キヴォトスに“男子生徒”は珍しい。 作:匿名
部員が増えてから少し経った後、俺はD.U.区内の連邦生徒会拠点から30㎞離れた外郭地区の近くに来ていた。先生の様子を見に行くためにな。
『あれがシャーレの先生か———俺の知っている先生と変わらないな』
『ピンチになったら少し“手伝う”しよう———はぁ、早速だな。』
—先生視点—
連邦生徒会長に呼ばれ、キヴォトスで先生を務める事になった。今はシャーレの奪還を試み、生徒達と一緒に不良生徒と交戦——
“・・・え?”
スローモーションになったような感覚になる。戦車の砲撃が私のところに向かってくる。直撃してしまったら私は死んでしまうだろう。
嫌だ、先生として役割を真っ当しようとしたのにここで死ぬのは意味無くは嫌だ。私の意思が現実へと戻る・・・。
ドカーン!!!!!!!
“ぅ・・・わ、私生きている?”
『大丈夫ですか?』
低い声が聞こえるこの声は男性の物だ。
私の前に黒い黒衣を纏い、ヘルメットを被る人物・・・ヘイローがない?私と同じキヴォトスの外から来た人?
「た、タチバナ先輩!?なんでここに!?」
『あ、ユウカ居たのか』
“うわーん!!書類仕事が終わらないよ!”
『はは・・・先生も頑張ってくださいよあと半分ですよ?』
《シャーレ補佐記録1ページ目》
俺はゲーム開発部部長を可愛い後輩である、ユズに任せた。そして俺はどういう因果なのかシャーレの補佐になってしまった。これは予想外だな。給料が出るからいいとして・・・。
俺は先生が着任する時期を確認し、先生の様子を見に行った。容姿は前の世界と変わらなかった。というかほぼ同じである。
まあ、ちょっとピンチだったから助けに入ってこれはまあ、仕方がないな。
先生を助けた後、先生と後輩の早瀬には怒られた。理由はヘイローがないのに無謀に特攻はしないでくれと先輩は私達と違って大怪我をしてしまうからと。まあ、心配されるとは仕方がない・・・。
ユメ先輩達にも心配されていたな。あの人達はうまくやっているかな?まあ、借金を返済したからいいけど音沙汰はないな・・・。今度久しぶりに様子だけ見に行こうと。
なんやかんやでシャーレで奪還成功したらしい。シャーレのビルからタブレットを持ち一緒に戦ったみんなと会話をしている。
そのタブレット、前の世界にもよく雑誌とかで持っている姿が載っていた。多分、俺が持っている装置と同じ銃弾とか受けない機能とか備わっているのだろう。
考えれば、銃撃戦でよく大怪我を負わなかったな。まあ、エデン条約関連では腹を撃たれて意識不明だったらしいが。
まあ、ともかくこれで一件落着・・・と思いきや、早瀬と一緒にミレニアムに帰ろうとしたら先生に止められた。
シャーレの補佐にならないかと。断ろうと思ったが給料が出ると聞き速攻で受けた。最近、金欠状態でバイトを探していたところだった。え?何故金欠状態?機材の購入、後輩の奢りのせいと俺の計算ミスだ。あの姉妹よく食うんだぜ?まあ、ユウカに怒られてたけど。
いい時給だし、先生を直接、守る事ができる。前の世界で先生があんなふうにならないようにしたいからな。まあ、一石二鳥ってところだ。
そして今の役割は、俺の役割は先生のサポートだ。戦闘面は危機的な状況がない限り、行わない。
シャーレの補佐はいい給料とはいえ仕事、作業が凄い。タスクが多すぎるんよね。連邦生徒会から送られる書類整理、前の世界の先生もワンオペで大変だったのだろうと思う。まあ、俺は当番行ったことないし募集、応募とかしてないから詳しい状況は知らないけど。
『うん?これは?』
シャーレのポストを確認すると手紙が入っていた。とりあえず、先生に届けに行こう。
『先生〜手紙が届いてましたよ』
俺は先生に手紙を渡す。
“ん?どれどれ?”
手紙を読み終えた後、先生は立ち上がり何か準備をしオフィスから出る。
『先生?どうしたのですか?そんな荷物を背負って』
“出張だよ!アビドスの生徒達から物資の要請で来て欲しんだって!”
何!?先生、アビドスに向かうのか!?
内容を聞くとヘルメット団に学校を襲撃されて、物資が底をつきそうだとそしてシャーレの先生に物資を要請だとか。
借金を返済してもヘルメット団の襲撃はまだあるのか・・・。
判断ミスったか?いや、借金を返さないと学校は乗っ取られて色々大変なことになっていたからな・・・。
“それじゃあ、タチバナくん、私はアビドスに出張行ってくるから書類仕事よろしくね。”
『は・・・?おいおい』
この人、書類仕事が嫌で出張に逃げたな・・・というより大丈夫なのか一人で。あそこは地形が変わったりして初見じゃ迷うぞ・・・。
”食料が尽きちゃったし道にも迷ってしまった・・・どうしよ・・・”
今現在先生は絶賛遭難中である。
「・・・ん、そこの人大丈夫?」
おまけ
『ユズ、すまんちょっと色々あってシャーレの補佐になっちゃった!色々忙しくなるかもしれないからキミ、部長代理ね』
「え!?ちょっとどういう!?」ピッ
副部長から部長代理にジョブチェンジする花岡ユズであった。