森の中で半分迷子になってた私達!!
手がかりであるヒメちゃんの地図に書かれた謎のKの文字は、魔法少女狩人のココちゃんのことだった!!
ココちゃんの周りには動物がいっぱい!!
そんな動物を怖がらせる悪いモンスターも、みんなで協力して倒すことができた!!
ナユタちゃんとココちゃんも仲良くなれて一安心!!
魔法少女は、みんな仲良くなきゃだもんね!!
かくして、私達はココちゃんの小屋で一泊して、次の日の朝を迎えるのでしたとさ。
●
「ふああ~良く寝た~」
オフトンから起きれば今日も体力全快。
体にできてた傷はすっかり元通りだ。
木でできた小屋で眠るのは、何だかワクワクする。
昨日も寝る前にテンションが上がってナユタちゃんにお話ししすぎちゃった。
(それでもお話につき合ってくれるから、優しいよね)
「グゴオオオォォォォ!! ガゴォォォォ!!」
「あはは、ココちゃんすごいイビキ」
イビキは体に良いとか悪いとか聞いたことがあるけど……ココちゃんが幸せそうに眠ってるからヨシ!!
本人がどう思ってるかが大切なのです、たぶん。
「あれ……? ナユタちゃんがいない?」
ナユタちゃんが眠っていたはずの私の隣のオフトンは空っぽ。
いつも起きるのは早い方だけど……。
まさか、一人でもう行っちゃったとか……。
「あるわけないよね、そんなこと……」
言ってみて、寂しくなる。
ナユタちゃんを疑ってるわけではない。
そういう状況になるのを、私が怖がっているってだけだ。
寝巻から早着替え。
魔法少女たるもの、着替えはジンソクに。
腰に剣を差して最近は常に剣士フォームでいることにしている。
ココちゃんを起こさないよう、ポーズは軽めに決めて外へ。
扉を開ければ、暖かな日差しが飛び込んでくる。
広がる森の匂い、木々がこすれる音に包まれる。
お散歩気分で小屋の周りを歩けば、すぐに見つかった。
少しびっくりしたようなナユタちゃんの顔。
「おはよー!!」と元気に声をかける。
「あ……ヒカリちゃん、もしかして私、起こしちゃった……?」
「ううん。ぐっすり眠れたしそんなことはないと思うなー」
「よかった……です」
森をバックに、はにかんで下を向くナユタちゃんはとても可愛らしい。
私はガサツなところがあるから、ナユタちゃんの神秘的なところには憧れたりするんだけど……。
本人は全く意識してなさそうだなあ。
「いやあ、そのせいでナユタちゃんにも迷惑かけちゃったし……。ガイド役失格だよね、こんなの」
「そ、そんなことない……です!! 私、いつも助かってる……!!」
「ナユタちゃん……?」
「あ……何でもないです……私なんかに励まされても嬉しくないですよね……」しょんぼり
「ああ!! そんなにしょんぼりしないで!! 戻ってきてナユタちゃん!!」
肩をゆっさゆっさしてナユタちゃんを元の世界に戻す。
たまにこうやって他の世界に行っちゃうから元に戻してあげないと。
私がガイド役なんだしね、うん。
「それにしてもここで何をしてたの?」
「今日……出発ですから、もう一度見ておきたいと思って」
「何を?」と聞くとナユタちゃんは下を向いて顔を赤くしている。
こういう時は何か良いことを言おうとしている時だ!! と思ってワクワクしながら待つ。
「私達が守った光景を……」
「私達が守った光景……!! うんうん!! 私達が守ったもんね!! 魔法少女は……日常のちょっとした風景とかを守るものだもんね!! いやあ、ナユタちゃんもわかってきたね!!」
「は、恥ずかしいからあんまり大声で言わないでください……」
恥ずかしいかな? と思ったけどまあいいや。
そんなナユタちゃんにはプレゼントをしなければ。
私はあることを思い出して、肩にさげた鞄から「良い物」を取り出すのだった。
「じゃじゃーん!! 鳥のエサ!!」
「あ……ココが持ってた……」
差し出した小袋には
昨日のキマイラとの戦いの後でもらったものだ。
何かに使えるかと思ったけど、早速その時がやってきた!!
「さあナユタちゃん!! エサを鳥さんにあげて触れ合おう!!」
「ええ……? でもこう……生態系に影響を与えたりゴミが残ったりしないですかね……」
「……。後で掃除しよう」
まあココちゃんは「森の動物に与えてもいいゾ!!」って言ってたし。
ナユタちゃんは渡された小袋をマジマジと見ている。
ロープでキマイラを捕まえた時とかすごい行動力だったのに、こういう時は慎重になるんだなーと思った。
……あの時のナユタちゃんをかっこいいと思ったのはナイショ。
私にも口に出せないことはある。
意を決したか小袋からエサを取り出すナユタちゃん。
おあつらえ向きに遠くの枝で鳥が止まってる!!
そのままエサを投げようとして――。
「うわああああぁぁぁぁ!!」
「ナユタちゃん!? ナユタちゃぁぁぁぁん!!」
森から一斉に飛び出した鳥たちから全身を突っつかれている。
どうも、ナユタちゃんがエサだと思われたみたい!!
「大変!! 助けるよナユタちゃん!!」
「わわ!! ヒカリちゃんも……!!」
どう助けたらいいのかわからないから、とりあえず抱き付いたら鳥たちも飛んでいく。
きっと自分達の居場所に。
後には羽根にまみれた私とナユタちゃんだけだ。
「ぷっ……」「あははは!!」
森の中に私達の笑い声が響く。
鳥さん達のつっつきは、私達を送り出すつもりだったのかも。
……いつもは嫌がるナユタちゃんに抱きつけて、そのことも感謝してたり。
これもナイショ。
この想いは、私と木漏れ日だけが知っている秘密。