キヴォトスに“男子生徒”は珍しい。 作:匿名
文字通りこの学園都市キヴォトスは男子生徒は珍しい(キヴォトス産に限る)
高校生になった俺は今バイトをしている…そう、ガキのころから世話になっている柴関大将のラーメン屋に。
『大将ー!!一番テーブルチャーシュー麺一つ、二番テーブル豚骨ラーメン一つ、それと——』
10年前くらいかな…?当時の生徒会長にこの柴関ラーメンに連れて行って貰ったことがあった。
【回想】
【ねぇ!ここのラーメン屋とても美味しんだよ!ほらほら遠慮せずにもっと食べて】
【そ、そんなに食べられませんよ……会長】
高校生になったらここでバイトをすると決めていた。まあ、前世でこういうバイトはやっていなかったし。
「あいよ!チャーシュー麺一つ、一番テーブルに持っていって!」
そしてラストオーダーまで仕事を終える。今日はとてもワクワクする…なんてったって給料日だがらな。
「シン、今月は張り切っていたからほんの少しだけどおまけしておくぜ。また次も頼むぞ!」
『ありがとう、大将』
給料の一割か二割くらいはは生徒会に寄付している。少しでも力になるように投げ銭をしている感じだ。このアビドスでまともに働けるのはここくらいだろう。他の仕事募集はロクなもんじゃない、単独で仕事を受けた生徒会長がタダ働きにされた話とか聞く。気の毒に。
『そんじゃ、大将また明日も来るよ』
『あの人今どうしているのだろうか?』
帰り際にそう呟く——
俺を助けてくれた当時の生徒会長。容姿は今の生徒会長に少し似ている・・・当時のことを思い出すと昨日の事のように思える。
【10年前】
ある日、背後から数人の大人に捕まり、抵抗できない状態に陥っていた。
「コイツ・・・男じゃないか?他の生徒とは違うな?」
「そうだなぁ…この学園都市じゃ珍しいなら…売っ払えばいい値が着くんじゃねぇの?」
ケラケラ笑う悪い大人達、この者の存在はキヴォトスでは滅多にない。人身売買の標的に選ばれたのだろう。
『ん゙ん゙ぅっ!!ん゙ぐぅ……!!』ジタバタ
手足は縛られ、口にはテープが貼られ身動きができない。
(しまった……!この身体じゃ抵抗もできない)
ズドドドドドドドド
「「ッ!?!?」」
何処からともなく銃弾が悪い大人達に命中する。
「その゙制服は!!もう来てやがったのか!!」
オートマタの一人が指を刺す方向を見ると制服を着た女性が居た。高校生くらいの人物だ。
ズドン゙ッ゙!!!どかーーーーん゙!!!
「ぐはっ゙……なんでアビドスの生徒会がここにッ…」バタッ……
次々と倒れるオートマタと獣人の大人達。するとあっちのから数人の人影が迫ってくる。
「くそッ……!!くそッ……!!来るんじゃねぇ!」
バンっ!!と銃声を放つがすぐさまに避けられ緑かかった髪色の女性に腹パンを喰らわせられぶっ倒れる獣人達とロボット市民達
「おい、生徒会長コイツら確か生徒を拉致している胸糞悪い組織だぞ」
赤毛のお姉さんが指摘すると緑かかったお姉さんが驚く。
「えぇ〜!アビドスまで流れついたのこの人達!」
すると、メガネをかけた白髪の女性が言う。
「さっさとヴァルキューレに引き取ってもらって多額の賞金を貰いましょうよ!今月は多分大丈夫なはずだから……うん!」
「ん、あ、会長さん、その子」
緑かかった女性……会長と呼ばれる人にロープ解けられ口元に貼られたテープを取ってもらう。
『んぐ!(痛)』
「これで大丈夫!お姉さんたちが悪い大人達を捕まえたから安心して!!」
思い起こすと年上の巨乳二人と貧乳一人の女性とに囲まれるのはあまりにも刺激的だったな。
あの会長の卒業式の時は顔は出せなくて悔しかったけど、7年前の風の噂ではキヴォトスの外で看護師をやっているという聞いたことがあるが詳しいことは分からない。
キヴォトスの外に行った卒業生はその後の話はあまり聞かない。そのままキヴォトスに残って卒業生がそのまま成人する少数もいるらしいが
『最近は同輩が生徒会に入部したって話を聞くな』
入学したての頃は何故か生徒会長一人しか居なかったが最近入部したらしい、確か『小鳥遊』だったような。まあ、顔は知っているが直接話したことは無い。
まあ、昔の俺は生徒会に入りたい時期はあったが時間が流れていくうちにその意欲は砂に消えたけど。
『…俺も入部しようかな?』
今の構想はモブ的な立ち位置にしているでござる。
弱いのか強いのか分からないシンくん
10年前の生徒会長
容姿は梔子ユメに似ている。主人公の恩人。