罪は正当化する…
私は、そういう者を絶対に許さないッ!!」
と、
さらに、左足の爪先からビームサーベルを発振させた状態で回し蹴りを放ち、
そして、右手に持つビームサーベルで、
◆
十数年前―。
パイナは、元は普通の主婦だった。
しかし、息子に誘われて始めたガンプラバトルに、パイナはハマってしまった…。
ガンプラバトルにのめり込んでいったパイナは、次第に家庭を蔑ろにしはじめていった…。
夫の、ガンプラバトルに対する無知無理解も、夫婦の亀裂を深めていった…。
やがて、パイナは『ニュータイプ』に覚醒した。
ガンプラファイター達は、パイナのことを『ニュータイプ主婦』と呼んで、もて囃した。
そして『悠久の地大戦』にて、決勝戦まで進んだパイナは、その実力を八戦神に認められ、『悠久の地の住人』になる権利を得た。
パイナは、迷わず『悠久の地の住人』となった。
自分を理解しない夫に未練は無かった。
自分のことを理解してくれる人間しかいない『悠久の地』は、パイナにとって天国だった…。
心の奥底では、息子のことも気にはなったが…。
「違う…
私は…」
と、