キヴォトスに“男子生徒”は珍しい。   作:匿名

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#加筆済み

10話突破ありがとうございます。不定期更新のアビドス生徒会日常編です。

公式過去編が出たという事で不定期に日常編に突入します。まあ、原作が解明されるまではアビドス編の日常パートが不定期に続きます。
上手く書けているか分からない・・・よろしくお願いします。

シリアスな話は解明されてから投げると言うことで。

日常編なので細かな時系列はあやふやにしています。まあ、本編に影響しますのでご安心を——日常編は1話完結形式として行きます。

今回はホシノ視点です。

彼女達がいる学校は本校なのか分校なのか今はまだ読者にご想像でお任せします。

ちょっと、描写不足があった多めに加筆修正。


そうだ、水族館へ行こう_日常パート

「おめでとうございます!!1等のアクアリウム特別チケットです!!!」

 

『なんだと!?俺は2等のお食事券が欲しかったのに!!』

 

 

 

アビドス記録██ページ目

 

今日はユメ先輩と一緒におつかいをした。丁度その日は福引がやっていたので二人で5回福引を回した。最後の一回でアクアリウムの特別チケットが当たった。二等のお食事券が欲しかったがそれよりも価値があるモノなのでよしとした。

 

アクアリウムか・・・大きな水族館で海の生き物達がたくさんいるところだ。前の世界じゃ閉鎖になっていたな・・・あの時は閉鎖されていると聞いて落ち込んだが、代わりにシロコと一緒に海へ出かけたんだっけ?今思い出すと懐かしいな。

 

アクアリウムに行くと聞いてホシノの表情が明るく見え、アホ毛がぴょんぴょん跳ねているようにも見えた。

 

 

 

 

—ホシノ視点—

 

【アビドス高等学校】

 

『ただいま〜』

 

「ただいま戻ったよ〜ホシノちゃん〜」

 

同期と先輩がおつかいから帰ってきた。

 

 

 

「おかえりなさい、お疲れ様です」

 

『あ、そうだユメ先輩今日は“良いお土産”を獲得できたんですよね』

 

「そうだねぇ〜!」

 

「——?良いお土産ってなんですか?」

 

「——ふふ!!なんと福引でアクアリウムのチケットが当たったんだよ!」

 

ユメ先輩のポケットからアクアリウムのチケットを取り出し、ホシノに見せる。

 

「——うえ?あ、アクアリウム!?」

 

アクアリウムとはキヴォトスにある水族館の事である。入場料は1万5000円ほど・・・貧乏学校のアビドス生徒にとってはお財布に厳しい。

 

お魚が好きなホシノとっては気になっていた場所であろう。

 

「そうそう!運良く当てちゃったんだよ!しかもこれ1枚だけでも全員行けるよ!」

 

「たまにはさ、こういう楽しいところも行こうかなって!」

 

確かに、借金の返済とかバイトとかで・・・少し憂鬱になっていた。

 

『それで、ホシノ?行くか?』

 

「い、行きます!!行きますよ!!」

 

一度しかない出来事だ楽しまないと勿体無い。

 

 

 

 

 

【3日後】

 

なんとかスケジュールを組むことができた。この時間帯でも学校にヘルメット団の襲撃は来ない。先日は思いっきり叩き潰したので当分は来ないであろう。(同期がヘルメットの集まり場を教えてこっちから襲撃したからである)

 

待ち合わせの場所に待つ。時間通りに同期は来たが肝心のユメ先輩がまだ来ていない。

 

『——あ、ユメ先輩だ』

 

「遅いですよ!ユメ先輩!!」

 

「ひぃん!ごめんごめん!!寝坊しちゃって急いで!」

 

「混まないうちに早く行きますよ!!」

 

「あ!待ってよホシノちゃん、シンくん〜!」

 

 

 

 

【アクアリウム】

 

「——綺麗」

 

こんなところに来たのは初めてだ。ユメ先輩達に本当に感謝だ。

 

視界に映る水槽には可愛い魚達が沢山泳いでいる。

 

「えへへ、ホシノちゃんあのイカさん可愛いね〜」

 

「本当ですね、あれはマンボウですね」

 

 

「ホシノちゃん、ホシノちゃん」

 

ユメ先輩がじゃれついてきた。

 

「ん?なんです——」

 

「イカ〜☆」

 

先輩はイカのようなポーズをしてきた。え???何をしているのですかこの人は??

 

「く、クジラ〜」

 

何故が私も先輩に乗っちゃってクジラのポーズをした。

 

『何やってんすか二人とも』

 

同期のツッコミが来た。というかいつのまにか背後に。

 

「うわあ!?////」

 

少し恥ずかしい事をしたような気がしたがすぐに忘れた。

 

 

 

青い空間、水槽には魚達が泳いでいる。とても綺麗な光景だ。

 

「うへ、アレはクジラかな?」

 

巨大な魚が泳いでいた。クジラだ。

 

私は普段はアビドスにいる一方、こんな大きな海の生き物を生で見るのは初めてだ。大抵、ネットの画像やチラシ、テレビとかでみる。

 

 

『ホシノ、クジラが好きなのか?』

 

「・・・魚の中で1番好きなのはクジラだね」

 

 

 

「ねぇ、シン、学校——アビドスの事どう思う?」

 

何気ないことを同期に質問する。

 

『——ん?学校?』

 

「あんなに・・・必死になって私たちは学校を救おうと頑張っているのに全部、水の泡になっちゃう!」

 

ユメ先輩も頼りないけどちゃんと頑張っている。でも汗水垂らして一向に変わる気配はなかった。アビドスが少し変わる未来が思い浮かぶことができなかった。利息が高すぎて減らない借金、チラシなど様々なことをやっても新しい生徒は来なかった。

 

「シンだってそう!あんなに必死に頑張って傷だらけになって無茶をして!」

 

ブラックマーケットで様々なことをやっていると聞く。詳しいことは分からないけど、借金返済する為に頑張ってくれている。頑張ってくれていることは理解している。でも彼がアビドスに戻っているたびに怪我をしたり、時にはひどい時があったりもした。彼の無茶を見るたびに恐怖を抱いたりする。

 

『・・・』

 

何もかも嫌になって彼もアビドスを離れてしまうんじゃないかって——いなくなってしまうんじゃないかって。

 

「借金だって全部返せるのか分からない…そのうえ新しい生徒が増えるかどうかさえ分からない」

 

「私が油断をして庇ってケガをしたあの時も!」

 

ヘイローがないくせに庇ってくれた、あの痛そうで苦しそうな顔は今でも脳内に焼き切れている。思い出すとあの罪悪感、責任感も未だに無意識に抱いてしまう。

 

「そんな不安だらけでこんなに楽しい事をしていいのかな?って思うくらい怖くなっちゃうんだ・・・』

 

——様々な“不安” と“恐怖”が多すぎて前が見えない。それに思い返すとあの宝探しという無謀な一発も決めようとしても結局は空振り。無駄な時間を使って楽しい事をしている暇があるのか?という無意識に思うくらい。

 

あの“怪しい大人”が“あの提案”で変わるとしたら引き受けてしまうかもしれない。

 

『・・・そうだな、“今”はただ言えることはこの一瞬を楽しめ』

 

「え・・・」

 

彼はそう答える。

 

『時間は“まだ”ある。あまり焦らなくていい』

 

『今年はさ、新しい生徒が来なくて来年の“後輩”と頑張ればなんとかなると思うさ』

 

「後輩?うへ・・・その後輩も来ないよきっと」

 

『俺はそう思わない。きっと来るさ』

 

彼の顔を見ると自信が溢れていて確信をしている顔だった。

 

「うへ・・・何その顔?まるで確信しているみたいな」

 

でも、いいのかな・・・?彼の言う通り今はこの一瞬を楽しんでもいいのかな・・・?——いや、楽しもうまだ私はまだ“時間”があるさ思いっきり楽しむんだ“今”はこの一瞬を——————

 

『ん?あの魚はなんだ?』

 

「——あれは」

 

なんとなくだけど気持ちは楽になった気がした。

 

 

 

 

 

『“今はこの一瞬”を楽しんでくれ・・・ホシノ、ユメ先輩』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『——ユメ先輩、ホシノ〜』

 

同期の声が聞こえた。横へ向くと袋を持っている近くの売店で何か買ったのだろうか。

 

「あ、シンくん」

 

『キーホルダー近くの売店で売っていましてね。記念にということで』

 

同期が差し出したのはサメ、クジラ、ヒトデのキーボードだ。どれも可愛い。スマホや銃のアクセサリーにできそうだ。

 

「うわあ〜可愛い〜!!私はこのヒトデのキーホルダーで」

 

ユメ先輩はヒトデのキーホルダーを選ぶ

 

「ホシノちゃんはどれにする?」

 

同期の手にある、残りはサメのキーホルダーとクジラのキーホルダー

 

「私はこのクジラのキーホルダーをもらいます」

 

私はクジラのキーホルダーを選んだ。魚の中で特に好きなのはクジラだ。

 

『俺はサメね』

 

残ったのはキーホルダーはサメ。同期の手元へ行った。

 

その後、様々なところへ行ったイルカショーを見に行ったり、餌やり体験などアクアリウムのあちこちに沢山歩き回り、思いっきり遊んだ。

 

「それじゃあみんな、そろそろ帰ろうか!」

 

時計を見るともうこんなに時間が経っていた。あちこち可愛い生き物達を見たからなぁ。

 

 

 

「うへへ・・・///」

 

帰り際に私はクジラのキーホルダーを大事にしまう。私にとっては忘れられない一日・・・本当にとても楽しかった。

 

 

もし、できたらまたみんなと行きたいな————そう思う私なのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《██████》

 

「ん、ホシノ先輩いつも気になっていたけどその付けているその“サメのキーホルダー”は?」

 

後輩に指摘されたのはサメのキーホルダー・・・アイツが持っていた思い出の品だ。

 

「あ、シロコちゃん?これは“大切な人”が持っていた“お守り”だよ」

 

「???“大切な人”?」

 

え・・・?私何を言って・・・!?

 

「——うへ///!?おじさん、大切な人って言ってた!?えっと!!

ひ、秘密だよ〜!」

 

「ホシノ先輩〜?今日のユメ先輩が来ますよ!」

 

今日の休日にユメ先輩がアビドスに戻ってくるらしい。今度はシナシナじゃなきゃいいんだけど。

 

「うへ、それじゃあおじさんが迎えに行かないと〜」

 

この前みたいにアビドスで倒れるとダメだからね最近はここら辺の地形も変わってきていたし。




石田シン
ホシノの愚痴を聞いてあげた人。ユメ先輩にも似たような愚痴も聞いてあげたこともある。

こんな楽しい思い出を過ごすのは“シロコの時”以来である
ホシノ達が楽しんでいて何よりだ。

死の経験を“二度”もした事がある、彼にとってそういう答えが出たのかもしれない。

ホシノ
不安で自分はこんなの楽しんでいいかなと無意識に思い込んでしまっていたが何気ない同期の答えにより、少しは気持ちが楽になったような気がした。

同期からもらったクジラのキーホルダーが大切な思い出となった。

借金地獄は辛いけどいい青春を過ごしているねぇ!

ユメ先輩
後輩達が楽しんでてよかった!後輩くんにヒトデのキーホルダーをもらった。

生徒会長になる前は辛い思いばかりあって、あまりいい思い出は無かったがけど、ホシノちゃんやシンくんが来てからは楽しい青春ができた。


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