キヴォトスに“男子生徒”は珍しい。 作:匿名
【80日目】
この時、俺はどうかしてたかもしれない。ゲヘナがあんなことになって俺の何かがおかしくなった・・・。否、先生が倒れてから俺は何か嫌な予感がしてゲヘナを出ていってからおかしくなっていった。常識、日常、青春・・・それを置いて俺はキヴォトスの旅して回った。数々の人と出会う事で“気を紛らわす事”が出来た。それは前半・・・後半はだんだんと崩れていくように感じた。新たな地に降りる度に暗い空気を感じる。何か虚無感に・・・。
それから80日目の旅でそろそろ旅をやめてどこかにひっそりと暮らすことを考えた時、ある生徒と出会った・・・なんで、俺はあの子を助けたのか・・・単純な共感なのか同情なのか・・・成り行きであの子の先輩になった。
“俺は“何がしたいんだ”・・・
ここはアビドス高等学校の保健室だ。この子の学生証を見てすぐに向かった。少し迷いかけたが。
銀髪の少女は起きる・・・さっきよりちょっと良くなっているようだ。
『起きたか?出来るだけ手当はしたんだけど気分はどうだ?』
医療技術はある程度・・・いや、強制的に仕込まれた時期があった。彼女の傷は少し酷かったからできる限りの処置はした。そのまま安静にしていれば良くはなるだろう・・・多分。
「だい、じょうぶ・・・ここは?」
『ここはキミの学校だよ、キミの生徒証にアビドスの名前があったからここまで背負って運んできたんだ』
「・・・私をここに運んでくれたんだ・・・その…ありがとう」
『気にするな、困ったら助け合いって言うだろ?』
ほんとに悪い癖だ。こういうこを見ると思わず土足で忍び込んでしまう。
『名前を聞いてなかったな・・・俺の名前はシン。高3かな?』
俺は自己紹介をした。ゲヘナ出身は今は伏せておこう・・・どうせ名乗っても意味はない。
「わ、わたしはすな・・・砂狼シロコ・・・アビドス高等学校の2年生・・・」
2年生・・・という事は俺の一つ下か・・・。
『2年生という事は“後輩”・・・まあ、よろしくなシロコ』
俺は笑顔で挨拶をする。
「・・・よろしく」
『えーっと、この学校ってキミの他に誰かいるのか・・・?』
「・・・いない」
『えっ?』
「在校生は今は私しかいない・・・」
『今はってことは“前”まではいたんだ・・・何があったか話してくれるか?』
まあ、無理なら別に言わなくてもいいが・・・。
『溜まっているもの、吐き出しちゃいな・・・辛いだけだここにはお前の話を聞いてくれる人はいるから』
「あ・・・う・・・」
シロコの表情は変わっていく・・・
「・・・!!・・・ぅ“・・・“ぐすん・・・」
シロコはだんだんと目から涙を流し始め・・・今まであった経緯を話してくれた。
81日目
俺はアビドスに長い期間で滞在することにした。自主退学の身である俺だか非公式とはいえアビドスに編入した形に落ち着いた。どうやらこの学校には借金があるらしい。結構な額だ。前世の俺からしたら未成年が規格外すぎる借金を返済するのはキツイ。俺だったら逃げたくなる。だかシロコは仲間が居なくなった後もこの借金を一人で返してきた。一人で稼いで払えるのは利息がやっと・・・うん、悲しいね。まあ、俺が借金返済を手伝うのでシロコの負担は少しは減るだろう。まあ、この先どうなるか分からないがやってみるしか無いよな。
【88日目】
「シン先輩・・・やって欲しいことがある」
『どうした、シロコ改まって・・・』
「連邦生徒会の隠し銀行を襲いたい。手伝って欲しい』
『は?』
・・・この子は何故連邦生徒会の金庫の場所を掴んだんだ?
次回、連邦生徒会の隠し銀行襲撃
石田シン
非公式だけどの“アビドス生徒”になった人。とりあえず口調を変えた。ホシノ現象だけど真似しているとかそういうわけじゃないです。まあ、本質は変わっていないので。
シロコ
先輩が来てから一人でいる事は無くなり、気持ちが落ち着いてきた。先輩の旅の話を聞くのが好き。先輩と一緒に金庫を襲う予定・・・“止める人”がいないのが悲しい。